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ナポレオンの野望
3章 オスマン・トルコ帝国の野望
1話 メフメト2世「我のターン!20万の軍勢で進撃!」

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オスマン帝国の歴代スルタン紹介
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●初代 オスマン(在位1299〜1324年)
故郷ソウトを中心に領土を切り取って、オスマントルコ帝国の基礎を作った建国王

●二代目 オルハン(在位1324〜1360年)
帝国を組織として確立した人。人望がとっても豊かな名君。

●三代目 ムラト1世(在位1360〜1389年)
キリスト教徒を改宗して作る最強奴隷軍団イェニチェリ軍団作ったスルタン(という説がある)。つまり、軍事力による帝国の拡大に多大な貢献をしている。
この頃から国力に物を言わせて中世の時代なのに大規模火力戦やって軍事チートしてた。

●四代目 バヤジット(在位1389〜1402年)
軍事の天才。この人が行った税制のおかげで、帝国は豊かな財政を保って軍事チート。

●五代目 メフメト1世(在位1413〜1421年)
優れた政治家。アナトリアを併合して、多くのトルコ民族系の氏族を取り込んだ事から、オスマントルコ帝国の第2の創始者と言われている。

●六代目 ムラト2世(在位1421〜44年、1446〜1451年)
多くの人の信頼を集めて30年間もスルタンやっていた名君。
何度も退位や即位を繰り返しているのは神秘主義に嵌って「アッラーと合体してくる!だからスルタンやめる!12歳の息子をスルタンにするわ!大宰相あとは任せた!」

●七代目 メフメト2世(在位1444〜46年、1451〜81年
取り憑かれたかのように、ひたすら征服活動に従事して戦争しまくった戦争狂い。オスマン・トルコ帝国を更に拡大させる基盤を作った征服王。
三度も即位しているのは危機的な状況に陥る度に、大宰相ハリル・パシャの力で退位させられたから。


という経緯があるから、メフメト2世の不興を買って粛清されたんです。私。

by 史実の大宰相ハリル・パシャ
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〈都市スエズの領主館〉
【エミール視点】

発電所へのテロ攻撃が起きてから、領主館はオスマン・トルコ帝国によるテロ攻撃への対処で忙しい日々が続きました。
彼らのやり方がとっても悪質なんです。
僕とマスターが平日にゆっくり一緒に寛ぐ時間すらなくなるくらいに、辺境伯領中で破壊工作やりまくって最悪なんです!
一部を思い出すだけでも絶対に許せません!
皆の努力を台無しにする卑劣な行いの数々に、僕は遺憾の意を表明したいと思います!


オークヾ(;゚(OO)゚)ノ 電車の線路を破壊してみた!

電車(´・ω・`)線路が壊れたから脱線事故が起きたーいやぁー、数百人死んだー。
でも蘇生魔法あるから死者ゼロ。




オークヾ(;゚(OO)゚)ノ 可愛い獣娘を拉致って海外の奴隷売買組織に売り払った!大金を大儲け!

獣娘(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)いやぁーらめぇーらめぇなのぉービクンビクン……!悔しい……っ!



オークヾ(;゚(OO)゚)ノ 商店で集団強盗!


商店(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)そんなー


オークヾ(;゚(OO)゚)ノ 飛行船を奪うために飛行場を襲撃!

警備員
(´・ω・`)返討ち!


オークヾ(;゚(OO)゚)ノそんなー

許せない事ばっかりやるんです。
なんとか軍隊・警察・冒険者達を動員して鎮圧して、今は落ち着ける時間を取れるようになりましたけど、このまま次々と新しい破壊工作員を派遣されたら、辺境伯領の治安が崩壊したり、無関係のオーク達が迫害されて酷い事になっちゃいます。
特に海外に売り払われた獣娘達は取り返しが付きません。
今頃、売られた先でどんな酷い目に遭っているのか、それを想像するだけでメフメト2世を殺したくなる気分です。
領主補佐のタヌキモンさんなんか、青い顔を真っ赤にさせて、とっても怒ってました。
マスターの執務室に入って、オスマン・トルコ帝国への制裁案を書いた書類を出しちゃうくらいに、もう激怒して狸頭が真っ赤かです。
スーパーアイドルのニャンコ・ノ・ルナさんが危うく誘拐されそうになった事件が発生した時から冷静さを失ってます。
『恋人が誘拐されそうになったら誰でも怒るじゃろうなぁ by 電波神』

「閣下!
オスマン帝国への制裁案を考えました!
これを見てください!!」

タヌキモンの丸い手から渡された書類をマスターが見ました。
僕も隣から、こっそり書類の内容を見てみると、そこには要約するとこんな事が書いてます。
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●スーパーダラー作戦

