プロローグ 四半世紀後の螺旋迷宮 -『エコニア・ファイル――ヤン少佐の事件簿――』という本を、30歳のユリアンとアッテンボローが出版していた。 --
ブルース・アッシュビーと730年マフィア
ジークマイスター提督の亡命
ミヒャールゼン提督の暗殺
(´・ω・`)
第一章 迷宮にアリアドネを探して-ヤンの若き頃を調べて、それを本にして売る企画のために、30歳のユリアンは調査した。
その結果、ヤンが捕虜収容所で謀殺されそうになっていた事がわかり、その事件で フョードル・パトリチェフ大尉と出会い、ヤンの盾となって死ぬほどの活躍っぷりを終盤に見せてくれる部下を、若きヤンはゲットしていたのだ。--
宇宙暦800年6月1日深夜、恐らくは最後まで司令官の楯となったのであろう。多数の銃創は、どれが致命傷となったのか不明である。三十八歳だった。
(´・ω・`)なんて懐かしい人の名前が出るんだ。自由惑星同盟のキャラって、あんまり印象に残らないせいか、ヤンを守るための盾になった事すら忘れてた。
第二章 魔術師の系譜 --調べていく内に、ヤンの師匠だと思しき人物ケーフェンヒラー老人に行き着いた。
彼がいなければ、ヤンは捕虜収容所施設で謀殺されていたのだが・・・・調べようにも、ケーフェンヒラー老人は銀河帝国の男爵で、資料を探すのが困難だった。 --
「何を言う。馬鹿正直に『ブルース・アッシュビー提督に関する考察
クリストフ・フォン・ケーフェンヒラー原案 ヤン・ウェンリー編 追補 俺たち二名』
にして売れると思うのか、おまえさんは」
「そちらの方が有名人が沢山入っていて、いい題名じゃありませんか?」
(´・ω・`)長すぎて、ただのネタ本だとしか思われないタイトルな有様だよ!
第三章 白き善き魔女--730年マフィアの皆は、不遇すぎる人生を送っていた。全員が事故死したりして、寿命よりも早めに死にまくり、最後のアルフレッド・ローザスは、ヤンが少佐だった頃にインタビューした後に死んでいる。
ヤン関連の事ばっかり調べているユリアンを、妻のカリンは見て、死んだヤンに取られたような気分になっていて残念な思いをしていた。
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「亡くなった人には勝てないってよく言うけれど、逆もまた真なり、よ。
亡くなった人のために、ずっと生き続けることはできないの。
一番強いのは生きている人間よ。これから時間はいくらでもあるわ。
あの人たちの分も幸せにおなりなさい。子どもの幸福を願わない親はいないんだから」
(´・ω・`)カリンがちゃんと母親やっていて良いお話さんだった。ラインハルトが登場するまでは、艦隊での出動も政治ショーに・・・なってたかな。
なんか、イゼルローン要塞攻略を始めとして、定期的に大きい戦いをやっては、大量に戦死していた記憶がある。
第四章 黒い魔女の羅針盤 --ユリアンは、過去の資料を調べるために苦労していた。
同盟滅亡の煽りを受けて、倒産した出版社が多いので、調査に手間取っている。
でも、専門家を雇ったら一気に解決し、アッシュビー提督への証言を取る事が出来た。
おかげで3年間の苦労が実り、『ヤン少佐の事件簿』が出版されて大人気になる。 --
「こんど、報酬の請求書を持ってきてもらうんだけど、その時に名前の事を振ってみるわ。
いけると思うわよ。社長の出張が入らないようにしておくから」
この策謀により、とある男が主義を返上したか否かは定かではない。だが、ダスティ・アッテンボローは献辞の一節はこう綴った。
(´・ω・`)独身主義の返上の機会・・・の前に、なんという年の差結婚。今、40代くらいになるね。
第五章 魔弾の射手--『エコニア・ファイル――ヤン少佐の事件簿――』の内容を帝国語で翻訳したいと軍務省の官房長は思ったが、内容が内容なのでむずかしかった。
でも、軍務省の官房長まで手に取ったおかげで、大勢の人が動き、ケーフェンヒラー老人への追悼が叶ったのである。 ---
(´・ω・`)書いた人が書いた人達だけに、帝国の重要人物まで気になって取り寄せて、大きな動きになってしまった有様だよ。
エピローグ 美酒に国境なし --『ヤン少佐の事件簿』は将来的に帝国語にも翻訳されて大人気になり・・・・この仕事を通して出会った女性と、アッテンボローは結婚して、一生独身主義を返上したのだった。--
そして、彼らの本の著作権関係を手掛けたのは、小柄でほっそりとした黒髪黒目のエージェントだった。彼女の姓は途中からW式(ウエスタン)に変わっているが、E式(イースタン)だったことを示すのは『ヤン少佐の事件簿』の第十刷までである。
(´・ω・`)仕事ついでに、一生独身主義を返上しちゃった有様だよ。
印税まで出て、先輩のことを調べられて満足して、一石三鳥だった。
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