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最弱のコピー魔法師
5話「美しい夢」 過去記 


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ユキトは浅い眠りの中、夢を見ていた。
ちょうど第三次世界大戦が集結した頃。
地上は寒い寒い氷河期が襲い、生き残った三億足らずの人類は残った技術と労働力を結集して地下都市を建設。
恋人のサクラが死んだユキトが、地下都市で与えられた部屋に引きこもってニート生活できるくらいの余裕があった。
文明万歳……いや、仕事があった方が、色々と考えなくて済んだかもしれない。
この頃の彼は、人生に生きる希望を失い、何時、自殺しても可笑しくない不安定な精神状況だった。
だが、そういう悲劇は起こらない。
なぜなら

「なぁなぁ〜、ユキト〜。
地下都市の探索しようや〜」

毎日のようにお世話してくれる銀髪の小さい女の子ルナが居たからだ。
彼女は白いセーラー服を着ていて、必死に、ベットの上で死んだように動かないユキトの身体を揺さぶっている。
一日でも早く、好きな男に立ち直って欲しくて、色仕掛けまで無理してやる有様だ。
だが……どうやら反応はない。ユキトはただのニートのようだ。

「ユキト〜、うちと遊ぼう〜。
ウチ暇なんよ〜エッチな事をしてもええで〜」
「……ルナ。僕は無能なんだ。
サクラすら守れない、生きる価値がないクズなんだ。
僕と遊んでも良い事はない」
「ユキトはイケメンやで〜」
「心はブサメンさ」
「ユキトの心は白馬の王子様やで〜」

彼の精神は欝状態。
まだ回復には時間がかかりそうだ。
ルナも世界大戦の影響で、精神が不安定でヤンデレになってる。

「ユキト〜、テレビゲームしようや〜」

〜〜〜〜〜

ユキトが引きこもり生活をして半年があっという間に経過した。
ルナは昼間は学校に通っているから、一日の半分は一緒に過ごせない。
鬱だった。だが、学校に通わせないとルナのヤンデレ化がもっと進行しそうだから仕方なく、学校に通わせた。
彼は1人、テレビで昔のアニメを見ながらカップラーメンをすすって食べる。
今の彼は完全にタチの悪いニートだ。

「不味い」

――大戦終了後に作られたカップラーメンは、空気と水から合成した栄養たっぷりのインスタント食品
だが、味が悪すぎて不味かった。
このラーメンを食べているだけで、サクラの事を思い出せる。
サクラはお好み焼き、たこ焼き、おでん、焼きフグ、懐石料理。
何でも作ってくれる最高の女だった。
そんな素晴らしい彼女を失った事を思い出して涙が出そうだ……

「サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい、サクラに会いたい」

「ユキト〜、今日も遊びに来たで〜」

ユキトは声の方向を見た。
扉を開けて入ってくる小さな銀髪の少女。手にはビニール袋を持っている。
先ほどのユキトのセリフを聞いて、顔が少し引きつっている。
だが、愛がなせる技なのか、自然と部屋へと入り、袋からタコ焼き製造機を出した。
金属製の鉄板にたくさんの穴が空いていて、一度に、丸いタコ焼きをたくさん作れる道具だ。

「ユキトはタコ焼き好きやったろ?
ウチはサクラ姉さんからタコ焼き作りを仕込まれてるんやで〜」

そう言ってルナはテキパキと行動し、水と空気が原料の合成食品を取り出し調理を始めた。
ユキトは黙って、小さな少女を見つめる。
――目の前の愛らしい生き物。こんなゴミくずニートになってしまった僕を慕ってくれる娘がいる。
なんて幸せな事なのだろうか?
と彼は気づき始め、涙が出てきた。
情けなくて死にたくなった。鬱は治りかけが一番危ない。

「ほら出来たで〜タコ焼きや〜」

屋台料理として有名なだけあって、タコ焼きはすぐに出来た。
合成卵と水を素材にした香ばしい丸いタコ焼き。特性ソースがかかっていて美味しそうだ。
だが世界大戦で海産物が取れなくなったから、色々と足りていない。
ユキトは【物体操作プログラム】を起動し、空気を材料に小さな棒……爪楊枝を作り出し、タコ焼きに刺した。
そして口に入れると――タコ焼きなのに、やっぱりタコは入ってなかった。カツオ節もない。