オスマン帝国の通貨を質を落として大量に生産して、市場にばら撒く作戦

目的
@オスマン帝国の通貨の価値を下落させて経済そのものを破壊する。
A軍隊を動かすのに膨大な金が必要だから、オスマン帝国軍が大軍を動員できなくなる。
B辺境伯領の大きな取引相手は、ヨーロッパとアメリカ、チンギス帝国、ロシアが他にいるから、オスマン帝国の経済を潰しても問題にならない。
C最終的にミーニャン紙幣を流通させて、オスマン帝国の経済を支配して言うことを聞かせる。
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とてもエグい作戦です。
こんな作戦を国家戦略として考えるタヌキモンさん、犯罪者すぎます。
マスターは狐耳を垂らしながら、書類読んで悩んでいました。
3分ほどマスターが「うーん、うーん、どうしよう」という独り言を言った後、書類から目を離して、タヌキモンさんの目を見つめて質問しました。

「タヌキモン、贋金作りを国家がやって本当に良いの?
倫理的に駄目だと思うよ?」

「いいえ、大丈夫です、閣下。
かつての地球でも国家ぐるみで贋金を作る国々がありました。
ナチスドイツ(行おうとした)、北朝鮮、フランク王国、贋金を作って儲けると同時に敵国の経済を混乱させる犯罪戦術を取っていました。
歴史的に見ても贋金が大量に氾濫すれば、民衆は統治機構を信用しなくなる事は必然、そのままオスマン帝国を滅亡へと導く事も可能なはずです」

「あの、フランク王国の事は知らないけど、ナチスドイツも北朝鮮も悪評だらけの酷い国だよね?
なら、止めた方がいいんじゃないの?
辺境伯領が築いてきた信用が落ちちゃうよ?」

「大丈夫です。
秘密裏にやれば問題ありません。
私達が贋金を作っているという証拠が見つからない限り大丈夫です」

タヌキモンさんがとっても自信満々でエグい発言してます。
個人でやったら犯罪でも、、国がやれば贋金作りも許されちゃうって怖いですよね。
辺境伯領では、ミーニャン紙幣の贋金を作ったら、平民なら死刑、冒険者なら最低罰金額10兆ミーニャンの罰が課されます。
マスターは困ったような顔で、タヌキモンさんとやり取りを繰り返しました。

「でも、私なら贋金が市場に大量に氾濫したら、偽造しにくい新紙幣作って対処するよ?
オスマン帝国も同じ手に出るんじゃないかな?」

「確かにこの作戦で大量に贋金を作れば、オスマン帝国は通貨を新しく発行して対処するでしょうな。
ですが、私達も新通貨を新しく偽造して大量に発行すれば、問題ありません。
日本の通貨の歴史と同様、オスマン帝国は貨幣経済から物品貨幣経済へと逆戻りする事間違いなしです」

この話を理解できなかったマスターが首を傾げました。
タヌキモンさんは、部屋の掲示板にチョークで図を描いて、素人でも理解できるような説明をしてくれます。
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8世紀の日本(´・ω・`)銅貨で貨幣作ったー。日本初の通貨『和同開珎』!
これを米と交換しろよ!

職人(´・ω・`)(´・ω・`)『和同開珎』の贋金大量に作ったー 量産するの楽勝ー

民間(´・ω・`)市場が贋金だらけ!
銅貨と米を交換するのやだ!

8世紀の日本(´・ω・`)そんなー 銅貨を大量に作っても信用されないから銅貨が市場に流通しないー。
それ以前に原料になる銅が不足しているから、たくさん銅貨を作ろうとしたら本物の銅貨の品質を落とさないと作れないー。
新通貨発行しても、贋金を作られちゃうー。

11世紀の日本(´・ω・`)絹を貨幣代わりにして物々交換経済へ逆戻り!
そうだ!北宋・南宋の貨幣(宋銭)や、明の貨幣(永樂通寳)を輸入してそれを使おう!
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マスターが居た異世界の日本ってそんな歴史があったんですね。
タヌキモンさんがオスマン帝国もきっとこうなると自慢気なドヤ顔をマスターに向けています。

「閣下、贋金をばら蒔けば、貴重な時間を稼げます。
時間があれば、きっとオスマン帝国を余裕を持って倒せる国力を辺境伯領は持てるはずです。
時間があれば、アメリカ大陸での戦いも終結してフランス大陸軍の大規模な協力も望めます。
目的のために手段を選んではいけません。
マキャベリが書いた君主論もそう言ってます」

「でも、贋金作りをやっちゃう国を、ナポレオン陛下や商人達は信用してくれるかな?
信用を失ったら、金を貸してくれる商人が居なくなるよ?
……だから、タヌキモン、手段は選んだ方が良いと思うの」

