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もふもふ、きつねっこぉ

●8話の狐娘「モフモフ城は危険地帯なんじゃよ!」挿絵



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今回の挿絵
http://suliruku.blogspot.jp/2017/03/8.html

https://3.bp.blogspot.com/-I6khLsnhwOA/WPqzDB57S9I/AAAAAAAAc9M/5wfyZ_lEDjMMtIRpxnveSUqhGOdVTNOpQCLcB/s1600/IMG_3850.JPG
  ∧_∧
(´・ω・`)モフモフ城の地下は、このような感じにワニだらけなんじゃ(初めてワニの絵書いたパルメ)

(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚) こらっ!?ニャンタンが食われているぞ!?

(´・ω・`)しかも、地下水路で繁殖して溢れて、首都の外はワニがうじゃうじゃ状態で最強じゃのう?
ワニの革は高級素材じゃろ?

(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚) (乱獲されて絶滅しそうだな……ワニ)

ーー

暗い地下室から出たニャンタンは、タヌウと一緒に道案内ならぬ、国案内をしようと思ったが――

「出来れば一緒にいたいが……徹夜明けでな。少し仮眠をとらせてくれ」

素晴らしき狸娘のタヌウは眠そうだ。瞼を指で軽く押さえている。茶色の狸耳は元気がなくて垂れていた。
ニャンタンは残念に思いながら、タヌウの事を気遣った。

「わかりましたタヌウ。財政赤字の問題はあとで色々と話しましょう。いつも経済関係でありがとうございます」

「すまないな……ニャンタン」

そう言って、タヌウが遠ざかっていく、歩く度に、見事な尻尾が右に左に揺れてフリフリしていた。
いつか、あの尻尾を抱きしめてモフモフしたい。そんな事を思った後にニャンタンは気分を切り替えて、リーファに声をかける。

「尻尾……もふぅ……それではリーファさん行きましょう」

「ツッコミ時の温度差が激しい人アルな……あと、皆、小さいネ……十歳児の背丈よ……小人の国に迷い込んだガリバーみたいな感覚アル」

「誰がチビですか!?」

「アタシから見たら、全員、ホビット族アルよ。子供みたいに小さくて微笑ましいネ」

「僕たちの国では、この背丈が普通なんです……あ、そっちの通路は駄目です。死にます」

ニャンタンはリーファを引き止めた。うっかりこの先の通路をまっすぐ進もうとしていたからだ。
この言葉の意味を理解できないリーファが首を傾げている。

「どういう事アル?老朽化でも進んでいる通路アルか?」

「身内の恥を話すようで恥ずかしいのですが……トラエモンはマイナスな方向で働き者でして……モフモフ城の一角が罠だらけなんです。さすがに致死性の罠はないと思いますが、そこから先には行ってはいけません。
無駄に芸を凝らした罠の数々が、待っていると思いますよ。神も人も趣味には全力投球する生き物ですし」

「トラエモン?ああ、さっきの虎頭の事アルか。偉いアルか?」

「警察と軍隊を合体させた警察軍の長官です」

「軍事の頂点だったアルか!?なんで長官本人が拷問しにくるアル!?」

「まともに仕事をやらすと、仕事を増やしてしまうタイプの人なんです。特に軍事関連の予算って、際限なくドンドン上がる傾向にありますし……特に戦争はコストがかかりすぎて嫌になりますよ」

「つまり、無能という事アルか……どうしてトラエモンが長官をやっているアル?無能だと分かっているアルな?」

「……人材不足」ニャンタンは小さい声で呟いた。

「は?」

「この国は皆が遊んで暮らしているから、人材がいないんです……生きるだけなら難易度が恐ろしく低いですし……。
失業しても海タイプのダンジョン世界にいけば、食べていけますしね……」

人間も神も環境に満足していると、大した進歩ができない。それをニャンタンは実感せざる負えなかった。
幸い、経済の分野では進んでいるから、タヌウという素晴らしい狸娘がいるのだが、軍事は命懸けの戦場から学ばないといけない事が多くて、皆が嫌がる仕事ナンバーワンだった。
遊んで暮らせる難易度が低い享楽国で、辛い、汚い、死ぬかもしれない三拍子を背負った職場に行きたがる人は変人の類であり、トラエモンもやはり変人である。