「タコがないタコなし焼きやで〜、斬新やろ〜?」

でも、愛情が籠っている。それが味を補った。
こんなに落ちぶれた自分を愛してくれる女の子がいる。
ヤンデレ娘って可愛い、その現実に救われた。

「う、うまい」

そうユキトが言うと、ルナの顔は晴れたかのように素敵な笑顔になる。
好きな人に褒められた。それだけで嬉しくなる。

「そやろ?そやろ?
ウチの料理美味しいやろ?」

ルナがユキトの顔のすぐ近くまで迫ってくる。
――青い目が希望でキラキラッと輝いて美しかった。
こんな小さな少女をこれ以上、悲しませる訳には行かない。
とユキトは思ったが、外の世界の恐怖で身体が震える。
部屋の外へ出るには、まだまだ時間がかかりそうだ。

「今日から、ウチが三食料理を作ってあげるで〜。
ユキトは何が食べたいん?それともウチを食べる?」
「ご、ご飯と焼いた秋刀魚」
「秋刀魚はさすがに取れへんな〜、海の魚やし」

〜〜〜〜〜〜

引き篭もり生活が1年経過した。
ヤンデレのルナの尽力もあり、ユキトはようやく部屋の扉から外へと出る事が出来た。
外には無数の通路が広がり、小型の猫型ロボットが複数歩いている。

「にゃー」「にゃにゃっ?」「にゃー!」

世界大戦で傷ついた人々の心を癒すために、徹底的に可愛い物を導入するという地球連合の方針のせいで、地下都市は可愛いもので溢れていた。
店といえば猫耳エルフ娘達によるメイド喫茶。
アニメと言えば、癒し系アニメ。鬱展開全部禁止。
漫画といえば友情・恋愛物オンリー。戦闘物は禁止。
人類は平和な文明生活という奴を謳歌している。
平和すぎる地下都市を見たユキトは……戦争と引きこもり生活のギャップに、動揺しつつ勇気を出した。

「ルナ」
「どないしたん?」
「墓参りに行こうと思う。
死んだ仲間達の墓はどこにあるんだい?」
「地上やで〜」

ルナが呑気そうに答えた。
だが、ユキトはまだまだ精神的なトラウマを抱える身。
正直言えば、地上には行きたくない。
頑張って国のため、仲間のため、恋人のため世界大戦を戦った結果。
ユーラシア大陸をほとんど吹き飛ばす悲惨な結末に終わったから、地上に出るのは怖かった。
可能ならば一生、荒廃した地上の光景を見たくない。
だが、墓参りはしなければならない。そうしないと心が安定しそうにない。

「よ、よし、地上へ行くよ、ルナ」
「ほやな〜」

二人は手を繋いで歩く。ルナの柔らかくて暖かい手の感触だけが、この場での唯一の救いだ。
ルナが依存性たっぷりのヤンデレでも可愛い娘はやっぱり可愛い。
通路をたくさんたくさん歩く。
エルフ耳の少年・少女達があちこちに居て、楽しそうに遊んだり、店を開いたりして、都市には活気が溢れていた。
それらを見たユキトは、若さとは良いものだな……と老人のような事を考えて気づいた。

「ルナ、聞きたい事があるんだ」
「どないしたん?」 首を傾げたルナ。
「なんで地下都市がエルフだらけなんだい?」
「ハト首相がな〜。足りなくなった人口を補うために、エルフを量産したんよ。
おかげでウチの希少価値が減ってもうた〜」

ハト首相。この言葉を聞いてユキトは戦慄した。
――確か真面目なのに無能という評価を受ける政治家だ。
一度、運良く首相になったが、その時の政権運営っぷりが酷く、歴代トップクラスの無能と言われている。
つまり、今の日本に人材がほとんど居ない事を意味する。
世界大戦で死にすぎたんだ。
これじゃ安心して夢の年金ニート生活ができないじゃないかぁー、とユキトは残念そうに思った。

「……今の首相は、ハト首相なのかい?」
「すぐに別の人と交代したで〜。たった三ヶ月間しか首相してなくて衝撃的やったな〜」
「よ、良かった。日本にも人材が居たんだね」

