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東方Project【34】-【3】   
伊吹すいかの酒酔い事情
【二章 伊吹萃香という鬼】【その2 鬼ゴッコ】 (TS)
性転換 ブログ】 作者夜未

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                / |:.   ',   ::::::::::::::'    |: : ゝ  ` --- U  /: : : : :};: : : |,'///// 人間に鬼ごっこ
                /  ト、   ', :::::::::::::::::'.,   |: : : :`>、  _,,.=7: : : : : :∧: :.X  ̄   負けちゃったd
                 /  ::::',    ' ,::::::::::::::::::i,  |: : : :i、: : }": : : : :.{: : : : : ,:':::::\: '.,
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´・ω・`)八雲紫に嵌められて、力を超弱体化された状態で人間達と戦うハメになった【二章 伊吹萃香という鬼】【その2 鬼ゴッコ】 だよ。
世界初の鬼ゴッコで、本格鬼退治。

伊吹醉香(´・ω・`)呪術師の力で弱体化させられたけど、村人なんて雑魚すぎて楽勝だよ?
半分ぶちのめしたけど、お前ら、戦意の欠片もないねぇ。


呪術師( ´・ω・`)ふっ!村人には何の期待もしておらぬ。
私の切り札はこれだ!

茂吉( ´・ω・`)☚伊吹の妖力を吸い取って強大な鬼と化した少年。

術師( ´・ω・`)私は式神使いだったのだ!

伊吹醉香(´・ω・`)それは鬼じゃないよ。
人から鬼になれる訳ないじゃない。
鬼は根本から人と違うから鬼なのであって、だからこそ鬼退治は賞賛されるのさ。

茂吉( ´・ω・`)おらおらおらおらおら!

伊吹醉香(´・ω・`)さすがにこれは終わった。
どんどん私の身体が弱体化していくね。
でも酒美味しい。


呪術師( ´・ω・`)ふははは!これで高位の鬼の力が我のものとなる!
あれ? ☚死体

伊吹醉香(´・ω・`)哀しいねぇ。
人って強い生き物だとおもっていたのに、おかしいよ。
こんなに弱いなんてねぇ

村人
´・ω・`)´・ω・`)´・ω・`)´・ω・`)´・ω・`)☚抵抗する気力もなくして一方的に虐殺されるだけになった人間

茂吉( ´・ω・`)そうだ!鬼ごっこをやればいいんだ!
はい!タッチ!

伊吹醉香(´・ω・`)あー、私負けちゃったなぁ。
負けたからおとなしく帰るとするよ。

村人´・ω・`)´・ω・`)´・ω・`)´・ω・`)´・ω・`)やったー!鬼退治成功だぁー!

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伊吹すいかの酒酔い事 【二章 伊吹萃香という鬼】【その2 鬼ゴッコ】 (TS) SSS  13-15話  2014年02月02日 




 13 鬼退治(始)--とうとう鬼退治が始まった。
萃香の身体は策に嵌まり、力を1割程度しか出せない。
でも、それでも、鬼は圧倒的な生き物。
それほどまでに弱体化しても、人間の大人を一撃で内蔵ぐちゃぐちゃにして殺せるクリーチャーさん。
 -
「ひぃっ!」

 人の群れの中で、誰かが悲鳴を上げた。

 童女の姿であろうとも、二倍の差はあろうかという青年を殴り飛ばしたのだ。

 この程度の事実が、人の目には充分、異常に見える。

「嘘だろ……」

「弱ってるんじゃなかったのかよ!?」

 口々に恐怖が漏れ始めている。

 村の長もただその身を震わせ、青ざめた表情でこちらを見ていた。

 結局のところ、人と鬼との大きな差は、策を弄したくらいで簡単に無くなってしまうものではないのだ。

 私がいくら弱ろうとも、鬼であることに変わりない。

 どれほどの策を弄しようとも、どれほどの優位を得ようとも、鬼退治に、人は決死の覚悟を持って挑まなければならないのだ。

 私はそれを理解させてやるためにも、両手を広げて、雨の中、声を張り上げる。

「さぁさぁさぁさぁ! 始めようじゃないか。やってみなよ、成し遂げてみなよ鬼退治!」
´・ω・`)茂吉君が幸せになる事を願って、メリークリスマス

閑話 人 3--茂吉は鬼と化した。
まじない師の手で化物にされ、村人を相手に性能実験をして人殺しとなる。
萃香と同じ存在になれた。
惚れている可愛い女の子と同じになれた。
そういう事で茂吉は喜んでいたが、彼の精神はバキバキ。
弱いから人間で居続ける事ができなかったんだなぁと理解しちゃって深く絶望した。
 
