第三十三話 疑惑 --貴族達は主人公に不満を持っていた。男爵家の血を引いているが、短期間で元帥に昇進して、公爵の座を手にしているからである。
そんな貴族から嫌われまくっている主人公は、汚職に手を染めているカストロプ公を抹殺しようとしていた。
自身の両親の仇であり、帝国がいざという時に用意した生贄の羊だ。
同盟の方では、イゼルローン攻略作戦の失敗を受けて、情報漏洩があったかどうか確かめている。
ヤンが作戦案を提出したのが5月であり、物理的に対処するのは不可能に近いのだ。
同盟は疑心暗鬼になり、存在しない犯人を探そうと躍起になっている・ -
「もし情報漏洩が有ったとするとブラウンシュバイク公は遅くとも五月の中旬から末頃には情報を得ていた事になります。そうでなければリューネブルク中将が七月の上旬にイゼルローン要塞に居る事は出来ません。オーディンからイゼルローン要塞までは約四十日かかります」
(´・ω・`)どのIF小説でも、主人公のやっている事は周りから見たらホラーだなぁーって思えてきた。
第三十四話 カストロプ公 --ラインハルト達の4個艦隊がイゼルローン要塞に到着したことで、主人公達の銀河帝国の政治改革がスタートした。
手始めに貴族の権利を取り上げるべく、帝国が決めた以上の税率を取る事が出来なくなった。
カストロプ公爵家は、今までの罪で廃絶となり、領地ごと全財産を没収!
領地に戻って反乱とか出来ない状態だったので、カストロプ公爵には死刑が待っている! --
「御苦労だった、カストロプ公。卿が生きて果たす役目はもう無い。安らかにヴァルハラに行くがよい、それが卿が帝国に対して出来る唯一の善行だ」
(´・ω・`)大規模な内乱を起こせそうな奴がいないなーって気がするから、少しの騒動で終わりそうだ。
折角用意したアルミテスの首飾りが無意味な有様だよ。
第三十五話 反撃
-貴族が反乱をおこしたら、宇宙艦隊で鎮圧するぞっ!という脅しとともに改革がスタートした。
帝国が決めた範囲の税率じゃないと、貴族達はカストロプ公爵家同様に廃絶になる可能性がある。
フェザーンが扇動する可能性もあったが、その時はフェザーンも鎮圧して自治区をじゃなくなる予定だ。 --
第三十六話 坂道
--銀河帝国の捕虜になったシェーンコップ達は、イゼルローン要塞の一室に監禁されて、主人公達の勢力につくかどうか勧誘されていたが、同盟に残された部下達のために拒否した。
主人公の改革派の地盤はまだ盤石じゃないので少しでも有能な人材を欲している。
銀河帝国は、カストロプ公爵家の財産を没収した事で、一気に四千億帝国マルクの資金をゲットし、貴族の不満を武力で抑えつけながら、隙を見せずにゆっくりと改革を進めていた。 --
だが農奴の存続を認めれば貴族達は間違いなく農奴を増やそうとするだろう。これはこれで貴族と平民の間に新たな衝突を生み出す事になるはずだ。それに農奴と自由民でどちらが生産力が高いかと言われれば間違いなく自由民なのだ。政府としては農奴を無くして自由民を増やす方向で改革を進めなければならない。
やはり農奴は買い取る形で解放するしかないだろうな。そして新たに貴族が平民を農奴として買い取る事を禁止する。そういう形で農奴制を廃止に持って行くしかない。時間がかかるだろう、多くの人間が農奴のまま死んでいく事になる、酷い話だ、溜息が出た……。
(´・ω・`)この小説。少しづつゆっくり進めて行くタイプだ。膨大な時間がかけて問題を解決とか、気が遠くなりそうだ。
第三十七話 救済
-シェーンコップをフェザーン経由で解放する事になった。
部下を人質にすれば、イゼルローン要塞まで戻ってくるはずだと考えた上の行動である。
これは自由惑星同盟の方にいる部下達の待遇がどうなっているのか見せるための策謀であり、最終的に彼を帝国に仕官させるための策略だった!
あと、帝国の貴族達が借金だらけだったので、そいつらの借金を代わりに払う事で平民達に控訴権を与え、貴族も改革の恩恵に預かっている事実を盾に取り、政策を推進する気である。 ---
第三十九話 次なる課題-イゼルローン要塞で同盟を牽制していたラインハルト達が帰ってきた。
そして、イゼルローン要塞の人事を刷新しないと、艦隊と要塞のそれぞれの責任者が相手に責任をかぶせるために見捨てたりする可能性がでてくる事がわかった。
主人公は改革を実行している最中なので、過労死しそう!膨大な仕事さん! --
問題は辺境の貴族達だ、こいつらの資産状況、領地経営の状態は決して良くないはずだ。このままでは益々不利益を被る事になる。それを防ぐためには開発の援助を行うべきだな。幸い馬鹿な貴族達が毎年借金を政府に返してくれる。最低でも今後四十年間、毎年五十億帝国マルク程は返済されるはずだ。そいつを使って辺境を開発する、財源が確保されているのだ、フェザーン商人達も辺境は将来的には有望な市場になると認識するだろう。積極的に取引をしようとするはずだ。
(´・ω・`)やる事が多すぎて死にそうだ。
第四十話 独占慾 -貴族達が生き残るために美術品を売りまくり、値崩れが発生していた。
御下賜品まで売却し、貴族達の救済も必要っぽい。
主人公は仕事が忙しくて大変で、過労死しそうだ。
--
第四十一話 次なる難題ーシェーンコップ大佐の裏切り疑惑問題で、ヤン准将は悩んでいた。
同盟の上層部は情報が何処から漏れたのか気になっており、普通に考えたらシェーンコップ大佐が情報を漏洩したとしか思えないからだ。
ヤンはシェーンコップに帝国にいって仕官した方が安全だと説得して、帝国に返しちゃう!
原作知識で奇策を見破ったなんて誰も思ってない。 ーー
「偶然なら問題は無かった、だが貴官達が要塞内に潜入すると向こうは、いやブラウンシュバイク公は見破っていたようだ。そこが信じられない。あの作戦は奇策だ、正攻法ではない。なぜそれを予測することが出来たのか、そしてリューネブルク大将をイゼルローン要塞へ配備、余りにもタイミングが良すぎる……」
「確かに……」
ブラウン、ウィンクラーも頷いている。
「ブラウンシュバイク公を甘く見るつもりは無い、彼の恐ろしさは良く分かっている。しかしそれでも思わざるを得ない、そんな事が可能なのかとね。もしそれが真実なら我々は人間以外の何か、化け物を相手にしているようなものだろう」
「つまりそれが我々への疑いになる……」
俺が確認するとヤン准将が頷いた。
(´・ω・`)原作知識を使用するだけで、ここまでスパイ問題とかで大変な事になる有様だった。
|