a第百十八話 諮問委員会
-和平のために同盟は動き出したが、同盟に外交を司る官庁がないのが致命的だった。
今まで帝国と戦争ばっかりしてたせいで、それを終結させる事を全く考えてなかったのである!
しかも、問題だったのは人気取りのために和平をしようとしていたので、絶対に帝国が受け入れる事ができない和平案になっていた。 --
『連中の狙いは人気取りさ。主戦論が同盟市民に受け入れられなくなったとみて和平論でポイントを上げようとしている。連中の考える和平論がどんなものか分かるか?』
「いや、想像が付かんな」
レベロがフンと鼻を鳴らした。
『主だったところではイゼルローン要塞の明け渡し、フェザーンの割譲、立憲君主制への移行だな。到底ガス抜きとは言えん』
溜息が出た。主だったところというからには細かい要求はもっとあるのだろう。なるほど、主戦論が力を失った以上別なスローガンが要るという事か。それが少しでも帝国から利を得たい、利を得るべきだ……。
第百十九話 洗礼@^各委員会から優秀な人材を集め様々な観点から問題を検討する最高評議会諮問委員会が作られ、主人公は初代最高評議会諮問委員会委員長になった。
一時的に軍を退役し、必要とあれば軍に復帰する体制である。
そのために、一個艦隊丸ごと後任を決めずに枠を開けていた。
ヴァレンシュタイン大将は亡命者な上に若いって事もあり、嫌がらせのように質問されまくり、こんな嫌な仕事をやらないといけなかったのである。
しかも、帝国との和平担当。
帝国人三千万人を屠殺した張本人が和平の仕事やってる。
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「残念ですが関係ありませんね。人を殺し過ぎて戦争に飽きた、人殺しにウンザリした、それが和平を望む理由です」
「……それは」
鼻白んでるな、ザマアミロ。もう一押ししてやるか。
「ジョークです。面白くありませんでしたか?」
「……」
困ったような表情をしている。笑って良いのか判断出来ないらしい。
「本当はこれ以上戦争を続けると人殺しが大好きになりそうで怖くなったからです。あれはクセになりますからね」
フフフっと含み笑いを漏らした。顔面蒼白、快感だな、これこそクセになりそうだ。トリューニヒトは苦笑している。やっぱりお前は性格が悪いよ。
(´・ω・`)ここまで殺しまくったら、戦後に暗殺されそうな気がするだけに、主人公が自棄になっている気がした。
第百二十話 皇帝の地位---今までの戦いで、両陣営は捕虜を二百万から三百万ほど抱えている。
そのため、和平のためにも、捕虜を返還する調印式をイゼルローン要塞でやる事を主人公が提案し、同盟と帝国がお互いに認め合って、最高権力者さん同士で講和しないといけなかった。
ずっと、お互いに相手の存在を否定してきたから、難易度高くて大変! -
第百二十一話 責任と自覚ーーイゼルローン要塞に向かう事になった主人公。
現地には300万人の帝国兵がいるから、これが罠だったら殺される結末が待っている。
それよりも問題だったのは、和平を結んでも、このままだと戦争を再び開始してしまう事だった。
同盟の民主制は、市民の声を反映する制度だが、戦争で過度に利益を追求しちゃうため、それが対立の原因となり、戦争の火種になる危険性が残っている。
どんな制度も人間が腐ると、何の意味もない。ー
民主共和政では国民主権だ、つまり百億以上の人間が同盟の未来に対して責任を持つ事になる。だがそんな事を考えている人間がどれだけいるだろう。政治など議員や政府に任せて終わり、そんなところだろう。責任を意識しない以上自覚など有る筈もない。民主共和政国家においては政治家達の質は市民の質に比例する。市民が責任も自覚も持たなければ政治家達がそれに準ずるのは当たり前だ。
つまり帝国も同盟も支配階級の成立に失敗した事になる。ヤンに訊きたいな、あんたはこれでも民主共和政を素晴らしいものだと褒め称えるのかと。ラインハルトに専制政治の罪は人民が政治の害悪を他人の所為に出来る事だと言っていたな。だが民主共和政だって同じさ。市民は馬鹿を政治家に選んだ事を反省するよりも選んだ奴が馬鹿をやったと罵るだけだろう。
それなのに俺が独裁的な存在になるなんて疑って何考えてるんだ?