(萃香は、信じてるんだ……)

 そう、彼女は信じていた。
 なにより強い鬼であると自負するがゆえに、人の強さを。
 なにより強い鬼であるために、人は強いと。
 理解してもらえなくてもいいと、本当は、どこかで自分でも人の弱さを理解しているだろうに、信じている。
 だから、遠回しに、彼女はこんな自分が強いとも言っている。
 鬼の彼女は、その自身の強さと共に、人の、茂吉の強さをも証明しているのだと、そう言っているのだ。
 茂吉の涙は止まらない。
 だって、知ってしまったから。
 こんな自分でも、彼女はきっと、強いのだと思っていることを。
 こんな自分でも、真正面から、強い人間として、見ていてくれていることを。
 涙が止まらない。
 痛みと苦しみ以外で流した涙は、こんなに暖かかったのかと、そんなことを思いながら、茂吉はその場で泣いていた。
 薄っぺらな強さを引き剥がされて、そこにはただのちっぽけな人間である茂吉だけが残っている。
 辛く、苦しいこの世界で、なにもすることが出来なかった茂吉だけが。
 おそらく、また深い深い絶望に飲まれるのだろう。
 当然だ。
 茂吉はただ事実を知っただけで、希望など何処にも見当たらない。
 それでも、必死で今までしがみ付いていた鎧は無くなって、直接自身が傷ついていくのだとしても。
 萃香の、彼女の強さの一端であるということだけで、茂吉は満足していた。
 少なくとも、自分の存在に価値はあったのだと、そうわかったのだから。

´・ω・`)


^鬼退治 (偽)ー萃香の鬼人生ピンチ。
茂吉にどんどん妖力を奪われて自身が弱体化。
一方的にボコ殴りにされ、このままだと茂吉に食べられてしまう。
そんな時、萃香本人にもわけが分からない逆転劇が起きた。 
 ー
「ぐ、な、なにが……」

 声が聞える。

 人の声ではない。

 しかし、呪い師と呼ばれる存在から発せられるものだ。

「……は?」

 間抜けのような声を漏らしてしまった。

 そこに晒されていた顔は、およそ奇形という言い訳すらも出来ぬ程に人外のもの。

 そして、フードを千切った途端に感じられるようになったその妖気。

 その全てが、それを人では有り得ぬ妖怪だと伝えてくる。

「貴様、なにをした!?」

 向けられる罵声が耳に入って、認識することもなく抜けていく。

 しばし呆然としていた。

 理解が遅れてやってくる。

 つまりは、そういうこと。

 やっと全てを理解した時、私の口から言葉がポロリと漏れて出た。

「なにそれ」
´・ω・`)呪術師さん、ご愁傷様です(死亡フラグ


閑話 人 4ー鬼退治はなった。
茂吉が萃香に触れる事で鬼ゴッコは人間側の勝利。
奇跡的な大逆転。

村には多くの犠牲が出たが、歓声につつまれた 

も、茂吉か? 死んだはずじゃ……」

 そんな恐る恐るな声に少し笑いが零れた。
 そして、はっきりと、応える。
 あの時はきっと、言えなかった言葉の一つを。

「生きてるよ、おれ」

 自分は生きていると、そんなことを誰かに告げるなんて当たり前だけど、きっと大切なことだ。
 茂吉の言葉を飲み込んで、辺りをきょろきょろと見渡しながら、男は言葉を続けた。

「お、鬼は? 鬼はどうなったんだ!?」

 そう聞かれた時、茂吉はあの時かすかに聞こえた声を思い出す。

「……退治した」

 小さく、声に出した。

「は?」

 今度ははっきりと、言った。

「退治したよ」

 確かめるようにゆっくりと。
 彼女は笑って退治された。
 もしかすると、本当は、人の強さを見たかっただけなのかもしれない。
 彼女はあの時、人の弱さを見せつけられて、失望と共に悲しんでいたと思うから。
 理解されなくてもいい、なんて言っていて、本当は理解していて欲しかった。
 人は強いと、そう在って欲しかった。
 なんて、勝手なこちらの押し付けた弱さかもしれない。
 男はしばらくずっと周囲を見渡していたが、おそらく、その言葉が真実だと悟ったのだろう、少しして喜びの声をあげた。
 きっと、彼は鬼の強さも、人の強さも知らないのだろう。
 けれど、それでいい。
 その弱さこそが、人を強くするもので、鬼を強くするものなのだろうから。
 やがて、小さかったその個人の歓声は、村全体の歓声へと変わり、残っていた人々は互いの無事を喜んだ。
 茂吉はそれが少しだけ、誇らく思えた。

´・ω・`)相変わらず、心にくる良い文章だった。

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