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クリス・クロス 混沌の魔王 管理人の文章【2】 クリス・クロス、未だに人気あってSUGEEEEE! |
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クリス・クロス、未だに人気あってSUGEEEEE! | 2015/ 11/28 |
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★弟子(´・ω・`)(´・ω・`) 昔の作品ですけど、未だに人気があります! ●先生(´・ω・`)しゅごい
▲ トンカッツ(´・ω・`) しかし、皆が読むのはSAOなのだ・・・ SAOしゅごい・・・ |
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想像できないだろうが、今のようにネットワークが普及する以前に書かれた作品であり、オンラインRPGが溢れかえる今尚
危うい魅力を以て色褪せない物語である。
クラインの壺、クリス・クロスに刺激され同テーマを扱った物語は現在も作られてはいるが、
既に大規模な仮想現実が身近になっている事や、おもな読者層が物語に求めるものが時代と共に変化したため、
非常に読み易い反面、刺激もなく、読後に何ら余韻の残らないものが多い。
本作の最も大きな魅力は「楽観的要素を一切見出せない不安の塊に、避ける事も出来ずに脆弱な己の身一つで立ち向かわねばならない」というところにある
そして、その結果がどうだと詳細に教えてはくれない。
読後も重く残る不安の雲が、物語と読者の「未知の行く末」を重ねさせ、独特の余韻を生んでいる。
全参加者の一割もの人間が「死んだかもしれない」という疑惑も、限りなく黒に近い描写を重ねつつも断言せず、
物語の終結にあって主人公は終わりを信じてはいない。
現在は情報の氾濫によって社会を知らない子供までが景気や汚職や世界情勢を絶望視する大人に倣い諦めて
判ったようなそぶりが格好良いと思う節があり、必死に努力して足掻く行為はみっともなく滑稽と考えている。
一例に上がっているSAO等はそういった事情が反映され、
主人公は頭脳身体共に優れたポテンシャルを持っており、作中では選ばれた特別な力を手に入れる最強のキャラクターで
それはシステムという概念すら超越する力を持っている。
一切共感できないこの人物くらい万能でなければ今の世代は共感できないらしい。
好評ともなれば続きを書くのが商売なので、その都度何らかのトラブルに見舞われはするものの、
一文字も読まずとも超常的な力で丸く収まる結末は断言できてしまう。
その事実だけで、もはや本作とは比べるに値しない
大きく開いた溝を埋めようとでもしてか、無闇に大きな数字でもって人命を軽んじたり
難病を盛り込んだりするのも安直に刺激を付加しようとしている為。そして狙った効果を果たせていない。
そんなものがそれでも絶賛されるのは、今の世代が情報に毒されて思考が麻痺している為だろう。
考える力が弱い為に「説明されない不安」というものを受け止め味わうだけの強さがなく、
何事においても一から十まで完全に説明されてなければ理解できないのだ。
クリス・クロスの素晴らしさを知覚できる次の世代が早くやってくる事を切に願う。