「先ほど言いましたが、贋金を作ったという証拠を残さなければ何も問題ありません。
オスマン帝国に時間を許せば、圧倒的な大軍で侵略されて、辺境伯領はおしまいです。
我が方には飛行船とレールガンがありますが、レベルとスキルという予想外の要素がこれらを覆す可能性があるから安心できません。
どうか、再考をお願いします、閣下。
今なら、今なら、戦争せずにオスマン帝国に圧勝する可能性があるのです!」

マスターは狐耳を垂らしたまま、必死に自分の意見を押し通そうとするタヌキモンさんへの返答に困りました。
領主として酷い事を1つもやったことがないから、マスターはこういう非情な決断ができない人なんです。
これが、恐らくナポレオン陛下と、マスターとの差なんだと思います。
ナポレオン陛下なら躊躇いません。
ナポレオン陛下は反乱を鎮圧するために、首都にいる市民ごと、大被害を齎す榴弾で攻撃した人です。
それに反して、マスターは……今までモンスターどころか、動物1匹殺さずに生きてきた優しい世界の住人なんです。
優しすぎる。
現実は非情な事ができない人間には厳しい。
ああ、7年前のあの日、僕が代わりに辺境伯の地位についていたら、マスターはこんな厳しい決断を強いられずに済んだのに酷いです。神様。

『モッフフー!』

机の上に備え付けられた電話が突然鳴りました。
マスターの音声が登録されているから、とっても癒されます。
この音声が辺境伯領の電話の人気着メロなんです。
マスターはタヌキモンと会話するのを一時中断して、受話器を取って狐耳に当て、呑気な口調で

「もしもし、こちらはミーニャン辺境伯です。
どちら様ですか?」

『こちらはミーニャン空軍のルーデル大佐であります!
辺境伯様!大変です!
イラク国境を空から望遠鏡で監視していたら、オスマン帝国軍が動きを見せました!
奴らが掲げている軍旗は鍋!戦鍋旗!頭には細長いフェルト帽!
20万人も居そうなイェニチェリ軍団です!
国境へと向けてゆっくりと縦隊を組んで動いています!
このままだと、住民の避難が間に合いません!
爆撃の許可をお願いします!』

「うん、わかったイニチェリ軍団を爆撃してね。ルーデル大佐。
仕事大変だね、ご苦労様」

『イエス!マァム!
氷属性魔法で爆撃の許可が出たぞ!!
楽しい楽しい戦争の始まりだぁー!
冷蔵庫に牛乳をたっぷり用意しろー!』

マスターは受話器を元の場所にガチャンッと戻して、タヌキモンの顔を見ながら、照れくさそうに

「戦争始まったみたい。
贋金作りよりも、低金利の戦時国債の発行、各国への要人に払う賄賂、レールガンの砲身や弾頭作る方に予算割いた方が良いと私は思うよ。
軍隊の事はよく分からないから、タヌキモン。
指揮お願い出来るかな?」

綺麗な美しい笑顔でしたがとっても怖い笑顔でした。
マスター、ゆっくりモッフモフできる時間が、連日続くテロ攻撃への対処で無くなっていたから、怒ってたの忘れてました。
普段、優しい人が怒ると怖いって奴です。
とうとう血まみれの征服王メフメト2世と戦う日がやってきてしまいました。
負ければ全ておしまいです。
僕とマスターが平和に過ごせる日を守るためにも、獣人の幸福のためにも、絶対に勝たないといけません!
空軍のルーデル大佐さん頑張ってください!








〈オスマン帝国首都バグダット、大宮殿〉
【メフメト2世視点】


我は偉大なるトルコの征服王メフメト2世である。
どうやって国民皆兵の新設軍隊『ムハンマド常勝軍』を作り上げ、ヨーロッパ帝国に勝利するか?を考えたら……腐ったイェニチェリ軍団をミーニャン辺境伯領に攻め込めませて占領して、技術と富を吸い上げると同時に、イェリチェリ軍団の頭数を減らす事が最良だと我は考えた。
国民皆兵(愛国心による強制徴兵)の軍隊を作ろうとすると、イェニチェリ軍団の利権とぶつかってしまうから先にイェニチェリ軍団を消耗させてからでないと、政策が進まないのだ。
幸い、ナポレオンのフランス大陸軍は大英帝国相手に戦争をしている真っ最中。
遠いアラブの地に派遣できる軍勢の数には限りがあるはずだ。
補給線もオスマン帝国の方が遥かに短くなるから勝利を得るのは容易のはず。
軍隊は無数の物を消費し、現地調達+後方から次々と物資を運ばないと戦わずに餓えて死ぬのが軍事学上の常識だ。
フランスから大軍を連れてエジプトの地に行くには、船以外の手段だと少なくとも3000kmの距離を移動しないといけない。
それに対し、オスマン帝国からエジプトまでの距離は500kmそこらだ。
補給線の長さに6倍の差がある。
……ふ、これは勝ったな。
戦場はイスラム教徒が多数いるエジプトの地。
キリスト教徒の軍勢は、現地調達に悩むはずだ。
そして、ミーニャン辺境伯は美しい狐娘と聞く。
楽しみだ。美しい女を後宮に入れてコレクションするのは我の贅沢の1つだ。

