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6話「ソ連がロリババアの天国なのは間違っているだろうか?」
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■天空の要塞■

ナポレオンとランヌは黒い馬車に乗って、フォンテーヌブロー宮殿へと向かっていた。
移動している間も時間を無駄にしたくないナポレオンは、ランヌと会話している。

「ランヌ、軍団3万人を率いて、戦車1両を有するソ連兵100人と戦ったら勝てる自信はあるか?」
「武器の性能が違いすぎる。さすがの俺でも勝てないな。こっちは再装填に手間がかかるマスケット銃だぞ?ソ連軍の自動小銃の乱射で射程外から返り討ちにあっちまうよ」
「やはりそうか……自動小銃とは厄介なものだな」
「自動小銃どころか、1分間に600発撃てる重機関銃をソ連軍は持っているぜ?仮に300万人の大軍団を与えられても俺には勝つ自信がないね。一方的に遠い場所から鉄の弾幕を展開されて壊滅しておしまいさ――ナポレオン、こんな状況だが何とかなるか?」

ナポレオンは言葉に詰まった。
19世紀初頭のフランス帝国のマスケット銃(単発式)
20世紀中盤辺りのソ連軍の核ミサイル、AK系列の自動小銃(短時間に大量の銃弾を撒き散らす銃)。
どう戦っても、フランスに1億人の兵力があったとしても勝ち目はない――と思ったが、ナポレオンという男はどんな絶望的な状況でも、持っている手札で勝負して勝利してきた男。
頭の中にある情報を捻り出して、少しでも勝利を掴める要因を考えた。
すると――ナポレオンの頭脳が閃いた。

「そうだ。冒険者がいるじゃないか。あいつらは確か……一部は現代の兵器を持っていたはずだ。彼らの武器を徴発(没収)できないか?」
「あれは高価な課金武器だから、そんなに弾薬がないぞ?それに徴発しようとしたら抵抗されて反撃を食らっちまうよ」
「この手も駄目か」 ナポレオンは心の中で少し落胆した。
「大英帝国辺りなら20世紀基準の技術力を持っているから自動小銃生産しているけど、フランスとイギリスは戦争している最中だしな。講和を結ばないと武器を売ってくれないぜ?」
「やれやれ、この世界はむちゃくちゃだな。科学技術に差がありすぎて笑えないぞ」

この会話で、ナポレオンは少しの希望を得る事が出来た。
大英帝国(イギリス)。
史実では世界の半分の富を支配した超大国であり、このゲーム世界ではアメリカ独立戦争イベントを完全に粉砕して、南北アメリカ大陸を丸ごと植民地として保有している。
イギリスとの和解に、今後のフランス……いや、全ヨーロッパの興亡の鍵がかかっている。
化物政治家タレイラン辺りに外交を任せれば、イギリスとフランスの和解はすんなり行くだろうと楽観視したナポレオンは、馬車の窓から落ち着いてパリの空を見た。
夕焼けのパリは美しい。
歴史的な建造物が美しい夕日に照らされ、長い歴史を感じさせる。
空には数十個の黒い点が飛んでいて
ゴォン!ゴォン!ゴォン!ゴォン!というエンジン音を煩く鳴らしながら低空を飛翔していた。
鳥ではない。
機械だ。空飛ぶ機械。灰色の装甲で覆われた空飛ぶ要塞。

「ば、爆撃機だ!」

それはソ連長距離空軍が保有する爆撃機Tu85の編隊だった。二○トンの爆弾を積んで八五○○キロを飛べる性能がある。
19世紀初頭のフランスの技術力では迎撃不可能。
低空を飛ぶ爆撃機は次々と首都パリの上空で、内蔵された爆弾を落としていく。
市役所、軍需工場、秘密情報センター、士官学校、軍施設などに爆弾が炸裂し、真っ赤な爆炎が人間ごと都市区画を吹き飛ばす。
ナポレオンが向かう先の宮殿にも、爆撃機の姿があり、次々と黒い爆弾を落として、フランスで最も荘厳な宮殿を瓦礫の山へと変えていた。
それらの光景を見たナポレオンは心の中で言いようもない怒りを感じる。
――私が愛し、守る家(フランス)が一方的に壊された。
屈辱だ。
久しぶりの大きな屈辱だ。
ロシア遠征で70万近くの兵を丸ごと失った時以上の屈辱だ。
しかも、爆撃機に対処する手段はこちらには無いと来た。
今の私の状況を例えるならば、将棋で王以外の全ての駒を敵にプレゼントした状態でゲームを始めるようなものだ。
まともなやり方では絶対勝てない。
爆撃機を飛ばす空軍基地は、恐らく3000km以上も先の彼方にある。
歩兵を100日間歩かせないと到達できない場所。
頭を動かせ、手段があるはずだ。
どんな絶望的な状況でも、打開するための手は残されているはず。
今、足りないのは――情報だ!

