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星新一作品 管理人の文章【6】
星新一「実力主義の社会悲惨すぎぃ!

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星新一「実力主義の社会悲惨すぎぃ! 2015
9/15


ユリアン(´・ω・`)実力主義って辛いですよね・・・・



ヤン(´・ω・`)現実だと、社員の給料を抑えまくるための方便だもんね・・・・

  1. (´・ω・`)つ いつもの星新一作品、物語で立ち位置やキャラがしっかり立っている話。

    その男は、平凡な男だったキャリアでも口利きでもなく、入社試験に合格しただけであった。『決して悪いことをしそうもない』、そう見たことで採用が決まったのだ 。
    「それじゃ、一週間の集金出張に行って来い、特にヤソさんの店は要注意だ、他の社員はいつも巧みに丸め込まれてしまうからな」
    「部長、任せてください!きっちり回収してきます!」
    ……………。
    「おお、すばらしいじゃないか!あのヤソさんから今までの集金を全て回収するとは!……ところで、他店の集金はどうしたんだい?」
    「いや、今回はこれだけなんです残りは次の出張のときに回収してみせます!」
    調べた部長は、肝をつぶした                            ┃
    彼は問題の店からの集金に、本当に丸々一週間もかけていたのだ、非効率極まりない出張費を騙し取ったのかとも思ったが、ヤソ氏に否定された。
    「いや、彼はすばらしい社員ですよ、丸々一週間かけて熱く説得されましてね。これは払わねばならん、と兜を脱がざるをえなかったのですよ」
    その後の彼の仕事ぶりは変わらなかった熱心に働き、好印象を残す。それはそれでいいのだがその働きにまったく採算が取れていないのだ困った挙句に、上司は彼の配置をかえることにした。
    「君には今日から新規の取引先開拓を行ってほしい・・・・・・いいかな?」
    「任せてください! 誠心誠意心血注いで働かせてもらいます!」
    しかし、そこでも彼の仕事ぶりはまったく変わらなかった確実に開拓を行い、好印象も残すだが、その仕事があまりにゆっくりで、採算は取れていなかった。
    彼も酒を飲むことはあったが、酔った彼の口から出てくるのは上司や同僚、会社への心からの褒め言葉だった酔った時に人間の本性が出るとすれば、彼は間違いなく『善』だったそんな聖人のような人物をけなすなど、誰ができるだろうか事実、彼は会社の誰からも愛されていた。
    しかし、会社的に考えた場合、これほど困る人物はなかった熱心で誠実で、愛社精神に燃えた無能物辞職を勧告しようにも、本人を目の前にするとその言葉が出なくなる、こんないいやつを、追い出すほど冷酷にはなれないのだ。
    「君は課長に昇進が決まった、これからも社のためにがんばってくれたまえ」 
    「これからもバリバリ働かせていただきます!」
    なんのことはない。祭り上げて、自分の課から追い出したのだまったく異例の昇進だったが、文句はどこからも出なかった。
    そして、今度は彼を課長に抱えた課が困る番だった。
    「新しい課長が来てから収益がちっとも伸びなくなった、でも批判もできないし、する気も起きない。すごくいい人で尊敬できる聖人みたいな人だ……でも、どうしようもなく無能なんだ」
    そして、次の祭り上げは、社史編纂課室長という閑職に移されたしかし本人は、こんな意義のある仕事はないと大張り切り  そして、何の手落ちもなく、彼は社史を丁寧に一部の隙なく綴る二年かかって社史一年分という、相変わらずのペースでだが。
    「あいつ、どうしましょうかまた祭り上げをやりたいんですが、やるなら次は部長です。いい部署がないんですよどこの部署も、『ウチによこすな』ってムードでして」
    「まあ当然だが……よし、新しい部署を作ってみてはどうだ?企画調整部という、平たく言えば何もしなくてもいい部署だ」
    しかし、愛社精神に燃える彼は止められないつまらぬ企画を立てては各部署に持ち込み、手伝おうとする善意の表れなので無碍にもできない。そうなると、また祭り上げが始まるのだ。
    そして彼は社長になった。こんな経緯で社長になったものなど、他にいないだろう仕事といえば社員が持ち込む書類に判を押すだけなのだ人柄は穏やか、社員の反発もない。そしてなにより、邪魔にならない全ては上手くいっていた。―――彼以外は。 
    「嫌だ・・・・こんなの嫌だ・・・・もっと社のためになる仕事がしたい、気力に満ち溢れてるのに、ぶつける場がない・・・・ロボットみたいに判を押して、新聞も見ずに沈み込む・・・・・こんなの、したかった仕事じゃない!」
    そして、彼は最上階の社長室から飛び降りた。即死だった。
    彼はそんな精神状況だったため、社に何が起きているのか知らなかった、自社製品の品質不良が元で、社会に害が及んだという大不祥事。
    そんな時、誰からも愛された社長が自害したのだそうなってしまうと、怒れる群集もこぶしのふりあげようがない社会的な責任を一身に背負って、天下に罪を謝すために自殺をした高潔な人物。非難しようにもどうしても矛先がにぶり、鎮火していった。
    時がたち、社員たちは何かというと思い出す。
    「この社を救うために、神がつかわした救世主だったのかもな・・・・・いや、正しくは救『社』主と呼ぶべきか・・・・・」
    神なんか信じない連中なのだが、ふとそんなことをつぶやいたりもする。

    元ネタ:星新一[企業内の聖人]

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  2. 教訓(´・ω・`)ご機嫌取りがうまいと、出世する!
    社内政治的な意味で

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    1. (´-ω-`)私は、誰よりも誠実で情熱が有り会社の為を考えて生きていたのに、効率をあげられないからもっとも会社のためになるのは死んでいなくなるという内容がが人格よりも能力が必要な社会の悲しさを表した作品だと思いますね。

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    2. (´・ω・`)作者の経歴的に考えて、そっちの方が妥当かもしれないね。

ユリアン(´・ω・`)でも、まだまだ優しい会社だからホッコリしました。
実力主義徹底すると、人間関係も悲惨な事になりますしね。


ヤン(´・ω・`)そうだね。
歴史的に見ても、実力主義は必要だけど、徹底すると血で血を洗うトルコ系王朝みたいな世界観になっちゃうし・・・・。
社会はある程度、ほどほどのバランスを保つのが一番さ



ユリアン(´・ω・`)(皆、自分に実力がある!って思い込んで、実力主義!実力主義導入!やって悲惨な事になるテンプレがあるから、救われない件)
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3 件のコメント:

  1. パルメさんの小説の実力派いかに

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    1. (´・ω・`)おら、頑張るだっ・・・

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  2. 金の回収は説得で改心して次回からも素直に払ってくれるなら新人の一週間の給料&出張費用(ホテル代その他)ぐらいは数ヶ月か数年でペイするだろ。
    研究開発も短期的に売れる商品無くて伸び悩んでも、長期的に基礎特許抑えた新市場を生み出して元が取れてもおかしくない。
    企画屋もまじめでいい企画は分かりやすい大ブーム(すぐ萎む)にならなくても、社会のニーズを汲みとった地味なロングセラーになって社会と会社に貢献できるもんなんだが。

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