「スルタンっー!なんで戦争を初めてしまったのですかー!
今すぐ軍勢を引き返させるのですー!」

庭園で考え事をしていたら、小さなエルフ娘、大宰相ハリルがやってきた。
相変わらず、エルフ耳をピョコピョコ動かしている。
うむ、思えばこやつも失礼な奴だ。
ベットに夜伽しに来いと言ったら拒否するし、スルタンの権威を明らかに軽んじている素振りを見せている。
イェニチェリ軍団を壊滅させた暁には、大宰相の地位を剥奪して後宮に入れてやる。
女は女らしく、子育てや料理でもしていれば良いのだ。
それが正しきイスラームの社会である。
大宰相ハリルは時間をかけて庭園の木々を迂回し、疲れて息をハァハァさせながら我の目の前にやってくるとこう言った。

「スルタンー!
聞いているのですかー!」

「うむ、我は偉大なるスルタンである。
聞いておるぞ、大宰相ハリル」

「今すぐ、伝令を出してイェニチェリ軍団を撤兵させて欲しいのです!
このままじゃフランス大陸軍のトルコ方面軍とも戦争になってしまうのですよ!?」

「それは出来ぬ。
今しか勝機がないのだ」

「勝機?」 

大宰相ハリルが可愛らしく疑問の声を上げた。
ターバンが頭からズレ落ちて、その姿に子供らしさが溢れ出ていて癒される。

「オスマン・トルコ帝国が生き残るには、今、辺境伯領を攻め落とす以外に道はないのだ。
時間を置けば不利になるのは我らの方ぞ?
辺境伯領の驚異的な発展速度、空飛ぶ船。
大日本帝国と戦争中のチンギス帝国(モンゴル帝国)。
大英帝国と戦争中のヨーロッパ帝国。
今ならそれらの大国からの妨害を最小限にして、大軍をミーニャン辺境伯領に差し向けて占領する事が可能なのだ。
それは大宰相も分かっているであろう?」

「えと、確かにそうなのですけど……ミーニャン辺境伯領と戦って敗れたら、オスマン帝国は軍事改革をやる前にフランス大陸軍と戦争になるのですよ?」

「イェニチェリ軍団が敗れたら敗れたら、それで構わぬ。
全階層から強制的に徴兵する国民皆兵制度を実現する前提条件は、妨害してくるイェニチェリ軍団を壊滅させる事である。
今のまま強引に軍事改革を進めれば、新設軍団〈ムハンマド常勝軍〉を作って戦力として運用する前に、我の首が奴らの手で切断される方が先であろう?」

「あの、イェニチェリ軍団が致命的な大損害受けたら、チンギス帝国が休戦条約破って攻め込んできませんか?
この地域のパワーバランスを完全崩壊させるのは駄目だと思うのです」

「その時はその時だ。
時間を置けば、どちらにしろチンギス帝国もナポレオンのヨーロッパ帝国もこの地へと攻め込んでくる。
だが、ミーニャン辺境伯領を手中に治めれば、空飛ぶ船を始めとした驚異的な技術が手に入り、オスマン帝国の国力は著しく増大する事になるであろう。
だから、今、攻めるのだ。
今しか勝機はない。
オスマン帝国の荒廃はこの一戦にあるのだ」

我がそう言うと、大宰相ハリルは感動して涙を流して抱きついてきた。
なんて馴れ馴れしいエルフ娘。

「さすが、スルタンなのです!
スルタンは小さい頃は頼りにならない奴だと思ったのですけど、まるでバヤジット1世みたいな凄い男に成長して私は安心したのです!」

バヤジット1世(在位1389〜1402)はオスマン帝国の財政を豊かに保つ事に成功した4代目のスルタンだ。(メフメト2世は7代目)
軍事の天才で迅速に行動して帝国を勝利に導いた事から、イルドリム(電光)と呼ばれている。
この男がオスマン帝国の財政基礎を作り上げたからこそ、前の世界で我はずっと戦争をやり続けて、広大な版図を征服する事が出来たのだ。
……こうして見ると、前の世界の我は恵まれて居たのだな。
父ムライ2世に溺愛され、夜のベットの上で奴隷の美少年達とおホモ達。
後宮には美女がたくさん居てハーレム。
イェニチェリ軍団は腐ってなくて、スルタンに絶対の忠誠を誓う勇猛果敢な奴隷兵士軍団。
オスマン帝国の圧倒的な軍事力に対抗できる国がヨーロッパになくて楽だった。
今では前の世界の出来事を全て遥か遠くに置き去った思い出のように感じる。
我は尊敬していたアレクサンドロス大王のように偉大な偉人として世界史に名前を残す事が出来たのだろうか?
30年の時を費やして成し遂げた征服活動を、後世の歴史家はどのように判断したのだろうか?

