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銀河英雄伝説[24]_【13】
銀河英雄伝説 仮定未来クロニクル L




(´・ω・`)ほんの僅かだけど子供達の時代になりつつあるって事で、新銀河帝国が立憲君主制への道を歩み始めるお話さんだよ。
とっても終盤らしくなってきた。
(´・ω・`)ラインハルトの息子のアレクが、好きなカザリン(ゴールデンバウム王朝最後の女帝)と結婚するために憲法を改正しようと、民主主義とか、そういうのを新領土の本で学んでいるんだ。
(´・ω・`)あと、ラインハルトみたいな孤高な生き方をしたくないってのも理由の一つになってる。
名君であろうとすると人生の難易度がルナティックすぎて辛いから、頑張って勉強しているよ。

「ふふ、アレク殿下にはおわかりになるのね。
 人は人、自分は自分。自分の責任は自分がとる。
 それ以上のことは、当たり前の人間にはできるものじゃない。
 そういう考えね。他人の責任を負うならば、自分の子どもまで。
 とはいえ、罪を肩代わりするというものではないのよ。
 賠償責任とか、監督責任とかそういうことです。
 少年法により、十歳未満の子は刑法の対象にはなりませんしね。
 十五歳未満も罰するのではなく、正しい生き方を教育するのですわ」

(´・ω・`)アレクの驚愕っぷりから、民主主義関連の本は、元銀河帝国の領土だった場所だと出版が禁止されているんだろうなーって思った。
民主主義って、帝政や独裁だと下手したら反乱が起こりまくる劇物ですしね。

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銀河英雄伝説 仮定未来クロニクル     【十三章 新帝国暦10年〜19年 大公と女帝のフーガ】     ハーメルン  作:白詰草  SS  1-9話   2013年06月12日 
   プロローグ 我が友(マイン・フロイント)     --フェリックス・ミッターマイヤーは、法学部に入っていたので、アレク殿下から、立憲君主制へ移行するための手伝いをしてくれと言われた。
アレク殿下には、父親と母親のどちらの生き方も真似できないと判断した故の結論である。
孤独な王者の椅子なんて、アレク殿下は欲しくないのだ。
 
 --
「僕の名は、自由惑星同盟のアレクサンドル・ビュコック元帥から
 いただいたのかもしれないと、最近思うんだ。
 彼の最後の言葉は、民主主義とは対等な友人を作る制度だというものだったそうだ。
 いまの帝国では到底望めぬものだが、それに近づくことはできないのだろうか。
 僕は考えてみたいと思うんだ。孤独なのは母上までで終わらせたい。
 僕はそんなに強くはなれないから」

(´・ω・`)物語もとうとう終盤へと突入した気がする。ここで立憲君主制へと移行しようと頑張る時点で。

第一章 母の矜持 --カザリンの母親は困っていた。
将来は皇帝になる事が決まっている7歳のアレクが、カザリンに熱愛していて、手紙をたくさん送ってくるのだ。
このままだと、カザリンがアレクに嫁ぎ、実家が後継ぎなしで消滅してしまう危険があるので、夫の独占を諦めて側室を取るように夫に言うしかなかった。
母親は死ぬまでに、カザリンに貴族としての行事や、己の生きざまを見せねばならないと考え、必死に頑張っている。
 --
「そのためには、カザリンを心優しい、嗜みのある子にしなくてはいけないでしょう?
 一番、早道なのはカザリンのそばにいるわたくしが、理想となれるように振舞うことです。
 そして娘と夫に、わたくしは優しく美しいひとだったと思われて死にたかった。
 あの時は、そう考えていました」

(´・ω・`)貴族は大変だ。家を存続させるために、夫が別の女性とイチャイチャして、子供を作らせないといけないなんて、修羅場だ。

 二章 父の意地 --新銀河帝国の貴族達は、新領土から流れてくる良質の民生品に困っていた。
このままでは、膨大な数の平民が職を失ってしまい、新領土に経済的に飲み込まれてしまう。
だから、帝国の民衆の学力を向上させて、機械を操作させるために知恵を皆で振り絞っている。
 -
(´・ω・`)以前の章で、ワーレンが帝国の民生を復活させたような事が書いてあったから、ワーレン活躍回だと理解した。

  第三章 星の海ゆくボトルメール --15歳になったフェリクス・ミッタマイヤーは、経済の要衝であるイゼルローン回廊を守っているビッテンフェルトとメックリンガーに、父の過去を聞いている事にした。
ビッテンフェルトからは、父ロイエンタールはモテモテだが何を考えているのか分からない奴。
メックリンガーからは、父ロイエンタールは好みの女性がいないせいか、モテモテ状態でも嬉しそうにない事を教えられた。


フェリックスが場から去った後、ビッテンフェルトはメックリンガー元帥にギタンギタンのボコボコに説教された。
あまりにも無神経すぎる伝え方だったのと、内政干渉問題を起こしちゃったので怒られている。
あと、未だにビッテンフェルトは独身だ!
  -
「大ありだとも。ミュラー元帥は巨大な武勲とは裏腹に温厚な人物ということで、
 文官や貴族筋からも、多数の紹介があった。
 その中から、これだという女性を選ぶことができた。
 卿の言動では、双方からさっぱりだ。軍部からでは余計に難しい。
 誰が、七元帥の義父や義兄弟になれると思うのだ。 
 皇太后陛下や私の家内だとて、友人知人を苦労しそうな男に紹介できるものか!」

