5話 僕は空飛ぶ天使さん！（ひでぶ！）
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魔力は、特定のスキルを取得しないと、睡眠を取る以外の方法では自然回復しない。
エルフ「魔法を使うために、金貨100万枚必要な時点でクソゲー。」
妖精「クソゲーだよね。もうやだ、おうちかえるっ！」
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僕が猫さんの後を、空を飛びながら追跡したら・・・羽がほとんど動いてないのに、何故か空を飛べて不思議な事になっているの。
飛ぶというより浮いているっていう感覚だったよ。
この世界には、僕の常識じゃ理解できない事だらけなんだね。
浮いている間は、猫さんよりも速く移動できて素敵な気分。
人里も遠くにうっすら見えてきたよっ☆
地上に、メッセージボードが真っ赤な人達が大量に居て、畑っぽいのを耕してる。
外見は薄汚れていて元気なさそうなの。
【田中マスオ 人間lv１0】
【ゆんやー・ゆんやー 人間lv１0】
なんでメッセージボードが赤いのだろう。
これは猫さんに聞くしかないね。うん。
僕の真下で走っている猫さんに聞こえるように大声で
「ねぇー！猫さんー！
頭の上にある真っ赤な表示って何なのっー！」
「赤色は人権がない生き物を証明するメッセージボードなのにゃっー！
でも、あれは首輪をしているから奴隷なのにゃっー！
だから殺しちゃ駄目なのにゃっー！
殺したら持ち主から損害弁償を要求されるのにゃっー！」
「へ？奴隷？」
やだ、この世界。
奴隷階級がいる未開な異世界だったよ。
奴隷の人達可哀そう。聖女のような心を持つ美少女でごめんなさい！きゃぴ☆
「奴隷は、社会を支える重要な労働力って奴にゃっー！
無暗に大量虐殺すると、権力者の手で犯罪者にされてしまうのにゃっー！
だから、失礼な態度をされたり、襲われない限り、殺しちゃ駄目なのにゃっー！
冒険者と違って、死んだら死んだまま、ゾンビになったりするのにゃっー！」
・・・・命の価値が可笑しいよ。
人間は皆平等なんだよって学校で言ってた記憶があるよ。
でも郷に入れば郷に入れって言葉があるから、特にツッコミはしないの。
今はそれよりも、この空を浮遊する心地よさに浸っていたい。
気分は天使さん！
「返事をするのにゃっー！無視したら石を投げるのにゃっー！
この石は、電撃の魔法がかかっている凄い石にゃっー！」
快 感 ☆
空を飛ぶの気持ちいい。恍惚感がたまらないよぉ。
あれ？なんか真下から、石がこっちに迫ってきたよ。
どうやら猫さんが投げたようだね。
でも、少し僕が移動すれば回避できるから楽勝だったよ！
空を飛べるのって素晴らしい。
「回避するなんて生意気にゃっー！」
猫さんのこの声を聞く事で、初めて勝てた気分になれた。
妖精は空を飛べれば・・・やっていける気がするよ。
すぐに死ぬ身体でも、空を支配する羽があれば勝てるんだよ！
あと、何処まで飛べるか試してみよう。
僕はぐんぐん天空高くまで飛ぶために高度をあげてみた。
さっきまでの位置が地上から30mくらいの位置なら、今の僕の位置は50mな気がする！
60M
70M
80M！ スカートの中が涼しい。
90M
１00M 妖精じゃなくて天使って名乗るよ！☆
110M
120M！ どこまで行けるのか僕ワクワクしてきたよ！
【MPがゼロになりました。】
あれれ？MP（マジックポイント）がゼロになったよ？
今まで上昇していたのに止まっちゃった。
・・・僕の命が危ない！
「だ、だれか助けてえぇぇぇぇぇぇぇぇ！！！！！
自由落下しちゃうよぉぉぉぉぉ！！！！！！！！」
僕の身体は重力に引かれて、地面へと真っ直ぐに落ちていく。
やばいよ。怖いよ。
地面が高速で迫ってきて怖いよ。
いやだ。やだ。
こんな高速で落下はらめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！！！！
高所恐怖症になっちゃううううう！！！！
スカートがはだけて、色々と見られちゃうよぉぉぉぉ！！！！！
いやぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！！！！
ﾌﾟﾁｭﾝｯ
【トモエは落下死した。
復活しますか？（レベル20までペナルティは発生しません。）】
僕、また幽体離脱して幽霊さんになっちゃった。
地面に落下した僕の死体を確認すると、ミンチだったよ。
あちこちバラバラで、元の妖精美少女の魅力の欠片すらない肉塊になっているの。
緑色の美しい長い髪は、血と肉で染まっていてキモイよ。
グスン
「言い忘れていたにゃ。
妖精は、空を飛ぶのに魔力を消費しているらしいのにゃ。
魔術ギルドで魔力を回復させるスキルを学ばないと、妖精は役立たずのゴミにゃ。」
あと、猫さんが僕のバラバラ死体を見ながら、そんな事を呟いていた。
言うのが遅いよ！
空飛ぶ快感を維持するには、魔術ギルドに入らないといけないみたいなの。
この世界で生活するための目標が出来ちゃった☆
金貨100万枚くらいいるらしいけど、100万円くらいなのかな？
あとがき
（´・ω・｀）ゆんやっー！
