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2話 妖精さんなんてゴミなのにゃ。
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一般常識

妖精さんの生命力は10 (人間の10分の1)
重い物をもてない。
筋力も耐久力もない。
空を飛べるのと、魔力と速度に特化している所が唯一の利点。

妖精「すぐ死ぬから、誰も僕達をパーティに入れてくれないよ。グスン」
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僕、あれから猫さんに30回も殺されたの。
とっても屈辱的な体験をしたよっ・・・!ビクンビクンっ・・・!
でも、猫さんが疲れて草原に寝転がって諦めたから、復活ボタン押して五体満足だよ。
酷い事をされても可愛すぎる9歳の美少女でごめんなさい!

「・・・もう、疲れたにゃ。
わかったのにゃ。
使い魔になってやるのにゃ。
不老不死の冒険者の相棒も、考えてみれば悪くないのにゃ。
妖精みたいなゴミでも、時間をかければ多少は何とかなるものにゃ。
飯はマグロのお寿司でいいにゃ。」

「不老不死?
そういう設定なの?」

このゲームの世界観がよく分からなくて困るの。
運営は不親切だから、反省すればいいと思うよ。
猫さんは、こっちを見て不思議そうな顔で

「にゃっ?
お前、冒険者の癖に自分の事を知らないのにゃ?」

「冒険者って何なの?
さっきから、知らない単語だらけで困ってるから説明して欲しいよ。」

「無知はこれだから困るのにゃ。
わかったにゃ。わかったにゃ。
我輩は優しいから、ゆんやー神の如く、華麗に説明してあげるのにゃ。
吾輩のような使い魔を持てた事を誇りに思うのにゃ。」

猫さんは、右手の人差し指を立てた。
特に意味はなく、格好つけたいだけみたいなの。
30回も殺されたのに、不覚にも可愛いって思っちゃう。ドキドキ
性格が良ければ家で飼いたいよ。

「まず、冒険者の説明をしてあげるのにゃ。
冒険者はゆんやー神の眷属と同じく、死んでも復活できる不老不死の生物の事にゃ。
大半は人間だけど、触手とか、オークとか色々いるにゃ。」

「触手?オーク?」

なんだろう。不吉な予感がする。
オークって豚顔のモンスターさんだって知っているよ。

「どっちも女の子が大好きな連中にゃ。
娼館で、娼婦を壊すまで愛するから嫌われ者なのにゃ。
あんたも気をつけたらいいのにゃ。
小さくてペッタンコのガキでも、外面はそれなりにいいにゃ。」

ようするに、9歳の可愛すぎる美少女のピンチって事なのよ!
オークと触手に出会ったら、すぐに逃げなきゃいけないの。
可愛すぎるのって罪だよね☆

「話を続けるのにゃ。
冒険者は、神々が決めたルールを守らないといけないのにゃ。
守らないと犯罪者として扱われて、犯されても殺されても文句言えないのにゃ。
罪を全て洗い流すような酷い目にあって大変にゃ。」

犯罪者になったら、可愛すぎる僕は酷い目にあうみたい。
それはとっても理解したよ。
このゲームって痛覚がある時点でクソゲーなのに、余計な機能ありすぎだよ。

「神々のルールはたくさんあるから、説明するのが面倒なのにゃ。
分かりやすく教えると
所属国家の税金を1年以上滞納しない、人権がある生物を殺さない、他人にばれるような泥棒をしない、核兵器の所持・開発・使用禁止、人権がある生物へのレイプ禁止、街中での召喚魔法禁止、って所にゃ。」

「ねぇ、人権がある生物に僕は含まれないの?
なら、猫さんは犯罪者だよね?」

猫さんは犯罪者だったんだ。
きっと、このモフモフで可愛い外見を利用して、悪い事をやってきたんだと思う。
僕、30回も殺されちゃったし。

「使い魔はマスターである冒険者の身体の一部みたいなものにゃ。
マスターを幾ら殺しても無罪にゃ。
それに殺す相手によって、罪の重さが違うから大丈夫なのにゃ。
命の軽い人間さんなら、少しのお金で解決できるにゃ。
特にマスターみたいな妖精なんて、社会的地位もない底辺なのにゃ。」

なんだろう。初対面でいきなり殺された僕の命って、かなり軽い気がしてきたの。
こんなにも可愛い美少女なのに、このゲームは可笑しいよ。
痛いし、辛いし、もうやだ!この会社訴える!
そうやって僕が心の中で怒りを溜めこむと、猫さんが怖い声で