『オスマン帝国は北アフリカ、アラビア半島、東南ヨーロッパなどを支配して624年も栄えた大帝国という事で有名らしいんじゃよ。
憎いのう憎いのう。きっと、わっちより有名じゃ。 by電波神』

時折、こうやって考え事をしている時、聞こえる謎の少女の声は一体……まさか偉大なるアッラー!?
アッラーとは無から生まれた絶対固有の唯一神。
何処にでも居て、何処にもいない。
全知全能であり、全てを超越する存在であり、眼がなくても見ることができ、耳がなくても音を聞くことができ、口がなくても語りかけてくる意思だけの存在なのだ。
偉大なるアッラー!
我は今日も大勢の異教徒を殺し!奴隷にして参ります!
アッラーの他に神はなし!

『酷いのぅ酷いのぅ。
わっちの存在全否定のセリフじゃよ。
悔しいのぅ悔しいのぅ。
なんでみんなはアッラー大好きなのかの?
ちょっと放送番組の電波ジャックして、ミーニャン辺境伯領で歌を歌ってくるんじゃよ。
カラオケは人類最高の文化じゃな。
楽器がなくても、機械から音楽が流れてきて歌えるから好きじゃよ。 by 電波神』

なんだ、ただの異教の神か。
偉大なるアッラーだと期待したら、我は損をした。
きっと、アッラーは我を暖かく見守って下さるのだろう。
イースラムの教えの興亡はこの一戦にあり!
アッラーよ!我にご加護を与えたまえ!

『ゆーゆーゆーゆぅーゆぅーゆぅーゆっくりー。
ゆぅーゆーゆーゆっくりー。
ゆーゆーゆー。
ああ、癒されるのぅ。歌は心のオアシスなんじゃよ。 by電波神』





ボツネタ

贋金ってなーに?

お金を産む現代の錬金術(偽物のお金)さ。
俺、世界各国の贋金大量に作って大儲けしてるって言いたいけど、犯罪組織と手を組んで、資金洗浄しないと利益にならないから、使うのに滅茶苦茶労力がいるわ、現代の紙幣をコピーするのにも莫大な労力と資金が必要だから辛い。
贋金作りは本当、楽じゃないぜ、フッハハっー!

by 北朝鮮


【フランスの歴史】 ナポレオン「アスターテ会戦の元ネタが、ガルダ湖畔の戦いな件 6万VSフランス軍3万 」
http://suliruku.blogspot.jp/2015/04/6vs3.html
百貨店(大きな建物に複数の店舗)を作って商売チート ●西暦19世紀
http://suliruku.blogspot.jp/2015/05/9.html
ホモだらけのアッー!な軍隊作って結束力を高めて軍事チート
http://suliruku.blogspot.jp/2015/04/blog-post_28.html








 




〈イラク国境 荒野〉
【戦の神視点】

私は神だ。
この世の全ての戦を統べる神だ。
私はこの世に起きるありとあらゆる戦争が好きだ。
織田信長が桶狭間で、10倍の兵力を持つ今川義元を打ち取り、逆転した時はワクワクして観戦していたから感動して涙を流した。
豊臣秀吉が、織田信長が謀反で殺された事を知り、遠い中国地方から歩兵を走らせて大移動させて明智光秀を討ち取った、これこそが機動戦の真髄!と私は思い心がホッコリした。
カルタゴのハンニバル将軍がアルプス山脈超えをして、強大なローマ帝国軍を次々と打ち破った時、これこそ英雄だ。真の大英雄だ!と私は叫んだ。
私は戦争に新鮮さと感動を求めている。
今日、私はきっと感動するだろう。
空飛ぶ乗り物『飛行船』。
空に悠々と巨大な巨体を浮かんで飛ぶ、空の王者。
人類史上初めての画期的な航空兵器。
世界史に名を残すであろう戦いがもうすぐ底まで迫っている。
私が今回楽しみにしている対戦カードはこれだ。

●ミーニャン辺境伯軍 飛行船3隻 
 指揮官ハンス・ウルリッヒ・ルーデル大佐(白人)
●オスマン帝国 イェニチェリ軍団4万人 銃歩兵 
 指揮官オマル・パシャ将軍(オーク)

