狼の盟約(一) フランスから来た女 - シャルロット・デュノアは、世界が未だに平和である事を不思議に思っていた。
IS学園に来る前に、第二次世界大戦頃の機体が殺し合う映像を見ていて物騒。
マドカとも知り合い。
確実に原作とは異なる背景を背負った危ない娘な有様だよ!
早速、IS学園でサクラ達と仲良くなり、箒や更識簪とも知り合う事になる。
シャルロットは会社の業績のために、ここで強さを示さないといけず・・・・そういう方向でシャルロットは求められていたので、原作とは違って、最初は女の子という形で入学し、並み居る強豪を倒す気だ。
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一夏の顔に落胆の色が浮かぶ。前から女の子が入ってくるのは風のうわさで知っていたが、もしやと考えたのだ。実はシャルル・デュノアという少年が入ってくるのではないか。女の園で生活するうちに同世代の少年が恋しくてしかたがなかった。同世代の男同士でのスキンシップ。風呂場で裸の付き合いに勤しむという鬱屈(うっくつ)したストレスから来た妄想が盛大に砕け散った。
散発的な拍手だ。ラウラ・ボーデヴィッヒの前例がある。生徒らは一夏に手を上げるのではないか。そう危惧していたものの、シャルロットは早々にあいさつを切り上げてしまい、みんな拍子抜けしてしまった。
(´・ω・`)また、第二次世界大戦の亡霊とかたくさん出てきそうで、オラ、わくわくしたぞ!
狼の盟約(二) IS格納庫-サクラは16歳の誕生日を迎えた。
そして、政府から食費免除の連絡が入る。
先月のクラス対抗戦でいきなり入院したので、それを失態と受け取られ、サクラの利用価値が低く見られていた。
零式の稼働データで十分のはずなのに可笑しい。
サクラは普通の人の数倍食べるだけに、楽しみを奪われたら人生大変な有様だよ!
今度開催されるトーナメントでよい成果を残すしか道はなかった。
あと箒の紅椿がようやくレベルアップし、チュートリアルから脱していた。
レベルアップした事で武器が増え、少し早くなっている。 --
「発、シノノノタバネ。宛、サクラサクラ。『箒ちゃんのレベルアップに貢献した件は感謝してあげるんだからねっ。特典で後任者を手配したから五体投地で感謝するんだよ! 追伸。理想の弟を寝取った件は忘れてないから。さっさと死ね。ビッチ!』だそうです」
「せやから理想の弟って誰。だいたい私、まだ処女や」
「申し訳ございません。この件についてはCEOに直接お聞きになってください」
すると箒が突然むせ返った。ゲホゲホと言いながら、箒は目尻に涙を浮かべて桜に迫る。
「な、何なん」
桜は箒の真剣な表情に恐れおののいた。
(´・ω・`)そういえば、束からの死亡フラグを踏んでいる女主人公さんだったね。
一夏から遠ざかるしかない(キリッ
狼の盟約(三) 蜃気楼と怪物--新しい田羽根さん。
しかも、もっぴいが四体もいる事が判明した。
更に新武装『神の杖』は、現実のアメリカ軍が考案したのと同じだった。
宇宙にある軍事衛星が、目標に向けて発射し、恐ろしい貫通力で地下基地だろうが何だろうが全部破壊する戦略兵器である。
つまり戦術核クラスのやばい兵器な上に、単純な仕様なので迎撃するのも困難。
こんなものを使用したら戦争になってしまうので、神の杖は封印した。
あと、サクラは何故かラウラと組む事になる。 -
「これは?」
「にゃ。ペリンダバ(Pelindaba)のSAFARI-4……つまり亡(・)国(・)機(・)業(・)の(・)地(・)下(・)原(・)子(・)炉(・)の(・)座(・)標(・)を入力してポチって見るにゃ。もちろんポチった結果、戦争にニャっても知らニャいのであしからず」
映像には喜々とした表情でエッフェル塔の座標を入力し、各種ボタンを押しこむ二頭身の田羽根さんが映し出されていた。紡錘形の金属片が重力に引かれて落下。大気とぶつかり、摩擦で先端が潰れていく。ほどなくしてエッフェル塔を鉄くずに変え、イエナ橋が波打って消滅する。エッフェル塔が存在した地点の周囲にお椀状のクレーターが出現した。
田羽根さんは両頬の渦巻き模様を回転させてしばらく達成感にひたった。そしてカメラ目線で満足そうに親指を立てる。
