「お休み〜、」
起きると行商人のニャンコがいた。
両手には縄がある。
『妖精さん!起きろ!』
『危ないぞ!』
「ん?」
「にゃにゃにゃ」
「うわぁー!」
ターン!
に「にゃー!?ま、魔法使いだったにゃ!?」
「お前は誰だ!」
に「行商人ですにゃー」
『奴隷商人の間違いだろwww』
『商品は妖精さんです、ありがとうございました』
に「悪かったですにゃー。
謝りますにゃー
降伏しますにゃー」
『後ろ手にナイフ隠し持ってる件』
『油断ならぬヌコだにゃ……』
「よし、殺そう」
に「ま、待つのにゃ!
ナイフは捨てるにゃ!」
妖精さんのお腹がグー
に「にゃにゃにゃ。
お腹が空いているにゃ?
吾輩のオニギリでも食べないかにゃ?
今なら安く売るにゃ」
『根っからの商売人しゅぎるwww』
『この状況でも商取引とかwww』
「料金は、お前の命と交換でいい?」
「商人は、商品を無料で渡したりしないのにゃ」
『ニャンコを殺しちゃだめだ!』
『こんなかわいい猫を殺すなんて、世界の損失ですよ!妖精さん!』
(くっ……!
明らかに、危険人物だろっ……!)
(なら、これでどうだ!
安いアルミニウムを誤魔化して売ってやる!)
アルミニウムの塊10g 1円
「じゃ、これと交換だ、ポイッと地面に捨てる」
に「銀にゃ?
でも軽いにゃ?」
『ちょwwwたぶん、地域によっては黄金並の価値がある金属だぞwwwこれwww』
『アルミニウムの製造コストが高い時代は、黄金以上の価値だったぞ、それ』
(な、なんだとっ……!
まぁいいか、この猫が得をしても俺の不利益にはならない)
「それはアルミニウムっていう超希少な金属だ。
代金はそれでいいだろう?」
「わかったのにゃ」
「他にも要求がある」
「にゃっ?」
「この地域で、奴隷商人の真似事はやめろ。
次に同じことしてたら、殺す。
そうしたら、お前とは二度と、商売しない」
「にゃにゃにゃっ、わかりましたにゃ。
焼きオニギリだから、保存が効いて美味しいにゃ。
吾輩、大儲けしたにゃ〜」
食料がたくさん手に入った。
ニャンコは去る
『毒、入ってたらどうするん?』
『あのニャンコ、遠くから、妖精さんをチラチラ見ているぞ』
『絶対、しびれる系の毒が入ってるwwww』
「ネット通販で、安い食べ物を購入して食べよう……」
「名前を聞き忘れていたのですにゃ。
なんという名前ですにゃ?」
「……シルバー」
「良い名前ですにゃー。
お金もちになれそうな名前ですにゃー。
吾輩、シルバー殿と商売したいですにゃー。
どこに住んでいるのですにゃ?」
「プラチナって言ったらわかるか?」
「にゃにゃにゃ、ここら辺を支配する領主様ですにゃ。
なるほど、次からはそこに行けばいいですにゃ?
シルバー殿からは、お金のにおいがしますにゃー。
きっと、吾輩の永遠の夢である、金貨風呂を実現できそうですにゃー」
1円
カロリーメイト(バナナ味)100円
「それじゃ行ってくるプラチナ」
「シルバー様ぁー!戦果をお祈りして待ってますね!」
『この後、二人は二度と会うことなかった』
『こらwww不吉なナレーションをつけるなwww』
『不謹慎すぎるwwww』
●川沿いに飛んで、オッパイ党の拠点にいくと、豚人間の死体がゴロゴロ転がっていた。
「うわぁ……豚同士で殺し合いしたのか?」
『妖精さんが策略を実行した結果がこれ』
『これが中国歴代テンプレ戦略、夷を以て夷を制すか』
『さぁ、妖精さん。
今なら、豚どもは数が減っていて、疲労しているはずだ』
「わかった。俺、残りの豚を殺してくる」
『頑張れ』
『羽が大きすぎて洞窟に入れないwwww』
「あ、どうしよう……。
小さくできないのか?
この身体って屋内生活に向いてなくて不便すぎる……?」
羽を動かす。そうすると小さく収納できた
『なんて便利な羽』
『どんな構造になってるのwwwwそれwwww』
銃器を構えながら、洞窟内部に入り、生き残った豚人間を1匹1匹射殺する。
『ふ、妖精さんに屋内戦闘をレクチャーしてやろう 』
『童貞な妖精さんを、人を殺すマシーンにしてやる!』
「うん、俺、頑張る」
『屋内では、小型の銃器が物を言う。
つまり妖精さんの拳銃は、この地形に向いているんだ』
豚「ブヒィー!」
『竹槍を持った豚は、この地形では、取り回しが効かない。
だから、行動が阻害されて、殺されやすくなる』
ターン
豚「ぶぴぃー」
「ほ、本当だ……竹槍持った豚を簡単に殺せた…」
『殺戮マシーンすぎるwww』
『妖精さん、本当、恐ろしい子っ……!』
豚×10 ブヒィー
『屋内では、爆圧が高まって殺傷力が高くなる。
つまり、手榴弾の威力が激増する』
「えい!」
ドカーン!
豚×10 ぷぴー!
「ほ、本当だ。
豚を10匹同時に殺せた……」
『よし、その調子でサーチ&デストロイ!サーチ&デストロイだ!』
「イエッサー!」
『妖精さんが、短時間で殺戮マシーンになってしもうた……』
『なんて恐ろしい新兵なのっ……!』
『妖精さんをこんな娘に育てた覚えはないわ!』
『でも、一撃でも浴びたら、妖精さんの人生終了じゃね?』
破片手榴弾×3 300円
拳銃弾 ×50 1000円
消費 1300円