19話 メイドと少年と大佐と仲間達
--ユリアンの両親が戦死してないから、アンドロイド達がユリアンとヤンを引き合わせるために、ユリアンに掃除させていた。
ヤンの家はユリアンがいないとゴミ屋敷になっちゃう家なので、本当にユリアンがいないとヤンの私生活が駄目人間すぎて、政治問題になるレベル。
転生者のせいで、同盟軍の連中は戦死せずに幸福になっている連中が多いから、ラップも生存済み。-
同盟軍宇宙艦隊における『ガラスの壁』は主に二つある。
一つは少佐で、駆逐艦艦長職がこれにあたる為、たたき上げの終点とも言われている。
駆逐艦以下の小型艦の艦長をしている者(大体大尉)でも、退役前に少佐に出世するのが慣例となっており、多くの人間はここから先に上がる事は無い。
そして、そんな少佐の壁を突破した人間への第二の壁となるのが大佐である。
戦艦や航宙母艦の艦長職、および戦隊の参謀職など大局をコントロールする立場に否応無くおかれるが、それゆえにやりがいのある仕事とも呼ばれている。
ここから先の将がつく階級になると、才能だけでなく政治力なるものが絶対に必要になってくる。
そして、あまりの艦の多さから戦時任官のはずなのにいつの間にか組み込まれてしまった代将と、その先にある准将は現状では命を賭けなければならない。
帝国との交戦によって必ず欠員が出てしまうからだ。
よって、この大佐というガラスの壁を越えるのは才能は当たり前として、『政治力』と『運』が大事になってくる。
なんて事を考えつつ、足の踏み場も無い自室のベッドでまどろみながら受け取ったばかりの大佐の階級章のついた制服を眺めながら、ヤンは二度寝を決め込んだのだった。
(´・ω・`)転生者さんのおかげで、政治力の問題は華麗にスルーしているから、同盟がピンチじゃなくても出世コースなヤンだった。
20話 艦長と主計長
-前線部隊は1割であり、9割が非戦闘員。
つまり、ヤンが出世すると書類仕事を大量にやらないといけないのだ!
転生者の凄い権力があるので、書類にヤンの名前を書くだけで最新鋭な兵器と精鋭がプレゼントされる!
これも全て、銀河帝国に対処するための投資だった。
同盟軍は銀河帝国に優位に立つために将来的に出兵する気である。
--
「巡航艦も最新鋭のステンノーUとエウリュアレーVで、艦長はモートン中佐とカールセン中佐。
二人とも現場に長く居た歴戦のたたき上げだ」
ライオネル・モートン中佐とラルフ・カールセン中佐の二人は、現場からのたたき上げで士官学校を出ていないが、現場に長く居て老練であるがゆえに現場から求められ続け、防衛大学校で学びなおすのが遅れたという現場主義の人間である。
そんないぶし銀の二人を補佐につけている時点で期待のほどが伺える。
「お前の名前で申請を出して見ろ。
かなりの無理な申請でも通るぞ。
だからこそ、聞くぞ。ヤン
お前、何をやった?」
(´・ω・`)ヤンを優遇しすぎて、銀河帝国が危ないわ・
21話 第三次ティアマト会戦に関する査問会
-、原作みたいな非公式で政治家がヤンをいびるという事はなく、ちゃんとした反省会が行われていた。
国家は基本的に敗北を認めないが、第三次ティアマト会戦を『戦術的敗北』だと宣言している。
帝国軍の指揮官はミューゼル提督。ロイエンタール少将を家臣にしたりしてやばい。
タイタニアのワイゲルト砲があるから、作品が完全に違うぞ!
そのせいで同盟軍は三倍以上の被害を出して敗退だ!
--
「 中将がモニターを操作して、ワルキューレを改造したリニアレールガン発射台を映し出す。
もし、人形師が生きていたらこう罵っていただろう。
「ワ、ワイゲルト砲……作品違うじゃねーか!」
と。
作品が違えども、技術とアイデアがあるならば、こうして誰かが考える。
その事を考えなかったとはいえ、人形師を責めるのは酷というものだろう。
(´・ω・`)なんて懐かしい欠陥兵器。
2
|