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12話 妖精世界の妖精セレブ達
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キョウト限定の一般常識
地下都市は、大まかに9つの都市に分かれ、ガードさんの転送魔法でしか都市間を移動できない。
都市そのものが実際に何処にあるのかは、核攻撃対策のために機密になっている。

北区 (別名:ダンジョン区)   上京区(別名:冒険者区) 山科区(別名:エルフ区)

右京区(別名:犬猫区)    中京区(別名:人間区)   左京区(別名:妖精区)

西京区(別名:ドワーフ区) 下京区 (別名:下賤区) 伏見区 (別名:防衛区)


詳しい内容は【ゆんやーオンライン  都市の設定(キョウト)】で検索してくれてもいいよ!
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僕は猫さんに連れられて、北に向かっていた。
今いる伏見区って犯罪者から地下都市を守る防衛区らしいんだけど、そのせいで構造が可笑しいんだ。
核爆発が起きても被害が最小限になるように、小さな通路がジクザクに作られていたり、頑丈な扉だらけなの。
ここで出会う人達は、機械のガードさんだらけで人間はあんまり居ないみたい。
・・・・・そのせいで1回餓死しちゃった☆
ここ、人が住む場所じゃない。
地上と地下都市との間の緩衝地帯みたいなもんだって。
宿も飯屋も一部の場所にしかないらしいよ。
猫さんばっかり食糧食べてズルイ。ビクンビクンっ・・・!
僕が餓死しても、食糧を全くくれないよっ・・・!
こんなの絶対に間違ってるよ!

「どうしたのにゃ?飯が欲しい?
余分な食糧を持ってないから、我慢するのにゃ。」

我慢したら、また餓死しちゃうよ。
猫さんはもっと僕に優しくするべきなのよ!







更に一時間ほど歩くと、長い通路の先に、地下へと続く階段が見えた。
50段ほどの階段で、その先に厚くて頑丈そうな金属製の扉がある。
扉には【核シェルター】って大きく書いてあるよ。うん。
これはもう、叫ぶしかない。

「地下都市でも核戦争に備えているなんて、魔境すぎるよ!」

「この扉の先に、他の区へと転送してくれる魔法使いがいるのにゃ。
さっさと入るにゃ。」

「僕のツッコミが無視された!?」

猫さんが説明してくれた。
魔法使い。なんて良い響きなんだろう。
僕も魔法覚えて、魔法少女になって見せるよ!
それくらいしか、今の僕には希望がないの。
階段を元気良く駆け下りて、扉を開けると、その先に蜘蛛型のロボットさんがいた。
銃を二つ足に装備していて、こっちに向けているの。

【ガードさん 144545号 機械 Lv1000】 ← 青色

わぁ、Lv1000だ。
最強の蜘蛛型ロボットだよ。金色に輝いていて美しいの。
きっと・・・・強いんだろうね。
心臓をドキドキさせながら待っていると、ガードさんから男性の機械音声が流れてくる。

「服ヲ脱ゲ。
市民カード見セロ。
核爆弾ハ持ッテイルカ?
異教徒か?
通行料金貨1000枚寄越セ」

あれ?
まさか・・・・ここでも徹底的に身体検査なの!?
また、裸にならないといけないよっ・・・!ビクンビクンっ・・・!
僕は大人しく服を脱ぐ事にした。
だって、何やっても殺されるなら、大人しく検査されてHP0になった方が苦痛が最小限で済むんだもん。
お嫁さんにしたくなる美しい美少女でごめんなさ・・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
ロボットのアームが僕の身体を掴んでくるよぉぉぉぉぉぉ!!!!
いたいいたい!
らめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!そんな柔らかい所を強く掴んじゃ駄目なのぉぉぉぉ!!!!
HPが0になって死亡しゃうよぉぉぉぉぉ!!!!!
いやぁっー!
いたいよぉっー!
乙女の柔肌をそんなに激しくしちゃらめぇなのぉー!!!!!!