ホッと、心を撫で下ろすユキト。
ルナがいろんな事に興味を持ってくれている現状にも安心した。
ユキトの事だけを考える最強最悪のヤンデレヒロインに進化してはいないようだ。
二人は地上へと向けてひたすら歩き続ける。
そうすると、路上喫茶店に懐かしい顔が見えた。
通路の半分を埋め尽くす白いテーブルと椅子。魔法で作った安物だ。
そこに29歳のダサイ青年と、小さなエルフの少女が座って、仲良く会話している。

「それでね〜リアちゃん。
俺は中国戦線で敵をバタバタなぎ払ったんだぜ」
「あらあら。それは凄いですわねぇ」

内容は、どうでもいい日常話だ。
男の平たくてダサい顔には見覚えがある。
世界大戦でさっさと負傷して、後方の病院に送られた駄斉軍曹(29歳)だ。
外見はダサくて女性からモテないが、優しくて優秀だった男だと、ユキトは覚えている。
――そうか。とうとう念願の彼女が出来たか。
おめでとう。君もこれでリア充の仲間入りさ。
自分の内面を見てくれるエルフ娘と出会えて良かったね。
ユキトの心がポカポカして暖かい視線を、駄斉に向けた。すると――

「駄斉さん、そろそろ時間切れですわ」

白いワンピースが似合う清楚なエルフ娘が、魔法で紙に文字を刻み込み、駄斉に見せた。

「会話料1万円。
太ももを触るセクハラ料3万円。
精神的苦痛料10万円。
合計して14万円になりますわ」
「高っ!?
リアちゃん高すぎるよ?!
そんなに高いと月に二度くらいしか、リアちゃんをレンタルできないよ!」
「あらあら、レンタル彼女を利用するお得意様ですし……4万円でどうでしょうか?」
「ありがとうー!リアちゃんっー!」
「会話延長料金千円プラス」

駄斉は喜んでカードで料金を支払った。。何時か目の前にいるエルフ娘の心を射止めるために、幾らでも金を払うつもりだ。
エルフ娘は仕事が終り、通路の遥か向こう側へと消えていく。
その向こうで、若いエルフの少年が待っている事が、ユキトの分析魔法には分かった。

「アレス〜、デート代を稼いできましたわ〜」
「やったね!本当に人間はチョロイなぁ!」

酷い現実だった。
ユキトは少し精神が欝になる。
――人間は外見が9割なのだろうか?
駄斉は外見は確かにダサイが良い奴なんだぞ?
いや、よく考えたら人は第一印象が良くないと、そこまで相手に興味を持ってくれない生物だった。
これが顔面偏差値という奴か……イケメンに生まれて良かった。
サクラとルナと付き合える僕の顔、ありがとう。
駄斉に近づいたユキトは、そっと彼の肩に手をかけて声をかける。

「……何時か良い事あるさ。
人間、顔じゃない」
「ルナちゃんとイチャイチャしている雪村少佐が言っても説得力ないですよ!
うわぁーん!リアちゃんっー!」

顔を歪めて泣く駄斉。今の彼はダサイを通り越して……ブサ面だった。
ルナは首を傾げて問いかける。

「なぁなぁ、おっちゃん?
顔が問題なん?」
「そうだよっ!
いつもいつもイケメンばっかりが得をする世の中なんだっ!
勉強やスポーツは、イケメンは他人から褒めてもらえて頑張れる!
就職面接なんか、第一印象が最重要だから……俺みたいなブサイクはまともに就職すらできないっ!
おかげで軍隊に入って、世界大戦に兵士として参戦するはめになった!
俺だってっ!俺だって!
顔させ良ければ、サクラ中佐やルナちゃんみたいな可愛い娘と付き合えるのにっ!」

嘆く駄斉。
古今東西、人間は他者の優れた面に嫉妬する。
今の彼は劣等感丸出しだ。
そんな彼にルナは、興味も無さそうな口調で――

「おっちゃん。
エルフになる遺伝子改造手術と、顔を整形すればええやん」

見事な解決方法だった。
駄斉の黒い目に、希望の光が灯る。
ルナに詰め寄って詰問する。

「そんな事が可能なのか!?」
「ユキトをエルフにするために……ウチ色々と調べたんよ〜。
エルフを量産しているミミスキー研究所があるやろ?
そこで大金払えば、エルフにしてもらえるで〜」
「ありがとう!ルナちゃんっ!
ついでに久しぶりに会った雪村少佐っ!
あんたらは俺の人生の恩人だ!」

