第21話 技術者の語らいーキシリア=ザビが死んだ事を利用して、ギレン・ザビは国民の戦意を高めた。
憑依シロッコは演説の天才っぷりに感嘆した後、現在のMSの開発情勢がどうなっているのかをマイ中尉から聞いてみた。
すると、ジオニック社は今回のザクの件で大ダメージを受けたから、次の次期主力モビルスーツには社運をかけている事を知る。
憑依シロッコのせいで、ジオニック社がゲルググを現時点で既に開発していた。
ビーム兵器を携行し、薙刀を持つ凄い傑作機である。
MIP社の方は、憑依シロッコが水陸両用MS開発でチートしすぎたせいで、MS開発から完全に撤退し、モビルアーマー部門に開発をシフトしていた。
人型での汎用性を捨て大型化したことで、高速・高火力・重装甲を実現。
戦艦相手への一撃離脱戦法だと鬼畜なくらいに強いので、宇宙での戦線に心配しなくてよかった。
ただ、ギレンが勢力を拡大しすぎて、ギレンを信仰する若者達を使って、公国突撃隊を作り上げ、学徒出陣を既にやらせている。 ー
「そうともいいますね。
この『公国突撃隊』……もっと言えばギレン閣下の後押しで、『フラナガン機関』はかなり技術力が上がる予定です。
ジオニック社やMIP社の技術者を、半ば強制的に引き抜いて廻すみたいですからね」
「そうか……それで、その『公国突撃隊』というのは?」
私が促すと、マイ中尉は少しぬるくなったコーヒーを一口すすると説明を始める。
「『親衛隊』はご存知ですよね?」
「ああ」
『親衛隊』はよく知っている。あのデラーズフリートを起こして反乱を行う『エギーユ=デラーズ』を隊長とする集団だ。
本来は『親衛隊』はザビ家を守る集団なのだが、今では狂信的なギレン信仰者で固められ、『本土防空隊』と並ぶギレンの私兵である。
「『公国突撃隊』は同じような……『親衛隊』の一派のようなものです。
その構成員は若手の兵卒や将校、果ては士官学校学生から一般の学生まで……。
ギレン閣下に忠誠を誓い、ことあらば命を捧げるといった集団ですよ。
これが、若者の間ではかなり数を増やしています」
(´・ω・`)原作で、何の活躍もできずにゲルググで死んでいった学生達が、訓練期間を設けて、大活躍するという事なのだぁー。
第21.5話 女たちの休日-シロッコは、部隊の女性軍人達からロリコンでマザコンな天才だと思われていた。
シロッコが天才すぎるから、その悩みを一人の女じゃ支えることは不可能。
よって!
シロッコは複数の女を愛しても良いハーレムルートを歩んでいる!
シロッコの器が大きすぎるから、それを支えるのはハーレムしかありえないっ・・・!ビクンビクンっ・・・!
でも、シロッコは周りの女性達が超優良物件の ロ リ コ ン ! と判断され、どう手を出せばいいのか皆わからない。--
「男女の恋愛って基本は支え合い、お互いがお互いに依存することじゃない。
少佐はいいわよ。女がどれだけ寄りかかっても支えるどころか、悩みを根本から完全粉砕するだけの実力がある。
じゃあ逆に……あの少佐に悩みとか打ち明けられたとして、それを1人で何とかできる?
きっとあの少佐を本気で悩ませることなら、もう『歴史』レベルの大事よ。
それを1人で受け入れて支えてどうこうできる?
私がシロッコ少佐が『大きすぎる』っていうのはそういうことよ」
「「……」」
そのニキの言葉に、レイチェルとエリスはどこか納得してしまった。
「もしかしたら……いえ、無意識にだと思うけど、シロッコ少佐は自分でそれに薄々気付いてる。
だから、自分のこれはと思う女性をたくさん身近に置いてるのよ。
『1人だけを愛して依存したら、その重さで相手の女を押し潰してしまう。だからたくさんを愛して、たくさんの女で分散して自分を支えてもらおう』……そう無意識に、無自覚に判断してるんじゃないかしら?」
「『天才』すぎて1人を愛するわけにはいかない……ってこと?」
「普通の恋愛と同じく、辛い時にただちょっと女に寄りかかりたい……たったそれだけのごく普通をやるためにも、『ハーレム』という集団を形成しないとそれすらままならない……。
自分の還る『誰か』を見つけるんじゃなくて、自分の還れる『集団』を創らなければならない……『天才』っていうのも辛いものね」
(´・ω・`)シャアと超仲良い理由がわかった。
ロリコンでマザコン。
女性の趣味が似てたんだよ!
第22話 少女が問う、人の革新--憑依シロッコは、ギレン・ザビの魔の手が伸びる前に、急いでフラナガン機関で人体実験されているハマーン・カーンを助ける事にした。
少女ハマーンは、ニュータイプとは何か?化物扱いされる何かかと覚えていたので、今よりも少し優しい世界を作れる存在という形で説得し、仲間にする。
そして、憑依シロッコはこんなにも純真な少女ハマーンが・・・原作で地球圏全体を恐怖に陥れた覇王になるなんて信じられず、全部原作のシャアが悪いから、シャアにツッコミを入れた。
「……シャア、よくもハマーン様をああもしてくれた」
「? 何か言ったか、シロッコ?」 -
「私も、ニュータイプの本質は何かと問われても、正解は分からない。
しかし、今のように時間も空間も越えて他者と心を通わせ、互いを理解する……これが『ニュータイプ』であると思う」
だがしかし……と私は続ける。
「だからと言って、人は肉体を持ち、互いの生きる環境の違いがある。仮に全人類がニュータイプになって心を通わせ理解し合おうとも、争いは無くなるまい。
ニュータイプは万能ではないからな。
だが……ほんの少しだけ争いの少なくなった、優しい世界にはなるだろう」
憑依シロッコ(´・ω・`)認めたくない物だな。
ロリ娘が更に二人追加されて、ロリコン疑惑が強まる事を・・・
(´・ω・`)憑依シロッコは、シャアがララァENDに突入するための生贄になったのだ。
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