【ガードさん 144545号 機械 Lv1000の検査中に死亡した。
復活しますか?(レベル20までペナルティはありません。)】


もうやだ、この世界。
僕の死体から幽体離脱して、心底そう思った。

「また死亡したのにゃ?
トモエは何回死ねば気が済むのにゃ。
いい加減にするのにゃ!」

なんか猫さんに怒られた。
死にたくて死んでいる訳じゃないのに酷い。
グスン。
女の子だから涙が出ちゃう。
幽霊でも涙出るんだね。







また、何回か死んじゃったけど無事に検査を終えたよ。
通行料って事で金貨1000枚要求されたけど、猫さんの妻として登録されているから、免除になったの。
猫って、とても特別な扱いなんだね。
僕の生活が楽になりそう・・・・あれ?僕、お金持ってないから、猫さんがいないと何処にもいけないの?
どんどん僕の立場が弱くなっていくよっ・・・!ドキドキ。
猫さんに手籠めにされちゃう☆
あと、ガードさんに転送魔法をかけてもらって、僕は左京区(妖精区)っていう地下都市の通路を歩いている。
キョウトの妖精のほとんどが住んでいる場所なんだって。
僕と同じ種族がたくさんいるって嬉しいな。元は人間だけど妖精さん達の可哀そうな身体は同情せざる負えないの。
すぐ死んじゃうもん。
人間の10分の1以下の生命力なんて同情するしかないよ。

なんか通路の先がとっても明るいよ?
なんか未来への希望の光な気がしてくるの。

「ここが左京区、またの名を妖精区にゃ。」


隣にいる猫さんの声とともに、僕の目の前に凄い光景が広がっていた。
数百人の羽が生えた妖精達が空を飛ぶ、幻想的な光景。
地下なのに自然と太陽に満ち溢れ、荒廃した地上にはなかった安全がそこにある。
・・・・あと、妖精って、皆、僕と同じくらいの年齢のまま固定されるらしいから、小さい娘ばっかり。
地上にカメラを持った大きい大人の人たちが居て、空にいる妖精をパシャパシャ撮影していて変質者すぎるよ。
幻想的な光景が広がっているのに、現実に引き戻されて損な気分なの!
下から撮影したら、スカートの中が見えちゃうよ!
変態だらけだよ!
猫さんはこんな異常な光景でも動じずに、僕へと声をかけてくる。

「空を飛んでいる妖精達は、トモエなんて虫けらにしか見えないほどの尊いお方にゃ。
あの方達を目指して、一生懸命死ぬ気で頑張るのにゃ。」

「・・・・尊い?」

なんだろう嫌な予感がする。
また、猫さんに存在そのものを見下されているよ。ビクンビクンっ・・・!

「妖精の全体のごく一部しかいない超特権階級にゃ。
金貨100万枚を得て魔術師ギルドに入り、魔法を使いこなすエキスパートって奴にゃ。
空を飛べて、人間の三倍の魔力で戦う妖精は最強の存在なのにゃ。」

「いいなぁ。
僕も魔法を覚えたいよ。」

「あとで良い仕事を紹介してあげるにゃ。
吾輩の優しさに感動して、恩を感じればいいのにゃ。」

金貨100万枚溜めて魔術師ギルドに入れば、魔力の枯渇に悩まずに空とか飛べるって思うと希望が湧いてきたよ。
・・・・・え?金貨100万枚溜めて魔法を使えるのが極一部?