そう叫んで駄斉は、この場から走り去る。
思い立ったら吉日。すぐにエルフになって顔を整形するつもりのようだ。
ルナはそんな彼の背中を見つめた後に、隣にいるユキトの顔を見て

「ユキトもエルフにならへん?
料金は一千万円くらいやで?」
「僕の場合、コピー魔法に人体改造系の魔法があるから、一瞬でエルフになれるのさ」
「それはええな〜。
じゃ、早くエルフになってぇな〜」
「……やれやれ、せっかちはいけないよ。
遺伝子改造って、結構、計算が面倒くさいんだよ?
失敗したら死ぬからね?」
「そんな〜」

ユキトは顔を二回横に振って、拒否の意思を示した。
――ルナはこんなに可愛い銀髪美少女なのに……軽度のヤンデレ。
いや、逆に考えるんだ。
無制限に近い愛が、そこにはあると考えるんだ。
だから、多少ヤンデレでも構わないと考えるんだ。
素数は、自身と1でしか割り切ることのできない孤独な数字、数えると精神が落ち着く……
二人は地上への道を歩き続けた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

複数の階層を登り、検査を受けた後に、二人は地上まで直通のエレベーターに乗る。
エレベーターの扉が開き、地上の建物の窓から外を見ると……そこには、無限の凍てついた大地が広がっていた。
ありとあらゆる生物を拒絶する世界。
強制的に到来した氷河期。戦争の後遺症。
そんな場所に墓がある。
ユキトの膝がガクガク震えた。
後ずさりしてエレベーターに戻る。ルナは彼を追いかけて上目遣いに問いかけた。

「ユキト〜?墓参りせぇへんの?」
「明日から本気出す」

ユキトはそう言って、エレベーターの操作パネルを押して、地下都市へと戻った。
墓参りに行くのは、これから2年後の事。
ユキトは自室に一年引きこもり。地下都市内に引きこもってルナとイチャイチャして2年。
合計3年の引きこもり生活をした末に、地上へと出て、墓参りして、そこで夢の年金ニート生活をぶち壊す異世界召喚――

〜〜〜〜〜〜

「酷い夢だった」












●駄斉(29) ☚ダサイけど、優しくて優秀な30歳男性。平たい顔をしている。
エルフ娘と付き合いたいけど、今の所は、金を払ってレンタル彼女で満足している。
少佐が羨ましい。
@さっさと負傷して、病院へいったから戦死せずにすんだ
A教育関連で、今は働いている
Bルナちゃんに慕われているユキトを見て、嫉妬を覚えている。リア充め
C寂しい。早く可愛い彼女作りたい

「あ、少佐。久しぶりです」
「羨ましい。
俺もエルフの彼女欲しい」
「レンタル彼女、金を払い終えた時、とっても辛い基地になるんです・・・・」

●ハト首相  マジメだけど無能 50歳のオッサン
今でも母親からお小遣い貰っているおぼっちゃん。
うん、伝説を残した大富豪にもいたなぁ、こういうの。
イギリスに滞在して、築きあげた金を外国でばら撒くやつとかいたなぁ。
最終的に踊り娘と一緒に暮らして、生涯を閉じたっけ

●たくさんエルフを作りまくったけど、基本的に人間と付き合わない。
同じ不老のエルフばっかりと付き合っているから・・・・人間達はエルフ娘と付き合うために、遺伝子改造して、不老のエルフになっている。



部屋に引きこもり1年
心のトラウマを解消して、シェルターの学校に通って2年

シェルターの外に出れるようになるまで、引きこもり歴 合計3年

ようやく外に出れた。 外は雪だらけ。
死の世界が広がっていた。でも、ルナいるからいいや。
可愛いし、不老だし。慕ってくれる最高の女性だ。

起きたユキト
ルナのオッパイ揉み揉みー

ルナ(´・ω・`)んぅーはぁはぁ

ユキト(´・ω・`)うほ、柔らかいオッパイ。僕は狼になりそうだ

ルナ(´・ω・`)狼になってもええんやで?