「切実な事情アルか!大変ネ!アタシも分かるアルよ!人材不足で倒産する黒字企業が多いのと似たような物ネ!」

「えと……さっさと、城の外にいきますよ!財政赤字を改善するために知恵を絞り出してくださいっ!」

「ツッコミ時と平穏時のセリフが完全に別人アルな!?」

「あと、この城はトラエモンのせいで迷路状になっているから、僕から離れちゃ駄目です。迂闊に迷い込んだスパイが餓死死体で発見された事があるくらい、酷い構造ですので」

「屋内で餓死とか酷いアルな!?というか、迷って出られないとかありえるアル……?」

「元々……享楽国が誕生する前は、疑い深い虐殺好きの大貴族の城だったんですよ、このモフモフ城」

「城に住める時点でリア充アルな。羨ましいアル」

「その大貴族……遊びあきた愛人を、地下にどんどん放り込んで処刑していたらしくて……都市の地下は、ワニがいたり、獰猛な魚がいたりと、かなり危険なんですよね……。
処刑用の穴が、あっちこっちにあって、蓋が老朽化しているから、乗っただけで蓋が壊れて、そのまま地下へと落ちちゃう職員も多いんです」

「酷いアルな!?どうしてそんな城を再利用しているアル!?」

「広くて便利ですし。既存の施設を活用した方がコストが安く済むんです。新しい城を建てると、膨大な建設費がかかりますし」

喋りながらニャンタンは、享楽国の財政状況に苦悩する……なんで、人造異世界を量産し放題な狐娘がいるのに、こんなに財政がひどいのだろうと。
特に贅沢もしていない。大きな出費といえば、イド生物群相手にプチ世界大戦をやっているだけ……戦争が全ての原因だという事を、ニャンタンは再確認してしまった。
食費、装備、給料……戦争にかかる経費は莫大である。把握できないくらい、たくさんある南方諸国に支援しているのも、赤字の原因だろう。早めに戦争に勝利しないと、財政が破綻しそうだ……ここまで考えたニャンタンは、リーファがお腹を両手で抑えている事に気がついた。
彼女はとても辛そうな表情をしている。ニャンタンは即座に推理した。女性がお腹を抑えて苦しいといえば――

「まさか……妊娠している……!?」

「ト、トイレはどこにあるアル……?お腹が痛いアル……」

「はぁ……そういえば乙女とか言ってましたね……トイレはこっちですよ、リーファさん」

「有難いアルー!5分ほど待って欲しいアルよ!」

そう言って、リーファは大急ぎで走ってトイレ部屋に入っていった。
トイレ部屋は、旗を担いだ兵隊が入っても大丈夫なように、天井が高い仕様になっている個室である。モフモフ城のあっちこっちにそのようなトイレがあり、お腹が痛くても大丈夫なのだ。
しかし、扉の前で待てど待てど、リーファが出てくる様子はない。「リーファさんー!?」と大声で声をかけても反応はない。嫌な予感がしたニャンタンは扉をそっと開けた――

「やっぱりか!?こらぁー!?こんな所でカード化されてどうするんですかぁー!?」

リーファは、トイレでカードになっていた。床に無様に転がっている。手のひらサイズの小さなカードの表面に、笑顔のリーファのイラストとともに、カード名が描かれていた。

【不法入国者R】と。

★★★

  ∧_∧
(´・ω・`)もしも、このままカード化されたリーファを川へとポイッと捨てると――

(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚) どうなるの?

  ∧_∧
(´・ω・`)数日後、日本に享楽国の亡命政権が出来上がります

(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)どうしてそうなった!?

  ∧_∧
(´・ω・`)それだけ激動な時代という事なんじゃ。

 

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  1. 6 件のコメント :

    1. (´●ω●`)ゆっくり修正完了
      眠いから眠るんじゃよ。おやすみー


      (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)おやすみー

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      1. (´●ω●`)グラサンをかけてみた。格好いいじゃろ


        (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)パンダ顔になっただけだよ!?


        (´●ω●`)弟子もパンダになれー


        (ノ●ω●)(ノ●ω●)そんなー

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      2. (-■ω■-)サングラスなら顔文字はこっちじゃないかなw

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      3. (-■ω■-)

        (´●ω●`)まゆげ隠れてしまっておるのう……。可愛さ半減じゃな?


        ↓融合

        (´-■ω■-`)顔が大きくなった。

        (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)えれえれー(ゲロ吐いた

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      4. (⌐´■ω■`) 横から見れば問題ないな

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      5. (⌐´■ω■`) ふ、イケメンなわし格好いい……

        (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)金正男を思い出しました(サングラスかけたデブ

        (⌐´■ω■`) !?

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