(´・ω・`)ビッテンフェルト偉くても未だに独身な有様だよ。ウルリッヒ・ケスラーみたいにロリコンなら、選択肢がたくさんあるよ?(チラ

第四章 クロニック・モザイク --銀河帝国は遺族年金の問題で困っていた。
文字を読めない平民が多すぎて、遺族も文字を読めないのだ。
390億人の人民データは恐ろしいほどに膨大な作業になる事は間違いなしである。
幸いなのが、旧同盟である新領土の戸籍データが既にあるので、移行すればいいだけだった。
 -
「ですが、Y遺伝子はずっと父から受け継ぐのです。
 男子相続は、王朝の創始者のY遺伝子を継ぐためにある。
 女性が帝位に就くと、その息子から夫の家名の王朝が開始すると。
 彼女の夫となるべき、ゴールデンバウムの男子がいないのだから、
 王朝の終焉を宣告したんだ。そのような意味でした」

(´・ω・`)おー、博識だ。常に男が帝位を継ぐ理由が、遺伝子学的な意味で明らかにされた感じだね。

第五章 歌の言葉、薔薇の名前 --アレク大公殿下とフロイライン・ペクニッツが結婚したら、ゴールデンバウム王朝の血統がローエングラム王朝で復活する事になる。
そうなると将来的に二つの王朝を巡って、継承者争いが勃発する可能性があって大変だった事にミッタマイヤー夫妻達が気づいた!
遺伝子学とかあんまり上層部も理解してなかったので、気づいたら大変な事になっている。 
 --
「大公妃殿下は、皇帝の寵姫だった方だわ。その意味をご存じないはずがないでしょう。
 ましてや、女帝でいらした姫君です。
 フロイライン・ペクニッツのお子には、ゴールデンバウムの血が流れる。
 もし、フェリックスと結ばれれば、アレク殿下のお子と帝位を争う存在を生み出してしまうと!」

(´・ω・`)気づいたら衝撃的な事実!って感じでインパクトのある内容だった。

 第六章 有害図書愛好委員会 --『エコニア・ファイル――ヤン少佐の事件簿』が帝国で発売されてなかったが、大人気だった。
アレク大公がフェリックスにも勧め、他国の価値観や、ラインハルトの功績などさまざまな文献を漁っていた。
生前のヤンが羨ましがる生活っぷりである。
 -
-
「『内政不干渉』だよ。カザリンの手紙にも書いてあるように、
 二百年前に帝国を飛び出して、新たな国を築いたのが新領土の人たちだ。
 百五十年戦争は、自国を守るためのものであり、帝国大侵攻は誤りだった。
 そして外国となった、銀河帝国の国内政治に口をはさむ権利はないって。
 法に触れぬ範囲で、互いに提言や折衝を行い、平和を保ちましょう。
 貴族でも平民でも、バーラト星系内にいる外国人として等しく扱いますというのが、
 あちらの公式見解だ。それに、亡命者だった人が大勢いるからね。
 名字や貴族号でいちいち詮索されないそうだ。学業成績がすべてなんだって」

(´・ω・`)自由惑星同盟は学歴社会か。科学技術が発達した分、優秀な学力が必要なのかもしれないね。
生産効率が銀河帝国よりもチート気味でしたし。


第七章 筒井筒 --アレク大公達は、民主主義の裁判を受ける権利とか読んでいる内に、憲法が法律の最上位であり、皇帝でも守らないといけないルールだと理解した。
つまり、大好きなカザリンと結婚するためには、憲法を改定して、それからカザリンにプロポーズすればいいのである。
立憲君主制へと移行すれば、父親の世代でも成し遂げる事ができなかった未来が待っているのだ。
--
「父上の宇宙統一は、誰にも否定できない偉業だ。しかし、その全てが正しかったのか。
 ゴールデンバウム王朝の不公平や腐敗もまた、否定できないことだ。
 しかし、その全てが悪だったのか。
 人は生まれる場所を選べないのに、その血を持つだけで否定されるのか。
 あるいは、その血を持つだけで、尊ばれ帝位に就くのか。同じ問題の裏表だよ」

(´・ω・`)愛する女と結婚するために、憲法改正を目指すなんて、さすがラインハルトの子供。

第八章 夜半にや君がひとり越ゆらむ --カザリンが皆の前で、フェザーンと旧同盟を併合する命令を出した事を謝罪していた。
民主主義に移行している新銀河帝国に不満を持つ軍部への牽制になっている。
ラインハルトの指示で行われた出来事に、ゴールデンバウム王朝最後の女帝が謝罪する事で、自分が反乱の旗頭にされないように仕向けたのだ。

ヤン夫人は、この平和を出来るだけ長く続けようと頑張っていく意志を見せている。
恒久的世界平和は一度も実現された事はないが、平和を維持するのは次の世代の義務だった。
 -
「私がその道を選ばなかったのは、私の自由ですわ。
 自分の責任と法の範囲内で、好き勝手ができるから、
 あの人は民主主義にこだわったのだと思います。
 そんな勝手な人間が、折り合いをつけるための仕組みですもの。
 一人がすべての責任を負うのではなく、国民皆が等しく責任を負うのです。
 それを忘れてしまったから、自由惑星同盟は滅びました。
 ヨブ・トリューニヒトだけのせいではないし、ヤン・ウェンリーだけのせいでもない。
 あの人と私を含めたみんなのせい。
 私は国民に選んでもらえる間は、それを伝えていきたいと思うの。
 この平和が、一日でも長く続くように」

(´・ω・`)次の世代が少しづつだけど、頭角を現し始めたような内容だった。前の世代から次の世代へのバトンタッチをしつつあるね。

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