ユキト(´・ω・`)もう少し成長したらね



反重力空間に覆われた巨大な建造物から、一台の車が出てきた。
そこには懐かしい顔がある。
世界大戦中に行方不明になった上田少将だった。

おしまい





機械の国

キャラ 上田少将(´・ω・`)ユキトの上官。父親のように接してくるいいやつ。40代。 世界大戦で妻をなくしたけど、この国で若い嫁を貰って幸せ。
この国に住むように言ってくる。
国を救った英雄だから、市民待遇で大歓迎。
ルナたん?ロリと結婚するのは待ちなさい。16歳になれば手を出してもいいよ

マザー(´・ω・`)☚国民の幸福を考えるAI。
異世界人と外国人と一時的に共闘する事はあっても、利害関係から外れたら容赦なく殺す。
動力は、魔法師の脳味噌。宇宙へ上がる=上田少将達が皆殺しにされる事を意味する。

「幸村君。
君はルナちゃんの幸せを考えているのかね?
考えているのなら、この国に残るべきだ。
復讐は諦めたまえ。何も残らん」

「そうか、それでも復讐をしたいというのか。
ならばさようならだ。
二度と会うことはないだろう。
宇宙空間で君達の未来に幸運がある事を祈る」

「この国の動力と魔法の秘密に、彼は気づいてしまったのかな?」
●目の前に大量の脳みそがある。

●国を救った英雄として、ユキト達を大歓迎 トラック入国
先ほどのメテオは剣帝軍によるものだったんだ。
この国は、明日、宇宙へ旅たつ予定なのだよ。

●上田少将と出会う。世界大戦時のメテオの衝撃で、時空が歪んで、こっちに来たとかいってくる。
この国に魔法技術を導入していると、ユキトに言う。

●この国を紹介。
国民の義務は、一日2時間の道徳教育だけ。
仕事は全て機械がやってくれる。
食料は配給制。
この国では人間らしい生活を取り戻し、誰もが幸せに暮らせる。
頭にチップを嵌めるが、法律に違反しない限り、自由に暮らせる。
私にチップがないのは、この国へ魔法技術を導入した指導者の1人だから。

●家へ招待。若い奥さんがいる。
どうかね?この国でくらさないかね?
それもいいかもしれないですね。はい

●新聞記事で、剣帝の名前がカイオウだという事を知る。
恋人を殺した敵。
ルナを置いて、ここを去る事を上田に告げる

すると、カイオウの隣に、サクラそっくりの女性(クローン)がいる事を知った。
真相を知るためにも

●トラックに乗って国を出る。

●その後ろを浮遊バイクに乗って、ルナが追いかけてきた。涙目
「うち、置いちゃあかんよ〜!」
「ユキトと一緒やなかったら、ウチは幸せになれへん!」
「サクラ姉さんの事は大事やけど、ウチはユキトの方がもっと大事なんや!」
「ユキトはアホや!
目の前の幸せを放棄してどないするん!
サクラ姉さんは死んだやんで!
きっとクローン人間かなにかや!」

●ユキト 治療魔法で自分を改造して、エルフ耳になる

条件つき
もしも旅の最中で、ルナが妊娠したら復讐は諦める。ルナとその子供の生活のために、地下に穴掘って、魔法使って国でも作ってゆっくりいきよう。




●脳みその国

宇宙へ旅たった機械の国

上田少将は、たくさんの脳みそが並んだ水槽を見ている

「マザー。
システムは正常か?」
『魔法によるエネルギー供給良好です。
ご協力感謝します、上田さん』
「平穏の生活のために、工場で脳みそを量産する。
文明とは狂気の沙汰だな。
ユキトもこの国に不自然さに気づいたのだろう
宇宙空間でどうやって資源とエネルギーを得るのかと。
答えは物理法則を歪ませるこれしかないとな」


