前にゆっくり戻るよ!  ゆっくり次に進むよ!  3話の感想返しはこちらだよ! 
ゆっくり戻るよ!



生活を便利にするためのハゲ男を9人ゲットした。あれから電撃で4回くらいビリビリしたら、エルフの姉御と呼んでくれて親しげだ。
髪の手入れの方は、力が半減した風の精霊さんでもできるから、他の事をやってもらおう。
部屋の掃除やベットのシーツの・・・畳み方?よくわからない。
これも全てハゲ男にやらせてみようと思った。

【心を鬼にして忠告するよっ・・・!
それくらいは覚えようね!
生活無能力者になるほどに過保護だったことを反省したよ!】

わかった。新鮮だから覚えてみることにしよう。
ハゲ男にシーツの畳み方とやらを聞いてみた。
ハゲ男は少しオドオドしていたが、すぐに青いシーツを持って説明をやってくれる。

「し、シーツの畳み方ですかい?これはこうやるんですぜ!」

青い長方形のシーツを何回か半分に畳めばいいようだ。
皺ができないようにする工夫が重要みたいだ。
これは簡単だ。つまらない。
だが、実際にやってみると楽しいかもしれないからやってみる。
まず、シーツを伸ばして・・・・・・大きい。
1人じゃ出来ない。私の体格が小さすぎて1人じゃ綺麗に畳めない。
どうやってもシワシワになる。

【見て応用するのが下手な娘な事を思い出したよっ・・・!
精霊の扱いは天才的なのに酷い有様だよっ!】

私に出来ないなら、ハゲ男にやらせばいいと思った。

【諦めずに頑張ろうね!全部他人任せなのは悪い癖だと思うよ!】







第3話 辛くて死ぬ仕事にようこそっ!

-----------------------------------
「我が冒険者ギルドではっ・・・!ランクより1つ上の依頼まで受けられるっ・・・!
だがっ・・・!Eランク冒険者がDランクの依頼を受ける事はやめたほうがいいっ・・・!
武器の携帯を許可するのはっ・・・!Dランク冒険者になってからだっ・・・!
雑用と下積みの重要さをっ・・・!身をもって知れっ・・・!」

by ゴズロリ服が似合う冒険者ギルド長
-----------------------------------






仕事に興味があるから、ハゲ男達とともに斡旋所まで来てみた。
大勢の人間達が、紙が貼り付けられている壁を見ている。全員、それぞれに色が違う首輪をつけている。
時折、人間が壁にある紙を引き剥がして、椅子に座って書類仕事らしきものをやっている黒服の人間の元へと移動していた。
そのことをハゲ男に聞いてみると

「へいっ!働きたい仕事をあれで選ぶんですぜ!
選ぶのを迷っていると、低賃金か、辛い仕事で大変ですから、あっしが選んであげてもいいですぜ!」

なるほど、そういうシステムなのか。それと、違う色の首輪は、冒険者ランクを判別するためにあるんだと理解した。
ハゲも私も同じ緑色の首輪である。これがEランク冒険者である事を証明しているのだろう。
私は人ごみの中に紛れながら、風の精霊さん防御で身を守り、人ごみの先頭までいこうと歩く。

「「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」」」

途中、胸や尻を風の精霊さん防御の上から触ってきた人間を、精霊さんが電撃を流して撃退していた。
おかげで、周りの人間達から勝手にどいてくれてありがたい。
死ななければ、肉便器にならずに済むから、気絶しない程度に痛い電撃のようだ。

【ロリコンだらけだよっ・・・!この施設に入ってから疲れそうで困るよっ・・・!】

小さい女の子を好きな人間をロリコンと呼ぶのか。新鮮な響きだ。
それよりも、今は紙に書いてある内容を読むことに集中しよう。


≪ ランク(E)  高級娼婦館【ランラン亭】で1年間勤務
若くて可愛い女の子限定っ!報酬は歩合制っ!活躍すればするほどお金を貰える良い職場!
素敵な殿方が君を買うために待っているっ!≫