「・・・・そんな事よりも、マスターが妖精である事が問題なのにゃ。」

「え?どういう事なの?」

雰囲気がガラリと変わった。
生物として完全に見下されている視線。
猫さんの鋭い目で見られるだけで、僕の身体がビクンビクンっ・・・!震えている。
マゾになりそう。ドキドキ。

「妖精は弱いのにゃ。
吾輩に本気で一発殴られただけで即死するようなゴミにゃ。ゴミ。
空を飛べる事と、魔力と速度以外は何の取り柄もなくてヘドがでるにゃ!
この世界では、生命力が高い方が生存率が良いのにゃ!
人間の10分の1の生命力な時点で駄目駄目にゃっー!」

「ううう・・・酷いよっ!
僕の責任じゃないのに!」

このゲームやめたくなってきた。
500万円もしたのに酷すぎる内容ばっかりなの!

「魔法を覚えれば、テレポートと攻撃魔法で強くなるにゃ。・・・・でも、魔術ギルドに入るのに金貨100万枚いるから、妖精が冒険者の仕事を100年やっても無理にゃ!無理!
せいぜい小石やパンツでも投げて戦えばいいにゃ!
むしろ、パンツを購入して戦った方がいいにゃ!」

「へ、変態!
パンツは男の人に見せちゃ駄目なものなの!」

僕は恥ずかしそうにスカートを抑えた。
女の子の僕にパンツ投げろって言われたよ!?
このゲームの倫理観は完全に間違っているよ!
セクハラだよ!訴訟社会のアメリカだったら人生終了級の発言なんだよ!?
・・・・よく考えたら、スースーするから、この身体、パンツ履いてないよ。ビクンビクンっ・・・!
恥ずかしい。風でスカートめくれたらどうしよう。

「うるさいのにゃっー!
お前みたいな貧乏妖精には、高級品のパンツを買うお金もないのにゃっー!
せいぜい、そこらへんに落ちてる石コロを拾って投げればいいのにゃっー!
パンツなんて10万年早いのにゃっー!」

「・・・・・やめた。
僕、こんなセクハラされるゲームやめたよ!
現実に戻って訴えてあげるの!」

「親切に常識を教えてあげているのに・・・その態度は何事なのにゃっー!
こんな妖精の使い魔になって、吾輩は世界一の不幸な猫にゃっー!」

僕の怒りはマックスになったよ。
もう、ゲーム会社に激怒したの。
謝って高級スイーツを持ってくるまで絶対に許さないんだからね!
必死に空中に浮いているメッセージボードから、ゲームをやめるボタンがないかなーって調べると、こんな文字が並んでいたの。
ステータス、アイテム、スキル、魔法、マップ、メッセージ、フレンドリスト、ゆんやー
・・・・どれもゲームをやめられそうにない文字列ばっかりだよ。
とりあえずメッセージの欄を押してみる。 

ポチッ

押すと未開封と書かれたメッセージが幾つか表示されたよ。
一番上に≪この世界≫ってタイトルが付いたメッセージがあったから押してみる。
猫さんが何か騒いでいるけど、ゲームやめるから関係ない。

ポチッ

【    送り主 ゆんやー神

まず最初に説明するよ。この世界はゲームじゃないよ。
人間さんは、元の世界に2度と戻る事ができないんだよ。
向こうに戻っても、魂がない肉体さんが勝手に生活したり死体になってるから、居場所なんてないよ。

こう書いても信じない気がする有様だよ。
せいぜい、この世界のために貢献して犯罪者にならないように頑張ってね!たくさんでいいよ!】

なにこれ。
この世界がゲームじゃない?
そんな馬鹿な事がある訳ないよ。
あ、目の前に猫さんの逞しい手があ 

パンっ!

「無視するんじゃないのにゃっー!
妖精の癖に生意気にゃっー!」

猫さんが何故か激怒して僕をバラバラ死体にした。
・・・・また、全裸な幽霊な身体になってわかったことがあるの。
よく考えたら、この状況は現実でいう幽体離脱だって。
言葉じゃなくて、僕の本能って奴が理解しちゃったんだよ。
生まれたままの姿を世界に晒していて恥かしいっ・・・!ビクンビクンっ・・・!
誰にも見えてないけど、恥かしいよぉっ・・・!ドキドキ
ゲームじゃないと理解しちゃうと余計にビクンビクンっ・・・!しちゃうっ・・・!








ところでこの世界がゲームじゃないなら、元いた世界に戻るにはどうすればいいの?
僕は元の世界へ帰ることを諦めない。
何時か、ゆんやーオンラインを発売した会社を物理的に消滅させてあげるよ!ぷんぷん!



あとがき





(´・ω・`)9歳の少女に未来はあるの?
(´・ω・`)たくさん死んで頑張るしかない(キリッ



 

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