オマル・パシャ将軍はオスマン帝国の名将(オーク)。
ルーデル大佐の方は、空を飛べると聞いて生まれ育ったドイツ東部を抜け出し、ミーニャン辺境伯領に仕官した軍人だ。
しかし可笑しい事がある。
私は、他者の戦果を読み取る力を持っているのだが、このルーデルという白人のマッチョの戦果を見たら、意味不明の単語がたくさん出てくるのだ。
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ハンス・ウルリッヒ・ルーデル(Hans-Ulrich Rudel、 1916年7月2日 - 1982年12月18日)
飛行機大好き。

戦績
殺害・再起不能にした人間21000人
戦車519両
装甲車・トラック 900台
火砲(100mm口径以上) 180門
装甲列車 4両
戦艦 1隻(マラート)
航空機9機
嚮導駆逐艦 1隻
駆逐艦 1隻
上陸用舟艇 78隻

撃墜された回数30回
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明らかに異世界の出身だった。飛行船が登場したばかりで、空での戦はまだ一度も歴史上でやっていないはずなのに、航空機を9機も撃墜した事になっている。
たまにこういう可笑しい戦績を持つ人間がいるのだ。
魂だけこっちの世界に来て、第二の人生を生きている奴。
その中でもルーデル大佐は英雄の中の英雄としか言い様がない戦績の持ち主のようだ。
ルーデル大佐は飛行船のゴンドラの上で楽しそうに、遥か遠くのイェニチェリ軍団を見つめている。
その目は、獲物を狩る狩人の目。
この男は敵軍を遊び相手程度にしか考えていない事が私にはわかった。
ルーデル大佐は無線機を手に取り、残り2隻の飛行船へと向けて、命令を下した。

「野郎ども!楽しい戦争の始まりだ!
相手は地を這う豚どもだ!
奴らに爆撃機の恐ろしさを思い知らせてやれ!
氷属性魔法による敵軍への爆撃を許可する!GO!GO!GO!」

「サッー!イエッサー!」「サッー!イエッサー!」

この言葉のやり取りを皮切りに、飛行船がゆっくりと砂漠の荒野の遥か上空を進む。
イェニチェリ軍団の若きオークの1人であるフセイン少年は空に黒い点が浮いている事に気づいていたが、鳥か何かだと思って気にせずに砂漠を歩き、イェニチェリ軍団の証である戦鍋旗(なべ)を掲げたまま、砂漠の暑さにダルそうにしている。
とても憂鬱そうだ。
心の中を覗くと(なんで、俺、軍隊に志願したんだっけ。給料良くても命を賭けて殺し合いの現場に行くとか辛い)と、このような事を思っていた。
昔のイェニチェリ軍団ならば、こんな事を思わないほどに洗脳されて熱心に訓練していたが、フセイン少年は親のコネを使って就職した若者。
若い頃から親の金で贅沢して、特権階級暮らしをしていたから、兵卒として戦争に行く事は苦痛なのだ。
そんなフセイン少年に唯一の幸運があるとすれば、、イェニチェリ軍団の前方10mに、長さ1mはあろう氷の槍が空から落ちきて、砂漠の地面にストンッと突き刺さった事。






ボツネタ

戦場となる舞台イラクとミーニャン辺境伯領の国境は砂と岩の砂漠が広がっていた。
その中に、細長い縦隊を組んで辺境伯領へと向かう軍集団がある。
軍旗は鍋。
これは
野戦の時に、君主と一緒に食事をする特権を与えられている彼らは、鍋とスプーンを自分たちの象徴として掲げている。



ほとんどの歩兵が所持している武器は、魔力を爆発部に変換して爆発させて弾丸を発射するフリントロック式銃。
火縄銃と違って、火種を使わずに撃鉄を作動させて、こすれ火花を作り出して魔力を爆発させ、弾丸を発射させる方式のため、密集して銃を撃てるのが利点だ。