この国の主権は市民に有るんだ。独裁者になるもならないも市民が決める事で俺がどうこう出来る事じゃない。市民が俺を独裁者にするのならルドルフで懲りていないって事だ。つまり市民は反省など欠片もしていないって事だろう。ヤン自身それを何処かで感じているんじゃないか。だから俺を疑っている。ま、安心して良いさ、心配はいらない。独裁者なんてガラじゃない。頼まれても速攻で逃げるからな。
(´・ω・`)タイムリーな事に、現実は小説より奇なりと感じちゃう内容だった。(韓国的な意味で
第百二十二話 国防委員長ー同盟と銀河帝国の捕虜交換。
同盟兵士の捕虜が帝国より少ない理由は、捕虜の扱いが劣悪なせいで、同盟兵士が死んでしまうせいだった。
彼らに報いるために六百億ディナールという巨額の予算を用意した。
帝国捕虜を抱えるだけで年間200億ディナールかかる計算になるので、帝国捕虜を返せば3年でペイ出来て、民間の労働力も増えて一石二鳥である。
社会復帰させるために、しばらくの間は軍に所属させるが、長期的に見れば同盟の利益になる。 ーーー
「それで彼らへの補償は?」
「はい、先ず抑留期間が十年以内の将兵については一階級昇進させます。さらに十年以上の将兵についてはもう一階級昇進させます。但し帝国では捕虜の扱いが劣悪なため十年以上抑留されていた将兵はそれほど多く有りません。特に抑留期間が十五年以上になると激減します。生き残った者はその多くが若く体力が有った者、当然ですが階級が低かった者です」
「なるほど、こちらの捕虜が少ないのはその所為か。戦いを有利に進めているからというわけでは無いのだな」
「明確に有利になったのは近年だ。それに捕虜は少なかったはずだ」
シャノンとターレルが話している。皆がどういうわけか俺に視線を向けてきた。不愉快だな、俺が殺しまくったとでも言いたいのか?
敢えて気付かない振りをしよう。
(´・ω・`)シベリア抑留を思い出す内容だ。
第百二十三話 要塞建設-同盟はフェザーンを緩衝地帯にするために独立させようと考えていた。
経済は同盟と帝国が握る構造になっているのでフェザーン人涙目。
同盟は保有してる株を、帝国にプレゼント☆
そして、同盟の安全保障を強化するために、フェザーン回廊に7年がかりで要塞を作り上げる計画が出る。
これは現在の同盟の経済が軍需を前提にした経済になっているので、7年かけて民需に切り替えながら、民間の企業の活力も鍛えるという一石二鳥の案になっていて、同盟の安全保障のためにもなる良案だった。。-
「それにもし侵攻した帝国軍が敗北すると最悪の場合追撃してきた同盟軍と要塞にいる同盟軍によって挟撃されかねません。大敗北を喫する危険性が出てきます。となると要塞を攻略するのがベストなんですが十分な艦隊戦力がある要塞は攻略が難しいんです。イゼルローン要塞がそれを証明しています。抑止力としては十分だと思います」
“なるほどねえ”という声が聞こえました。凄い、私。皆に感心されてる。でも半分以上ヴァレンシュタイン大将に教えられた事なのよね……。
「軍事産業も喜んでいますよ。軍艦の建造なんて何時打ち切りになるか分かりません、極めて不安定です。それに比べれば要塞建設は七年かかりますし一旦始まれば打ち切られる事も無い。この七年の間に経営を軍需中心から民需中心に切り替えられます。企業の救済っていう意味も有るんです」
「となると要塞建造は必要不可欠か。道理でヴァレンシュタイン委員長の所に国防委員会や軍事産業の人間が最近来るわけだ」
バーバー委員が呟くとデロリアン委員が“頼りになりますからね”と答えました。実際国防費に目を尖らせるレベロ委員長もヴァレンシュタイン委員長には一目も二目も置いています。ネグロポンティ委員長が頼りにするのも無理は有りません。
(´・ω・`)さすが最強主人公さんなのぜ。
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6 件のコメント:
カードがたくさんあると外交って楽だね。
返信削除とくに他人の手札だとなおさら
(´・ω・`)一番の最強の手札!
削除原作知識(ドーン!
パルメさんも、早く適当なアニメ世界に転生して、オリ主特権で無双しようぜ!
返信削除(´・ω・`)遠まわしに死ねと申すか。と冗談はさておいて。
削除無双も面倒くさそうだね。
(´・ω・`)そんなー
削除作中に入ったら適当に神様や愛の奴隷美少女でも造作して、ハーレム無双して楽しく蹂躙無双しませう!
ゆんやーオンラインの供養に……。
(´・ω・`)ゆんやーオンラインは魔女娘戦記の犠牲になったのだ・・・