第9話 ーグラナダから脱出して6カ月後、既に航海中にジオン敗戦の知らせが届き、ハマーンは父親のマハラジャに会っていた。
アクシズでやれる事を増やすために、シーマ中佐の監察権を承認させ、逃げ込んでる人達のために居住区の開拓をやろうとしていた。
更に連邦軍が攻め込んできた時のために、少数で大群を撃破できるニュータイプ専用機の開発も開始し・・・既にノイエ・ジールが未完成ながらも存在している。
シャア大佐用のMAとしてソロモンで開発されていたが、ガルマ戦死のせいでアクシズに流れて、今ここにある。 ーー
彼の話を聞いて私の中で湧き上がるモノがあった。
このゼロ・ジ・アールは間違いなく、ガトー少佐の手に渡るノイエ・ジールの原型だろう。0083で起こる星の屑に対して腹案があったけど、もしかしたら思ってた以上の事が出来るかもしれない。この機体を私の知ってる史実以上の物にすれば……。
「エンツォ大佐、もしゼロ・ジ・アールのテストパイロットが居ないのなら、私にやらせてもらえませんか?」
「ハマーン、本気? この機体は動かすのも大変らしいのよ」
「大丈夫です。私の操縦データは見てくださったのでしょう?」
(´・ω・`)ガトーが乗る搭乗機さんが強化されて、地球が危ないよ!
第10話^^^ゼロ・ジ・アールは、MSを上回る高火力とIフィールドによる防御で編成艦隊並の戦力を持たせた機体だが、現在だと未完成であり、ビームも碌に撃てない。
そして、ハマーンの攻撃が率直すぎて読まれやす・・・対戦相手のマリオンがニュータイプとして最強すぎるだけな有様だよ!
大抵の相手なら強者でも倒せる実力が、ハマーンにはある。
一年戦争の方はジオンの敗北で停戦になり、連邦の支配を良しとしない人間さん達がアクシズへと流れ込んでくる。
その中に何故かアイナ・サハリンがいた。
史実ならジャングルで男と一緒に暮らしてるはずの【機動戦士ガンダム
第08MS小隊】.のヒロイン。
アイナの兄の方は味方を逃すために連邦軍を道連れにしていて謎な事になっている。
しかも、アイナは連邦軍のシロー・アマダ少尉つきでアクシズに亡命してきた!
^^
それを聞いてホっと安堵の息を吐く。連邦兵だった彼の正体を心配したが大丈夫なようだ。ジオン所属のケルゲレンに乗ってきたのだ。アイナ様か誰かがジオン用の身分を作ったのだろう。
そう安心したが、私は彼の性格を失念していた。不器用に真っ直ぐな彼ならば言うかもしれない事を。
一度目を瞑り、覚悟を決めたように敬礼した彼が口を開いた。
「自分は、元連邦軍東アジア方面軍機械混成大隊第08MS小隊所属、シロー・アダマ少尉であります!」
事前に知っていれば言わせないように動いたかもしれない一言。
歓迎ムードだった港は、騒然となった。
(´・ω・`)やったね!
強いかどうかよく分からない気がするけど、シローをゲットだよ!
(´・ω・`)女のためにアクシズまで一緒に付いてきてしまった有様だよ!
外伝 震える山--アプサラスが完全に完成していた。
そのため、原作で見捨てたユーリすらもギニアスは助け、皆を逃がすために連邦軍を道連れにしようとしている。
どうせ、病気で体が持たないから、後先考えずに薬まで使い、無理やり身体を動かせるようにした。
そんな心がイケメンすぎるギニアスと一緒に、ユーリは殿を一緒に務めて死ぬレベルの男らしさ。
更にそんな状況で妹のアイナが、相思相愛の連邦軍のシローを捕虜として連れてきたから、ギニアスは大笑い。
妹の恋愛を応援するために、シローを宇宙へと逃がし、ジオンの偽の身分と少佐の階級をプレゼントする。
兄から妹へと送る最後の餞別だった。 -
「奴をこのままケルゲレンに乗せても連邦兵だ。無事では済むまい。そこで私の部下として諜報の為に連邦に潜り込んでいた事にした。疑われないように命令書も用意する。あとはジオン側としての身分だが、低すぎてもまずかろう。少佐階級に任命しようと思うが、お前の意見を聞きたい」
私の言葉を聴いてノリスは驚愕していた。
驚きを隠さずそのままに質問を投げかけてくる。
「何故ギニアス様はそこまでなされるのですか?」
「手向けだよ。アプサラスの開発に協力してくれたアイナへの」
戦争相手と分かり合うなどと、理解できない事を言うアイナを嫌悪する気持ちは在る。だがアイナはアプサラスの為に尽くしている事もまた事実だ。
(´・ω・`)ギニアス(の心)がイケメンすぎて、ユーリも一緒に死ぬ道を選んでしまうレベル。
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