人間基準だと、私はお婆さんだ。あんまり若くない。

【これは受けちゃ駄目だよ!
きっと騙されて、色んなものを買わされて借金まみれにされて大変だと思うよ!】

よくわからないが駄目なのか。
他の依頼を見てみる事にしよう。

≪ランク(E) ピラミットの建造   期間:作り終えるまで
重労働の仕事です。大きな石を運んだりするので、力がある人だけ来てください。
朝・昼・晩と食事を出します。≫

風の精霊さんが押せば、大きな石も動かせる気がする。

【これも駄目だよ!
作るのに恐ろしい年月がかかる建造物だと私は知っているよ!】







結果的にEランクの仕事はどれもこれも、精霊さんに駄目だと言われた。
短期間で終わる仕事が重労働だったり、学がないと出来ないから条件を満たしてないようだ。
だが、私は仕事がやりたい。
出来れば新鮮で楽しそう・・・・おお、この紙は楽しそうだ。
Dランクの依頼だが、受けられるかどうかは試しに持っていけばわかるだろう。
実際に黒服の人間の前で、紙を机に置くと、私へと向けてニヤリと笑みを向けてくる。
冒険者ギルド長みたいな笑顔だった。老いているから、こっちの方が渋い。

「この仕事を受けるのか?本当に受けていいんだな?」

私を値踏みしているのだろうか。新鮮な反応だ。
首輪の色でランクが分かるから把握するのも簡単なのだろう。
受けると、私はすぐに答えた。

「よろしい。Eランク冒険者なら確実に失敗する仕事だが認めてやろう。
私達は冒険者の挑戦する心という奴を尊重している。
仕事に失敗して借金を作るもよし、絶対に生きて帰ってこい。
その結果っ・・・!借金地獄に陥ってもっ・・・!それは自己責任っ・・・!」

依頼を受けられるみたいだから安心した。あそこにいるハゲ頭達にも全員で来て欲しいから、参加させよう。
いざという時の雑用をしてくれないと、私の生活が困る。名前は風の精霊さんが覚えているから楽勝だ。
ちなみに依頼内容はこんな内容だ。

『ランク(D)   大墳墓のゾンビ駆除   報酬:ゾンビ1匹2万ジュエル     人数:無制限
うっかり、人件費を削って管理をしたら、大墳墓に負の念が溜まり過ぎて、ゾンビが大量発生しました。
迷惑なので駆除してください。全部駆除したら特別報酬として10万ジュエル払います。
倒した証拠はゾンビの動力源である怨念の結晶です。』

風の精霊さんも認めてくれた簡単な仕事らしい。
どうして、Eランク冒険者が受けたら死ぬのか分からないが、問題はないだろう。
この紙を持って、ハゲ男達の元にいってみる。
私が近づくだけで頭を低く下げていて、不思議な連中だ。

「へい!エルフの姉御っ!どんな仕事を・・・・・ゾンビ退治?
なんで俺達の名前まで書いてあるんだあああっ!!!!!!!!」

思ったよりも驚いている。
ハゲ男達が9人とも動揺していて楽しい。私はクスリと笑いたくなった。

「あ、姉御っ・・・!俺達、Eランク冒険者は武装を許可されてないんですぜっ・・・!
ゾンビ相手に武器がないんじゃ死にに行くようなもんだっ!」

武器?なんでそんなものが必要なのか理解できない。
人間は本当に不思議な生き物だ。

【か、過保護に育てすぎてごめんねっ・・・!】








あとがき



(´・ω・`)この金髪ロリ娘エルフから箱入り娘の匂いがぷんぷんするぜぇっー!間違いないねぇっー!こいつは世間知らずだぁっー!

ゆっくり戻るよ!
前にゆっくり戻るよ!  ゆっくり次に進むよ!  3話の感想返しはこちらだよ! 
ブログパーツ