(´・ω・`)メルカッツ提督の副官シュナイダーが、メルカッツ提督の遺族の元を訪ね、そこで今までの戦いで不利益を被った人達の代表的な感じの娘さんと出会い、ラインハルトへの憎しみとかを聞くお話さんだよ。
(´・ω・`)大きな光もあれば、その裏に巨大な影があるっ! そういう犠牲者視点だから斬新でゆっくりできた。
とても悲劇的。二週間で死ぬ事が約束された嫁とか、これは悲劇だった。
双頭の鷲、黄金の獅子 --メルカッツ提督の遺族は大変な事になっていた。娘の婚約者がウェスターランドにいて熱核攻撃を受け、婚約者の父も死に、心労で二人の母も倒れた。熱核攻撃の映像がある事でラインハルトが見殺しにした事がわかって激怒し、更に八つ当たりでリヒテンラーデ候の一門も徹底的に虐殺した事も知っているので、ラインハルトは膨大な屍を築いて権力者になった俗物としか見えてないのだ--
「姉のおこぼれで出世して、その恩人たる皇帝陛下の孫を皆殺しにし、
そして、無辜(むこ)の民を見殺しにした男。
ヴァージンロードを歩いてから、たった三ヶ月で子どもを生んだ、ふしだらな女。
なんてお似合いの恥知らずな夫婦なのかしら。その子どもが将来の皇帝。
双頭の鷲も、黄金の獅子も等しく醜いわ。人の血で染まっているのよ!」
(´・ω・`)あの戦役で利益を全く得られずに、不利益ばっかり被った人達の怨嗟っぽいセリフだった。光もあれば影もあるぅっー!
サン・メルシ --メルカッツ提督の副官であるシュナイダーは、遺族にヤンとラインハルトの二人の事を話した。
ヤンは最後の最後まで、大勢の命の方を選択し、同じ年でラインハルトが見逃して奪った命よりも100万人多く救った事を伝えた。
そして、そのままシュナイダーは遺族のマルガレーテと結婚し、性がメルカッツになる。
妻のマルガレーテが死ぬ間の2週間、ひたすらヤン艦隊での過去の事を話し、シュナイダーは妻に先立たれて一人になった。--
「ヤン・ウェンリーという方は、ただの一人も民間人に犠牲を出さなかった軍人です。
常に旧同盟の法に従い、国民の権利と生命と財産を守るために戦われたのです。
そして、ローエングラム公を斃す機会を前にしても、最も大事なものを見失わなかった。
あのとき、双璧に武器を突きつけられていたのは、同盟の政府だけではありません。
十億人もの民間人が人質となっていました。
我々みんなが、ローエングラム公の命に目が眩んでいても、
あの方だけは本当に尊いものを見ていた、そう小官は思うのです。
そして、お父上は、小官などよりも遥かに早く、それを見抜いておられたのだと」
(´・ω・`)新銀河帝国に勝てる最大のチャンスよりも、首都惑星にいた10億人の民の方が大事だっていうヤンのお話さんもあって、良い悲劇ストーリーさんだった。
(´・ω・`)かつての上官と同じ性になって、妻もすぐに死ぬとか、なんて斬新な結婚だ。 |