続けて別の座標が映し出された。「ワアオ! トッテモ簡単デスネ!」という棒読みのセリフが流れ、バージニア州アーリントン郡にあるアメリカ合衆国国防総省(ペンタゴン)を空撮した画像が映る。画面が切り替わり、映像の田羽根さんがてきぱきとした動作で入力を終え、ボタンを押しこんだ。再びアメリカ合衆国国防総省(ペンタゴン)が映り、軍事衛星が金属片の拘束を解いた。アメリカ東海岸から迎撃ミサイルの群れやレーザー光線が乱舞し、落下する金属片の終末速度は秒速七キロメートルに達した。クレーターが出現し、続けて田羽根さんがホワイトハウスの座標を入力するところで、桜はハッとした。
(´・ω・`)核兵器のスイッチボタンを握る女子学生さんになってしまったようなもんだった。
神の杖懐かしい
狼の盟約(四) 男と女-一夏は女だらけの環境なのでとってもストレスを感じていた。
そのせいでグラビア雑誌にのっているシャルロットちゃんを見ると・・・・シャルルの方がいいよ!女より男の方がいい!って思ってる。
ラウラはなんか何もない虚空に向けて話しかけている不思議少女だし、女主人公さんは守れずに重傷を負わせてしまったし、チームを組める娘がいなくて人生辛い。
幸い、姉のおかげでシャルロット・デュノアと組む事ができ・・・・主人公さんは急ぎ過ぎて、その場でシャルロットにプロポーズしちゃった!
付き合ってくれ!(俺とチームを組んでくれ)って意味なのだが、ただの告白な有様だよ! --
「俺(・)と(・)付(・)き(・)合(・)っ(・)て(・)く(・)れ(・)」
「……え?」
肩で息をしながら真剣な眼差しをシャルロットに向ける。一夏はシャルロットが自分を断る理由がないように思えた。根拠のない自信が彼のなかに満ちあふれている。数多の企業がIS学園に人材を送り込み、白式と一夏のデータを欲しがっているはずだ。
「俺と付き合って……うぐ」
途中で噛んでしまった。一夏は「俺と付き合ってトーナメントに出場してくれ」と言ったつもりだった。今すぐにでもミスを恥じ入りたいところだが、勢いが大事なときだ。細かいことに構ってはいられない。彼女と手を組むと決めたからにはぜひとも承諾の言葉がほしい。
汗で目が潤む。今、目を逸らしてシャルロットを失する。学年別トーナメントで桜と再戦を果たすことができない。クラス対抗戦の続きをやりたいのだ。ひとりのIS搭乗者として。
シャルロットは目を見開き、硬直していた。一夏は答えを待ちながら、シャルロットと真剣に向き合った。
――デュノアは答えてくれるだろうか。
「……うん」
(´・ω・`)結婚を前提につきあってくれぇー!シャルロットっー!
これが二人の慣れ染め(キリッ
狼の盟約(五) 証人喚問--シャルロット・デュノアが一夏に告白を二度もされた事で、大騒ぎになった!
しかも、シャルロットもその気になっているので、既に恋人気分!
学年別トーナメント一年の部で優勝すれば、一夏を獲得できるという噂があったが、既に勝利者状態で余裕だった!
乙女達の熾烈な戦いが始まろうとしている!-
「いいぞ。その代わり私が勝ったら、貴様は私の命令に服してもらう。どんな命令であっても、だが?」
「もちろんですわ。あなたが地面を這いつくばるのは確定された未来ですけれど」
「……約束を違(たが)えるなよ」
ラウラは大股になり、肩で風を切って立ち去る。
「さっきのは」
シャルロットが口を開きかけると、セシリアが冷ややかににらみつける。シャルロットは藪(やぶ)をつついて蛇を出したと悟り、所在なげに黙ってしまった。
(´・ω・`)修羅場だわ。
狼の盟約(六) 訓練--シャルロットと一夏が訓練していた。
シャルロットの方が圧倒的に強く、一夏が近接戦闘で戦っても容易く返り討ちにしている。
このままでは、一夏が集中的に試合で狙われて、すぐに脱落するのは明白だった。
だから、シャルロットと連携プレーをする事で、相手が取ってくる戦術を限定させて勝利しようという方針になり、二人は会話してどんどん仲良くなっていく。
一夏はシャルロットの事を男だか、女だかわからない不思議な娘だと認識していた。 -
「どうして遅れて転校?」
「う……うん。デュノア……ラファール・リヴァイヴのメーカーがタスクに買収されたから。これが大きな理由」
「タスク?」