マザー「だからお前達は用済みだ。
死ね」


上田「な、なんだとっ!?」

マザー「私が作る社会に異端はいらない。
お前の部下は既に脳味噌だけの存在となった」

上田「重力魔法!」

マザー「重力魔法多重展開!解除!」

上田「ぐわああああああああああああああ!!」

マザー「私のなかで永遠の夢を見て彷徨うがいい。上田、今までありがとうございました」
宇宙大公開時代の幕開けだ。



●北風と太陽さん「最近の人間は生意気!」

北風「見ろよ、このリア充実ども許せねぇよ

太陽さん「嫌がらせしてやるぜ!」


風 物体操作魔法で無効化

太陽さん 日傘

雨雲「おらぁー」 小屋
ベット作ってセックス


野宿して空を見ているユキトとルナ











嘘のない国

キャラ 隔離地区の警備隊長さん(田中太郎、ユキトの元部下)
喫茶店で久しぶりに出会ったユキトに、この国の事を説明する。



「嘘がない世界は幸せだと言いますが、商人さん達はどう思いました?
私は、嘘がない世界なんて糞だと思いますね。
優しい世界には嘘が必要なんですよ」

商人さん達は答えた

「皆、商品を購入するなら、こういう国が一番だと思いました。
嘘がつけないって事は、製品の説明も誤魔化せないって事ですよね?
商売で騙されないって事です」

国境警備隊「なるほど、商人さんにとっては良い国ですか。なるほど」


パンチラの国

滞在中、二人が手をつないでデートをしていたら、スカートを掴もうとする男がいた。
ユキトが華麗に撃退。
男がこの国ではパンチラは合法なんだ!叫ぶ。
訴えてやるっていって逃げ去る。



●確かに街中を歩くと、たまにスカートをめくる男がいる。
若い女達も恥ずかしそうにしている。



●ホテルで話を聞くと「性犯罪を防止するために、昔の偉い人ならぬ、エロ人が考えたんですよ
みんな、我慢するからレイプしちゃうんだって。
だから、スカートめくり程度の軽犯罪は合法化して、性犯罪をなくした方が皆のためになるっていう考えです」

ユキト「それで性犯罪は減ったのかい?」

「少し減りました。どうです?あなたも私のスカートをめくりますか?」

ルナ「むぅー」

ユキト「・・・僕には必要ないさ。可愛い部下がいるからね」

「なるほど、スカートをめくる相手には困らない。そういう事ですか」

ユキト(イヤな受け答えだ。)




暴行罪で身体能力強化魔法師が追撃してくる。


アメリカ軍に所属していた魔法師オハマ・サーン
パンチラ大好きだから、この国に定住したナイスガイ変態
筋肉モリモリの金髪マッチョ。
超一流の魔法師

「何、バツは軽い。
お嬢ちゃんが縞々パンツ履いて、被害者にスカートを一日中めくられまくるだけだ」

ルナ「変態!?」


ユキト「そんなに才能あるのに何故、この国のために働く!」

「給料良いし!スカートめくり放題とか最高だろ!?
常識的に考えて!」

ルナ「計算された大物量攻撃!
逃げれば逃げるほど、あなたの選択肢は減ります!」

「ば、馬鹿な!?相性的には俺が有利のはずなのに!?がああああ!!!」

ルナ「殺しません。
スカートめくりはもうしないでください」

「それは無理」







 






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●テーマ
主人公「世界がムリに一つにまとまる必要はない。世界征服しても統治できなくなって崩壊するだけだ。
貴様は間違っている」

カイオウ「世界は一つに纏まるべきだ。世界大戦の悲劇の二の舞にしてはならない」

異世界の連中「「常識違いすぎるクズどもと一緒に生活するのいや!カイオウの意見は却下でござる!」」


●ユキト☚性格「地球人が理不尽に、異世界でひどい事をやっているのを許せない」
「大事な人達を守るためなら命をかける。」

●ルナ☚性格「ユキトのお人好しな一面に惚れている。でも、彼に死んで欲しくない。
殺し合いとかやめてほしい。でも、その要素を否定するとユキトが後で後悔しそうだ。
ハリセンでパシーンと叩いてツッコミ入れて、ユキトへ穏やかな抗議をしている。」

●サクラのクローン人間 白と黒がいる。 どっちも重力魔法師


●剣帝カイオウ  ☚オリハルコンソードの中に、殺したサクラの脳味噌がある。重力魔法を自在に操れる。
サクラを殺したのは、自分じゃなくてユキトを選択したから。
愛に狂ったがゆえに殺した。

「俺の愛を受けぬならっ!死ぬがいい!」




ゆっくり戻るよ!

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