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ゆっくり戻るよ!

元の世界で、スッキリー爽快な気分になるために一週間ほど滞在していた触手さんは、ゲートを通って第一階層へと戻ってきた。
雰囲気を見ると、どうやらとても愉快で素晴らしい気分のようである。

「とても素晴らしかったでござるっ!
巨乳美少女はとても素晴らしいでござるなぁっ!」

元の世界のゲート周辺で、謎の白濁な液体で全身が濡れている裸の美少女達が、平原で、森で、山で、港で、村で、町で、船で、道路で、家の中で、トイレ、風呂で、気絶してたりする事に、何らかの関係があるのかもしれない。
ひょっとしたら、普通にデートを申し込んでベットの上で愛しあったのかもしれないという可能性が捨てきれないからだ。
悪辣な噂がある大魔王だからといって、大勢の美少女達が何らかの性的な暴行を加えられた現場がたくさんあったとしても、真犯人扱いはしてはいけないのである。

「1万人超えを初めて達成したでござるっ!
海外から色んな美少女が集まっていて最高だったでござるっ!」








第3話 絶望すぎるフロアボス 宇宙って何処の国でござるか?
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(こんな触手の願いを叶えてたまるかぁっー!ここで死ねぇっー!)

ルナテイックダンジョンを建造した女神様の心の中
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一週間の間に、モヒカン達によるゴブリンの駆除作業は、約20億匹まで完了していた。
2000万人の世紀末モヒカンによる駆除作業なので、1人当たり100匹ほど殺害している計算になる。
既に、人口200万匹を数えた大王都は、かつては大理石の建造物が優雅な街だったが、今では血だらけで壊れている建物ばっかりの廃墟になっている有様だ。
第一階層を丸ごと支配するゴブゴブ大王国の王族の血筋は絶え、日々、モヒカン達から逃げる難民達が安全な地域の治安を下げまくって、紛争地帯にしている。
少なくなった物資を巡って、団結してモヒカン達と戦う前に、ゴブリン同士での戦争すらやっている。
そして、モヒカン達は未だに大量虐殺に熱中しているが・・・なんと、大王都を破壊する事が第一階層のフロアボスを発生、もとい起動させる条件である事を知らなかったのだ。
とても美しい神秘的な女神様が、空中に自身の傾国クラスの紅髪巨乳美女の姿を投影し、フロアボス戦を開始する前にどのような願いを望むかと聞きまわっていても

「「「「「「「ヒャッハー!大魔王さまに聞いてくれぇっー!」」」」」」」
「「「「「「「「「すげぇ美女だぁっー!こんなに美しい美女は大魔王様に献上だぁっー!
・・・どうやって空まで行けばいいんだぁっー!降りて来いっー!降りてこないとレイプするぞぉっー!」」」」」」」」」

こんな感じではぐらかされ、フロアボス戦が始まっていなかった。
触手さんが第一階層に戻ってきた時には、もう満面の笑顔で女神様が迎えてくれるほど、女神様は待ち疲れている。
だが、他にも問題があった。
女神様は胸がHカップもある絶世の美女の外見を持っているせいで、触手さんが発情して聞いてなかったのである。
服装が紅い煌びやかなドレスだったのも美しさをより引き立てている原因の一つだ。

「と、とても素晴らしい美女でござるっー!結婚して欲しいでござるよっー!
拙者は、貴女のような美女を求めていたでござるっー!」

「なぜだっ!なぜ、誰も私の話を聞いてくれないんだっー!
お願いだから、速く願い事をいってくれぇっー!」

女神様は、触手さんが空中に投影された女神さまの身体に何度も触れようとして失敗する様を見ながら絶叫した。
ルナティックダンジョンを設置してから、1000年の時が経過して第一階層を攻略する輩がようやく現れたかと思ったら、これである。
1日ほど、上記のような問答を繰り返し、女神様の姿が空中に投影された映像だと渋々納得するまで続くのだった。














触手さんも女神様も1日ずっと問答をやっていたので、精神的に疲れているが、そこらへんは二人とも大魔王と神様という圧倒的な体力を持っているので、少し気を取り直せば、回復するのは簡単である。
触手さんは女神様の外見をじっくりと見ながら、こんなことを思っていたりする。

(す、素晴らしいおっぱいなのでござるっ・・・!
世界最高峰の質を持つ巨乳なのでござるっ・・・!
絶対に嫁にしてあげるでござるよっ・・・!この逞しい触手で可愛がってあげるでござるっ!)

ちなみに、空中に投影された女神様の身長が7mなのもグットだった。実際に測ればHカップどころか、計測不能な感じだが、女神様が普通の成人女性サイズだった場合の事を考えると、それを比較してHカップだと思っているだけである。
女神様は、このセクハラ大魔王が自身に欲情しまくっている事にピキピキと怒りながらも、触手さんの願いを聞く前に

「言っておくが、私を嫁にしたり、数千人の嫁を不老不死にして復活したりするのは駄目だからな。
不老不死にして復活できるのは、1つの願いごとに1人だけだ。」

「ひ、酷いでござるううううっ!!!!!!!
女神様をお嫁にできないとか・・・あんまりでござるよおおおおおっ!!!!!」

女神様に事前に釘を刺されたので、触手さんの叶える願いの方針は、ダンジョンを攻略する前と同じ願いになる。
まずは、触手さんが欲しくて欲しくて仕方がなかった新しい不老不死嫁だ。
触手さんはキリッと格好よく決めたつもりで触手を振り上げて

「不老不死で、輝く金髪が美しくて、おっぱいがGカップで、天使のように可愛らしい超絶美少女が欲しいでござるっ!
お肌も吸い付きたくなるような素晴らしい性能にして欲しいでござる!
世界一の抱き心地がある美少女だとより嬉しいでござるよっ!
昼間は清楚で、夜は娼婦のように淫乱だとラッキーでござるなぁっ!」

触手さんの理想・・・いや、全男の理想とも呼べる嫁だった。
その願いに女神様は満面の素敵な笑顔で頷いて

「うむ、第一階層のフロアボスと戦って倒した後に、お前が生きていたら願いを叶えてやろう。」

触手さんは、女神様の笑顔で、これは罠だと理解するが時は既に遅かった。
遥か天空から飛来する大出力ビームが雲を切り裂いて、触手さんに直撃し、身体のほとんどを蒸発させて焼いてしまったのだ。
周りに広がる平原すらも焼き払ってクレーターにし、圧倒的な熱量によって地面が溶けてガラス谷が出来上がっている。
女神様は、既に死んだと思われる触手さんに向けて高笑いをし、触手さんを一瞬で葬った敵の正体を告げる。

「あはははははっ!フロアボスの説明がまだだったなっ!
この第一階層のフロアボスは、軌道上に存在する宇宙戦略衛星兵器10基だっ!
お前のような女性をレイプして、白濁にする事しか考えていないスケベ生物如きに、対処できるような代物ではな・・・」

「酷いでござるううううっ!!!!!!!!
一瞬で身体が消えたから、すごく痛かったでござるよおおおおっ!!!
お詫びに嫁になって欲しいでござるうううっ!!!!」

「なんて生きてるんだっー!」

触手さんは、普通に身体を再生して生存していた。
兎にも角にも、触手さんの人生初めてのの難敵となる核兵器あり、レールガンあり、大出力ビームありのとても豪華な武装の宇宙戦略衛星兵器を10基も相手することになったのである。





あとがき

(´・ω・`)ひゃ、ヒャッハー!なんて凄い敵なんだぁっー!

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