「ねぇ、猫さん。
金貨100万枚ってどれくらいの大金なの?」

今まで、僕は金貨100万枚を100万円くらいだと思ってた。
それくらいなら、1年もあればアルバイトみたいな低賃金労働でも溜められるって楽観視してた。
でも、猫さんから帰ってきた言葉は

「にゃ?
金貨100万枚の価値すら知らないのにゃ?
小さな城が購入できるレベルにゃ。」

「お、お城が購入できるレベル・・・・あれ?数億円くらい?」

「金銭感覚も覚えさせないといけないのにゃ?
吾輩のやる事が多すぎて困るのにゃ。」

もうやだ、この世界。
生涯賃金クラス以上の大金だよ。
そりゃ、妖精のごく一部しか集められないよ。
あれ・・・・そう考えると、さっきの転送魔法による通行料金貨1000枚は、数十万円!?
高すぎだよ!
僕、猫さんがいないと地下都市間を移動できないよ!
こんな事実は早く否定しなきゃいけないよ。

「ね、猫さん。
食べ物の値段ってどれくらいかな?」

「ん?我輩の大好物のマグロの寿司が金貨1000枚くらいにゃ。
お手頃の値段って奴にゃ。」

「はい?」

あれ?物価が可笑しい。
訳が分からないよ。
100均の寿司店なら105円で食べられるマグロの寿司が金貨1000枚。
僕は叫んだ。

「マグロの寿司を1000回食べるだけで城が建つなんて可笑しいにも程があるよ!
物価以前の問題なの!」

「そんな事より、トモエには仕事の前に一般常識っ!て奴が足りてないのにゃ。
妖精の一般常識って奴を実地で教えてあげるにゃ。
吾輩の後ろに付いてくるのにゃ。」

猫さんが親切で優しい。
僕、猫さんが居なかったら、今頃、身体を売っている気がするの。
最近、流行の援助交際☆ 年収1000万超えのイケメンなら僕的には援助交際OKだよ!
猫さんが歩きだしたから、僕はついていく。
視界に猫さんのモフモフな背後を視界に収めながら、この妖精区(左京区)の光景を見渡して楽しもうと思った。
空には数百の妖精さん達が空を飛び・・・・あれ?
よく考えたら、可笑しいよ。
魔力を消費して0になって自由落下死するリスクを考えたら・・・・普通に歩いている妖精が大量に居ないと可笑しいよ。
魔術師ギルドって所に入らないと、魔力は睡眠以外では自然回復しないって猫さんが言ってたのに、この視界から見える範囲で、歩いている妖精は僅かしかいない。
すごく嫌な予感がするの。
触れてはならない秘密。この妖精区にはきっとそんなのがある。
あと、妖精をパシャパシャとカメラで撮影している大人の人達って、放置していいのかな?
きっとスカートの中も撮影されちゃってるよ。
不審者って奴だよね。

「うひょぉー!小さい娘は最高だぜぇー!」
「セレブな妖精さんだらけの楽園だぁっー!」

ビクンビクンっ・・・!
可愛すぎるのって犯罪なのかもしれない。






徒歩で3時間、その間、僕はこの妖精区の構造って奴を理解しちゃった。
さっきの場所はごく一部の特権階級が家を構えて住む場所で妖精区の高さ3kmはありそうな広い空間を独占しているの。
空を飛べないと到着できない高い壁を掘り抜いて家作ったり、地表に高層ビルを建築したりしているんだけど、それって妖精の全人口の極僅かだから、土地がとっても余ってる。
ほとんどの妖精が・・・・猫さんに案内された壁を掘って作られた巨大な建造物にいるらしい。
これなら低コストで家を作れそうな気がするね。
具体的にどれくらいの大きさか分からないけど、ほとんどの妖精が住んでいるんだと思うと、たくさんの通路と家があると思うんだ。

「ここは妖精繁殖場と魔力電池生産所を兼ねている総合施設にゃ。」

「繁殖場?」

あれ?可笑しい言葉が出てきた。
猫さんの話すニュアンスがとっても差別感バリバリで、僕を見下しているの。

「簡単に説明すると、妖精を繁殖させて魔力電池っていう工業製品にする場所にゃ。
妖精は人間の3倍の魔力を持つから、電池に相応しいにゃ。」

「もうやだ、この世界。
妖精の地位が家畜並な有様だよ!」




あとがき

(´・ω・`)妖精さんの扱いが うわようじょやばい。


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