学校は、ワルキュラのせいで休校中。
キーニャンは、ワルキュラの暇を潰すために、学生寮近くにある喫茶店へと訪れた。
貧乏学生では、利用すら躊躇う高級なお店だ。
コーヒー一杯で、日本の物価に換算すると、2000円ほどの価値がある。
「もっふふー、ここのコーヒーって美味しいって評判なんですよー」
食事代は、ワルキュラが払ってくれるから、全くの無問題。
宗主国の税金払いとか、素敵だと、キーニャンは思った。
店にお客さんの姿はいない。ワルキュラの姿を見て、逃げ出したからだ。
恐怖で震える若いウェイターがやってきて、白いテーブルに、インスタントコーヒーと、暖かいお湯が入ったポットを置いてくる。
「お、お客様っ……!
コ、コーヒーで、ご、ございます……!」
そう言ってウェイターさんも、すぐに店から、風のごとく、脱出した。
残されたのは、恐怖でガクガク震えて「俺は今日っ……!ここで死ぬ……!」と機械のように呟く店主。
そして――インスタントコーヒーを、カップに入れて、お湯を注いでいるキーニャン達だけだ。
「……なぁ、キーニャン」
「はい?」
「この店が出すコーヒー……俺の国が作ったインスタントコーヒーなのだが?
なんでこんなに高いのだ?」
「インスタントコーヒーは、高級でお洒落なのでは?」
「文化の違いという奴か……。
俺は豆を煎じたものが高級だと思うのだが……?」
「コーヒー豆なんて、そこらへんで安く売ってますから……逆に安いような……?」
「……嗜好品がまだまだ高いのか」
「払いはクレジットカードで頼む。俺が払うと、店主は気絶するだろう」
「カード払い……もっふぅ……?
(クレジットカードってなんだろう?)」
「……おい、キーニャン」
「は、はい!ど、どうしましたか?!」
「さっき渡したクレジットカードはどうした?
返して欲しいのだが?」
「料金代わりに、店主に渡しましたよ?」
「クレジットカードの使い方が斬新すぎる!?
おい!店主!
カードを返せ!」
「も、もっふぅ……!無銭飲食するなんて……!
やっぱり大魔王っ……?」
弓が好き 2016年08月09日(火)
20:37 (Good:1/Bad:0) 報告 返信
うん……どうしてこうなった!?(驚愕
読み終えて最初の感想です(白目 気になったのはキーニャンが心中で思い描く
ワル=サンの国(独裁国)のイメージがあっているのか、それともよくある
隣国による《あの国は悪い国だ》っていう情報規制等による間違えた解釈なのか
(所謂ニホンにはニンジャが居るんだよね!!って言う外国のイメージ様なもの)
一寸そこが気になりました。
……嫁さんとかのセリフ見る限りけっしてソコまで悪いイメージが思い浮かばなかったよorz
返信:(´・ω・`)パルメ 2016年08月10日(水)
09:07
>隣国による《あの国は悪い国だ》っていう情報規制等による間違えた解釈なのか
(´・ω・`)アメリカ合衆国みたいな感じかな。
自称世界の警察しゃん。
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件のコメント :
(´・ω・`)ゆっくり修正完了
返信削除〜販売鬼だったら成年向けコミックのタイトルにあるな
返信削除(´・ω・`)日本人恐ろしい子っ……!