「ランヌっ!ゲームの頃は爆撃機にどのように対処していたのだ!?」
「ゲームの頃は地下に立て篭って、爆撃機が過ぎ去るのを待っていた……対空ミサイルが課金アイテムにあったが一発10万円くらいしたから使う奴は少なかったな」
「このゲームはクソゲーか!?いくらなんでもこれは酷いだろう!?」
「確かに今時、現代兵器最強の世界観のゲームなんて売れないよな。魔法なんて一部を除いてゴミだし」
「空飛ぶドラゴンとか、ペガサスとか居ないのかっ!?」
「ダンジョンに居るけどモンスターだぞ?仮に家畜として飼い慣らせても、爆撃機の機銃で迎撃されておしまいだ。あ、そういえばイギリスの女王が可愛らしい妖精娘だったぞ」

ナポレオンは19世紀の時代が懐かしくなった。
マスケット銃と軽砲(馬で運搬しやすい小型の大砲)で、大軍と戦って勝ち続けた日々。
兵力の集中と分散を上手く駆使すれば2〜5倍の大兵力相手でも勝利できた。
しかし、その戦い方は、この世界では100%通用しない。
早くイギリスと講和条約を結んで、対空砲でも輸入しない限り、勝ち目はゼロだ。
爆撃機は迎撃される危険が全くないから、安心して低空を飛翔して爆弾を目標地点へと正確に落とし、フランスの中枢と工業力をぶっ壊して多大な戦果を上げ、社会主義を宣伝するチラシを撒き散らしてソ連領内へと帰っていく……。
ナポレオンは怒りでギュウッ!と拳を強く握りながら、爆撃機の姿を何時までも何時までも見つめた。

「フランスの国家機能をぶっ壊して帰っていくとは……なんて酷いやつなのだ!スターリン!陰険男!臆病者!ヒゲ!ウンコ!地獄に落ちろ共産主義者!」

ナポレオンは負け犬の遠吠えを上げた。
その言葉に反応したのか、パリ市内に居た冒険者が対空ミサイルを発射して、低空を飛ぶ爆撃機の灰色の右翼を破壊。
バランスを崩した巨大な爆撃機が、パリ市内に
ドガァーンッ!
と落下して盛大に周りの住宅を吹き飛ばした。
パリ市内の各所が地獄のような光景になっていたが、ナポレオンはそこに僅かな勝機を見出し、ニヤリと笑った。

「戦う意志があるのは良い事だ。例えるならば大魔王と戦う勇者と言った所だな。あの冒険者(プレイヤー)にレジオンドヌール勲章をくれてやろう」



■合法ロリなスターリンちゃんの趣味■

「ヘックチョン!」

ガラス温室でバナナやレモンの木に、象さんの形をしたジョウロで水やりをしていたスターリンが可愛くクシャミをした。
鼻を手でゴシゴシして可愛く首を傾げる。

「あらやだ、私、風邪を引いたのかしら?」
「スターリンちゃんの作ったバナナ美味しいね!」

後ろからかかった言葉に、スターリンはゆっくり振り返る。
そこには12歳くらいの天然そうな金髪の少女――内務人民委員部長官ベリヤが椅子に座って、スターリンが育てたバナナを美味しそうに頬張って食べていた。
黒色のドレスを纏い、肌は雪のように真っ白、誰かも好かれそうな顔をしている女の子だ。
スターリンはジョウロを机に置いて冷たい目線を向ける。

「なんで食べているの?」
「え?食べちゃ駄目なの?」
「水やりを手伝ってくれたお礼にバナナをあげる予定だったけど――まだ手伝ってないわよね?ベリヤはシベリア送りにされたいの?」
「わーい!寒い場所って素敵だよね!以前、行ったけど丁度いい寒さだったよ!」
「人間なら辛くて死ぬけど雪女的には丁度いい場所よね……じゃ、世界一寒いオイミャコン村送りはどうかしら?」
「観光旅行で行ったけど、素敵な所だったよ!スターリンちゃんも今度一緒に行こうよ!」
「え?気温マイナス71.2度の場所なのに平気だったの!?」
「うん!」

ベリヤは曇りのない笑顔を浮かべた。
スターリンも自分の銀髪の髪を片手で弄りながら、子供らしい満面な笑みを浮かべて

「じゃ、今度の休暇に、私と一緒にオイミャコン村送りでどうかしら?上質のグルジアワインを用意してあげるわ」
「やったー!スターリンちゃん!大好き!」

ベリヤがスターリンに抱きついて顔をスリスリ。
お互いに若いモチモチお肌だから気持ちいい。
スターリンは友達や家族を守るために、徹底的に悪い奴ら(批判してくる人間)を粛清して、二度と民族を再興できないように民族浄化をして幸せになりたい――そう思った。
その過程でどれほどの血が流れたとしても、悪魔と呼ばれても構わない。
最後まで貫き通した信念に、嘘や偽りなんて一切ないのだから。



あとがき


ソ連の内務人民委員部長官ベリヤってなーに? 人類史上最低・最悪・最凶のロリコン

(´・ω・`)100人以上の女性と無理やりスッキリーしたり、ロリ娘をレイプしまくって殺した鬼畜じゃよ。
趣味は小さな子供を犯して虐待して殺す事。
そのまんま出すのは犯罪すぎるから、女の子にしたよ。
ベリヤ本人もロリが大好きだったから、もうロリでいいよね。

ベリヤ「イエス ロリータ! 警察使って拉致ってレイプ!」


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プロットはノートに書く主義だから、ほとんど紙媒体で保存しているでござる







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