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魔法少女リリカルなのは
クロス物【3】-【15】 転生者の魔都『海鳴市』 【■■■■■■■■■■編】 【第10部 ラスボス戦D ヘルシングのアーカードを人間の手で殺してあげたよ!】 【作者咲夜泪】【ブログ】 |
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転生者の魔都『海鳴市』 【■■■■■■■■■■編】 【第10部 ラスボス戦D ヘルシングのアーカードを人間の手で殺してあげたよ!】 | 作:咲夜泪 | Z | 32話 | 2014年08月22日 |
32/最後の幻想ーヘルシングのアーカードを倒すために、神父は6発の弾丸をどうにか対処しないといけなかった。 「――く、ははは……!」 『彼』は楽しい夢を見た子供のように邪気無く笑う。
『貴方の愛しの主からの命令をお忘れですか? 随分と薄情な吸血鬼ですね。脳味噌まで黴びたんなら思い出させてあげますよ』 その呼び声は、全く違うのに『誰か』を連想させて――。 『――帰還せよ。幾千幾万に成り果てても、いえ、唯の一人になるまで殺し続けてでも。……だから、三百四十二万四千八百六十七人の中に居た私も容赦無く殺したんでしょ?』 それとこれとは話が別である。 『――!』 紅の鬼械神は先程と同じように回避行動すら取らずに防御結界を展開し――しかし、先程との違いは強固極まりない防御結界が一瞬にして飽和状態になって幾千幾万幾億の魔術文字が焼滅し、此処に至って機体の前方に竜の翼で覆ったままの『リベル・レギス』に先制打が炸裂する。 「……え?」 この闘い始まって以来の快打に誰よりも驚愕したのが怒りに我を失っていクロウと窘めようとした紅朔なのは皮肉である。 34/いのちの歌^-『マスターテリオン』との戦いは絶望的で、敗北は多数の世界の滅亡と消滅を意味する。 一体、今の自分の何を信じられるのだろうか? 心底不思議そうな顔をしたクロウに『シスター』は力強い笑顔で、咲き誇る花のように自信満々に告白する。 「……困った人を見過ごせなくて、見過ごせないほど弱いのに誰にでも手を差し伸べちゃうほどお人好しで、頼りないのに暖かくて――そんなクロウちゃんに、私は救われたんだよ? ――『私』もね」 ――過去に捕らわれた少女と、未来を奪われた少女が居た。 「――大丈夫、クロウちゃんなら出来る。最悪のバッドエンドに至った『アル・アジフ』を救っちゃったのは誰だったかな? あんなの、『大十字九郎』にも出来ない事だよ」 ――邪神の策謀を最後まで見抜けずに敗れ去った『魔導書』が居た。 「八神はやてにしても、クロウちゃんが居なかったらどうなっていた事やら」 ――数多の運命の悪戯に翻弄され、復讐者となった少女が居た。 「貴方の知る物語では私と九朔は『お父様』と『お母様』の手で救われたんだろうけど――クロウ、貴方は神の脚本を『一言』で崩壊させちゃったのよ?」 下の操縦席で、シャイニング・トラペゾヘドロンの発動準備で全操縦系統を奪われながらも必死に抵抗し続ける紅朔が不敵な笑顔で答える。 ――玩具支配者によって『悪』として世界に拒絶された少女が居た。 「……どんだけ完璧超人なんだよ、そのシスターやセラ、紅朔の信じる『誰かさん』は……」 ――でもその人は、完全無欠なまでの『正義の味方』のように、余裕綽々で常に優雅にこなした訳ではない。 「……でも、オレは――」 |
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