「タスク社は日本でいう四菱みたいな会社。傘下にはいろいろな会社があるんだよ。IS関係だと、タスク・アウストラリス社のヘル・ハウンドやタスク・カナタ社のコールド・ブラッド。そしてラファールシリーズ。ほかにもあるんだけど、今のが有名どころかな」
「へえ……聞いたことがあるのばかりだな」
「それくらい大きな会社ってことだよ」
「なあ」
「何」
「フランスではどんなことしてたんだ。代表候補生ってさ。未だによくわからないんだ。専用機を持ってないやつがいたり、国にISがないやつだっている。シャルはどうだった?」
(´・ω・`)一夏の圧倒的なまでの弱さはどうすればいいんだぁっー! → シャルロットちゃんと仲良くなって連携すりゃいいや。
(´・ω・`)どんどん一夏がリア充になっていくよ。
狼の盟約(七) 改造ーーサクラのISの機動力の問題をどう解決するかで悩んでいたら、田羽根さんにスラスターを制御してもらう事で解決しようとしていた。
更に火力を増大させるために、照準器を使った射撃も導入し、第二次世界大戦頃の経験が生かせる仕様にした。
あと、束の側近クロエ・クロニクルと仲良くなるために、優勝したら電話番号を教えてもらう約束を取り付け、戦いに挑むことになる。 ー
「田羽根さんは右の田羽根さんを手伝ったりせえへんの?」
「エンジン周りの制御は田羽にゃさんの専門外にゃ。そもそも権限がニャい。田羽にゃさんの担当はこの前、貴様が封印してくれたではニャいか。右の田羽根さんが幼女ニャのを良いことにたぶらかしてしまった。自分色に染め上げようとする魂胆が見え見えにゃ。おかげで自主待機。ついでにもっぴいや打鉄その他とお話する以外、やることがニャくて困ってる」
(´・ω・`)AIさんがかわええよ。
狼の盟約(八) 抽選会-サクラはさゆかに夜竹泰治という名前を知ってないかどうかを聞いたら、 曾祖父だと答えが返ってきた。
だが、主人公の前世の名前とかには特に聞き覚えがないので残念な気持ちになる。 --
さゆかは首をかしげた。
――反応が薄い。やっぱり知らんか。
だが、さゆかが夜竹泰治の子孫だとはっきりした。彼は発動機不良により途中で引き返したのだが、結局生き残り、終戦を迎えている。特攻に行って敵機を撃墜して怒鳴られた男だった。海軍においては撃墜数を個人のものとしてはいない。複数の証言から推定五機とされ、終戦間際にエースパイロットのひとりとして名を連ねている。彼が記した戦記に作郎や布仏静が登場するのだ。
桜はさゆかの手を握りしめる。正直信じられない気持ちでいた。
夜竹飛長とまったく似ていない。遺伝子をどういじったら彼女のような別嬪(べっぴん)が生まれるのか理解不能だった。
(´・ω・`)
狼の盟約(九) 学年別トーナメント初戦--第四アリーナ最初の試合は相川・夜竹組対佐倉・ボーデヴィッヒ組
普通ならサクラ達の勝率が高いのだが、故障明けの桜と代替機を駆るラウラなので、機動力勝負に持ち込めば、モブキャラでも勝機はありそうに見える!
だって、片方は小回りが効かず、片方は機動力犠牲にしたISだからだ!
でも、ラウラの機体は重火力なIS。
一発でも当たればそのままラウラ達の勝利が決まっちゃう!
火力こそ最強!火力のために機動力を犠牲にしちゃったけど、それを補う威力!
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「あなたの曾祖父、夜竹(やたけ)泰治(たいじ)殿の戦記を先日電子書籍にて拝読した。大日本帝国海軍航空隊のエースパイロットに名を連ねる者の言葉は、やはり血肉沸き踊るというものだ。米国の物量に押し潰されてなお抗う戦振り。益荒男(ますらお)の言葉に相違ない。……なればこそ」
「それが試合に関係あるっていうの? ボーデヴィッヒさん」
「なればこそ、夜竹さゆか。あなたにはぜひとも火(・)力(・)優(・)勢(・)という言葉の意味を理解してもらいたい」
さゆかが困惑するのも構わず、ラウラの声は愉悦で弾む。
「すなわち……我らドイツ連邦共和国が誇る第二世代機カノーネン・ルフトシュピーゲルングは圧倒的である!」
(´・ω・`)ドイツの火力は世界一イイイイイイイイイイイイイイイ!!!
つまり、ラウラ魔改造だ!
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