雪のように白いギリースーツに身を包み、生涯で500名以上の人間と数え切れぬ数のケワタガモを射殺したシモ・ヘイヘ、1940年の冬戦争ではヘイヘ含む32名のフィンランド軍で4000人のソビエト軍を撃退した。以下がそのヘイヘの逸話である、まさに英雄。
わずか32人のフィンランド兵なら大丈夫だろうと4000人のソ連軍を突撃させたら撃退された。
シモ・ヘイヘがいるという林の中に足を踏み入れると、一時間後に小隊が全滅した。
攻撃させたのにやけに静かだと探索してみたら赤軍兵の遺体が散らばっていた。
気をつけろと叫んだ兵士が、次の瞬間こめかみに命中させられ倒れていた。
スコープもない旧式モシンナガン小銃で攻撃、というか距離300m以内なら確実にヘッドショットされる。
「ボルトアクション」でしかもリロード時間込みで、いとも簡単に一分間に150mの距離から十六発の射撃に成功した。モシン・ナガンは ボルトアクションライフルであり、装弾数も5+1のため、最低2回のクリップ給弾が必要である。
野営中の真夜中にトイレからテントまでの10mの間にヘッドショットされ即死。
戦車と合流すれば安全だろうと駆け寄ったら、戦車長をシモ・ヘイヘが狙撃済みだった。
赤軍の3/100がシモ・ヘイヘからの狙撃経験者、しかも白い死神という伝説から「積雪期や夜間ほど危ない」。
「そんな奴いる訳がない」といって攻撃しに行った25名の小隊が、一日で全員遺体になって発見された。
「サブマシンガンなら狙撃されないから安全」と雪原に突撃した兵士が穴だらけの原形を留めない状態で発見された。
迫撃砲に砲撃してもらおうと無線機を使おうとしたが何者かに狙撃され大破されており伝令を走らせても砲撃がなく、仕方なく砲撃陣地を見に行ったら頭に穴のあいた伝令と砲兵が死体で発見され、死体を見て「ヤツがやったんだ・・・」と言った兵士が次の瞬間頭部を失い雪原に倒れていた。
足元が柔らかくないので雪を掘ったら、狙撃された兵士の遺体が大量に出てきた。
五階級特進で少尉となったシモ・ヘイヘに狙撃の秘訣を尋ねると、ただ一言「練習だ」。
コラー河付近はシモ・ヘイヘに撃たれる確率が150%。一度狙撃されて負傷する確率が100%なのと、その後運よく生き延びてももう一度狙撃され死ぬ確率が50%の意味。
シモ・ヘイヘが狙撃で殺害したソ連兵は正式なものだけで少なくとも505人、他にこれまた特技であったサブマシンガンで殺害したソ連兵の数は正式なものだけで200名以上。
さらに、開戦当初は狙撃でもサブマシンガンでもソ連兵の殺害数をカウントしていなかった。
ヘイヘ抹殺指令を受けたソ連兵がその晩、遺書を書いた。
そんなシモ・ヘイヘの上官も「ちょっと散歩に行ってくる♪」と言いながら戦車を一人で破壊してきたとんでもない猛者である。




●オスマン帝国の嫌がらせの数々が会議で報告される
●電車のレール引き抜き未遂事件、危うく脱線事故
●飛行船がある飛行場へ襲撃事件
●レイプ事件
●商店での略奪事件

●治安維持のために、オスマントルコ帝国への制裁決定。
偽通貨大量生産して、オスマン・トルコの経済破壊。





●酷い嫌がらせをやっている事を、ヨーロッパ各地で新聞に載せて伝える。

●オスマン・トルコ許すまじ!

●ダヴー元帥の帰還。



ランヌとダヴー元帥帰る。
ダヴー元帥、ニャンコ・ノ・ルナちゃんの写真集や、レアグッズの数々を持って帰還・・・・

ダヴー元帥(退役後はここで余生を過ごすのも悪くはない・・・)

ナポレオン「おい!なんだ!それは!?

ダヴー「猫耳こそ正義であり真理なのです!陛下!!」

ナポレオン「なぜこうなった!」

●オスマン・トルコ帝国戦 
ミーニャン 君主としての限界を感じて、立憲君主制になって、ひたすら友好関係の仕事ばっかりやる狐娘になる。

注意点
●萌えが重要である。(ルナ、ウサウサ、ミーニャンの3人組コンビが萌えポイント)
●非魔法兵器禁止条約がある(銃やミサイル作ると、戦の神が攻撃してくる)
●タヌキモンの視点はうざったいから最小限にする。
●ミーニャン辺境伯領は文化侵略をしようとしている(アイドル、歌、踊り)
@ベートーベンはニャンコ・ノ・ルナちゃんのために萌え音楽家になった。
●トラジロウの嫁は電波神 出さなくてもいい。どうでもいい。
●軍事戦略は空軍と狙撃兵と冒険者による機動戦。つまりドイツ軍の電撃戦

フランス
●ペリニョン元帥存在感がない弄られ役として運用
●ランヌ元帥「よぉ!ナポレオン!」親友ポジション。
●タヴー元帥「ふん!陛下は何を考えてこのような軽薄な輩を重用しているのかわからぬ!
陛下は甘すぎるのだ!」

●大英帝国
●ネルソン提督「へっ!それは大英帝国への挑戦と受け取ったぜ!さぁ!野郎ども!撃てー!」
●副官「口調が山賊すぎますよ、提督。
少しはイギリス紳士らしく丁寧な言葉使いを覚えてください。」

●チャーチル首相(イメージムスカ大佐)
「首相と呼びたまえ!」「馬鹿な!目がぁー!目がぁー!」「3分間待ってやる!」
●エリザベス女王 10歳ほどの妖精娘
「処女の女王様なんじゃよ」「わっちは永遠の処女なんじゃ」


●戦の神様 デスノート キラ想像しながら書いてる。
「私は新世界の神だ!」


オスマン帝国
●メフメト2世「我は偉大な王なり!
我を倒す事は、イスラム教徒たちが住む広大な地域が、バラバラになって泥沼の紛争地帯になる事を心得よ!
貴様にその覚悟があるのか!?」
●ハリル・パシャ☚12歳くらいの黒髪貧乳エルフ娘なのです。
頭にターバンしていて、大人ぶってる合法ロリババア。

ナポレオン「多数の病気にかかったけど51歳まで生きた!」 ラインハルト「20代前半で病死!」☚元ネタ生命力ありすぎ
http://suliruku.blogspot.jp/2015/04/51.html
機能性が高い靴を作って量産して産業・軍事チート
http://suliruku.blogspot.jp/2014/09/blog-post_46.html
飛行船を作って、空から一方的に攻撃する軍事チート【空の魔王】
http://suliruku.blogspot.jp/2015/03/blog-post_61.html
ナポレオン「近代戦は火力が高いせいで戦死者が大量に出る……そうだ!徴兵制度作って、総人口の2.8%を徴兵しよう」☛ヨーロッパのほとんどを影響下に置いた
http://suliruku.blogspot.jp/2015/03/28.html
触れただけで大怪我する化学兵器で外道軍事チート
http://suliruku.blogspot.jp/2015/03/blog-post_16.html
瓶詰・缶詰食品を造って普及させる ナポレオンが使ったチート
http://suliruku.blogspot.jp/2015/02/blog-post_21.html
無線で遠い距離を一瞬で連絡し合って情報戦チート
http://suliruku.futene.net/1uratop/Z_Kanrinin/53.html
戦車を作って軍事チート(機関銃を防御し、陣地を突破して世界史を変えた兵器)

http://suliruku.blogspot.jp/2015/03/blog-post_94.html
兵力を高速移動させる電撃戦で、敵軍の後方を遮断して、敵主力を孤立させて殲滅戦チート
http://suliruku.blogspot.jp/2015/03/blog-post_34.html

中世風ヨーロッパな町並み☛このテンプレ表現でどんな町想像する?
http://suliruku.blogspot.jp/2015/04/blog-post_47.html
ナポレオン「銀河英雄伝説みたいに、貴族が溜め込んだ財産没収して財政チート!」
http://suliruku.blogspot.jp/2015/04/blog-post_41.html
ナポレオン「俺の最初の子供レオンが、散々、金を浪費した末にアメリカ大陸で放浪して料理婦と結婚してもうた!」
http://suliruku.blogspot.jp/2015/04/1_29.html
蒸気機関を搭載した乗り物作って、物資大量運搬して軍事チート
http://suliruku.blogspot.jp/2015/03/18_31.html

要らない人員を殺処分して、効率の良い社会作ってチート。 ●西暦20世紀のドイツ
http://suliruku.blogspot.jp/2015/04/20_30.html

●少数兵が大軍に取り囲まれたら、九分九厘負けます。 兵糧攻めに合うか、火攻め、水攻めなどにあいます。 勝ったケースは、ほとんど、奇襲攻撃・夜襲で勝っています。
兵法の定石は、「多数を持って少数を制す」ですが場合によっては「多数であることが欠点に変る(変えられる)」ということでしょう。
●狙撃兵育成戦略 例  32人で4000人のソ連軍を撃退したとシモ・ヘイヘ 殺戮の丘
ゲームスタート


2章のプロット
1年後には100万の大軍勢が攻め込んでくる。



●そうだ。攻め込まれる前に機甲師団で攻め込んじゃえ。
ナポレオン帝国の支援?
方面軍100万人しかいないし、ガチで総力戦やったら膨大な戦費を負担させられるし、間違いなく戦場で国土荒廃するから却下。
機甲師団だけでええ。


3章

4章 
 
 ↓
●エジプト王の称号を皇帝から授与される事を告げ、代わりに軍事面での技術協力をナポレオン側が求める。
更に親戚関係になるために、将来ミーニャンが産んだ男子と、ナポレオンの隠し子を結婚させる事を約束させられる。

ナポレオンの手紙にそう書いてあったけど、悪筆すぎて戦場の地図にしか見えなかったから、タヴーが口頭で説明。
 


あとがき




 

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