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もふもふ、きつねっこぉ

★18話の狐娘「物価が安くてええのう!」挿絵



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(´;ω;`)今回は珍しく、作品品の物価に対する挿絵じゃ。

(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)こらぁー!?キーニャンに値段をつけるなー!?

問い:現実で豆腐350gが19円、もやしが9円ってありえるの?

( ●∀●)特売の時になると、値段がさらに半分になる!
赤字覚悟の価格破壊!客寄せのために赤字価格なんじゃよ!

★★★

「家へ帰って眠りたいのう。わしは満足じゃ」

「いや、銀行にいきましょうよ!」

空腹感を満足させたニャンタン達は、コンビニを出た。
そこで違和感に気付く。コンビニに来たのは食事をするためだったのだろうか?
それも目的の一つとはいえ、根本的な何かを忘れているような気がした。
ちょっと時間を遡り、リーファの胡散臭い発言を思い出す――

★★★
「ニャンタン殿……お腹、空いているアルか?」

「はい……」

「クレジットカードの便利さを知るために、コンビニに行くアルか?」
★★★

「クレジットカードを使うはずだったのに、なんで僕が全額払っているんだ!?リーファさん!」

「実は……途中で勿体ないと思ったアル。他人に奢るのは屈辱的ネ!アタシの財布はアタシだけのものヨ!」リーファが心の内を暴露した。

「こらっ!?享楽国の利権が欲しくないんですか!?」

「そうだったアル!なら、コンビニの隣にあるドラッグストアで買い物すればいいネ!
コンビニより商品の値段が安いし、品ぞろえが豊富ヨ!そこでクレジットカードの素晴らしさを思い知るといいネ!」

「安いんですか……?」

「店に入れば分かるネ」

リーファにそう言われたニャンタンは、コンビニの隣にある店を見る。
なんと一階部分が9割方、車の駐車場という構成であり、店舗は二階部分だ。少ない土地面積を最大限活用するための構造だと分かったが、激しい疑問が残る。
入口を見れば、大量の客が出入りしているようだが――二階へと行こうと思ったら階段を使う必要があるはずだ。大勢の客と、階段……この組み合わせは、転落事故が多発しそうで恐ろしい。
一人でも転んだら、連鎖的に階段にいる客が巻き添えを食うだろう。
そう思ってニャンタンがドラッグストアに入ると――

「か、階段が動いている!?」

「エスカレーターという乗り物ヨ」

一階と二階を繋ぐ階段(エスカレーター)が動いていた。客は苦労もせずに、階段に運ばれて、二階へと行ける。
これなら効率よく客を移動させられて便利だ。疲労もしないし、楽ちんである。並んで乗れば転倒事故のリスクも最小限だ。

「す、すごい……階段すら動いているなんて……」

「世界間移動を実現させているニャンタン達の方が可笑しいヨ。移動手段的には、距離を無視して色んな場所に繋げられるワープゲートの方が凄いネ」

リーファがそう言うと、キーニャンは誇らしげに小さな胸を逸らした。

「うむ、わしの信仰スキルは異世界でも最強すぎる存在なんじゃな?
もっと崇めて優しくしてくれてもええんじゃよ?」

このキツネ娘のお尻をパンパンッ叩きたい。ニャンタンは立派でふさふさな尻尾を見て、そう思った。

★★★

エスカレーターで二階へと移動したニャンタンは、店内の異常な品揃えの良さに驚いた。
コンビニとは比べ物にならないほど、店内が広すぎる。下手したら30倍以上の面積がありそうだ。
おかげで商品を山のように並べてある。でも商品の量の割に、従業員の姿は少ない。
最小限の人件費で、運営している可能性が濃厚だ。商品の値段が異常に安いから、きっと人件費を削りまくっているのだろう。そうやって推理しているとタヌウがチラシを指差して話しかけてきた。

「これを見てくれニャンタン」 

「どうしました?」

「この時給900円のチラシ……どうやら、この世界の一般的な労働者は1時間働いて900円ほど貰えるらしい。多少は間違っているだろうが、そう推理できるだろう」

コンビニの雪見だいふく二食分が100円くらいだったから、あの至高の甘味が18食分食える計算だ。

「次に、これらの値段を見て欲しい……」

「うどん、そば150gで9円……?え、この量で9円?豆腐350gが19円?」

ニャンタンは驚愕の悲鳴をあげる。安い。安すぎる。採算が取れるとか、それ以前の問題すぎる低価格すぎた。人件費とかを通り越して、仕入れ値より低い値段かもしれない。。

「単純に計算すれば労働者が1時間働くだけで……まぁ、栄養は偏るだろうが、100食分の食料が手に入る訳だな、ニャンタン。
しかも、加工されて付加価値がついているはずの食材が異常なほどに安い訳だ」

「えと、これを享楽国の屋台で食べると……肉体労働者が30分くらい働いて得られる給料が軽く消し飛びますよね……?」

「しかも、我が国の労働者は一日に4時間か6時間しか労働しない事を考えると……私たちの国と、日本国の間には、少なく見積もっても、50倍以上の生産力の差があると考えられる」

「も、もふぅっ……!」

「ニャンタンも知っての通り、享楽国はその圧倒的な経済力と生産力で、周辺国家の産業を潰し、解体し、荒地にし、住民のほとんどをダンジョン世界へ移住させ民族性を消滅させる事で生き残ってきた……。
だが、この日本という国と、通常の交易を開始すれば――逆に私たちは産業を潰されて、享楽国は滅亡する事になるだろう……」

「な、なんだってー!?」

「この塩と砂糖の値段を見ても、やはり可笑しいと言わざるおえない。
全く税金がかかってないような、そんな値段だ!」

「えと、砂糖1kg?っていう重量で……150円?塩も似たような値段……?」 

「重さを測る単位が違うから、計算が少し難しいが……私たちの世界では、銀貨と交換するような代物が、ここでは異常に安い値段で売られている。
つまりだ、享楽国が今までやってきた交易を通じての国家解体……ありとあらゆる産業の淘汰が、日本国にやり返される可能性がある訳だよ、ニャンタン」

「わ、わかりました!可能な限り、こちらの存在を知られないように頑張ります!」

「いや、恐らく……もう手遅れだ。
このリーファという女に知られ、その主神が商売の神な時点で――私たちの存在は知られていると言ってもいい!」

「呼んだアルか?」

――どうやら、僕たちは、既に詰んでいたようだ。
ニャンタンは心臓が飛び出るほどに驚いた。

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  1. 7 件のコメント :

    1. (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)画像がもふもふな狐になったぞー!先生ぇー!

      (´・ω・`)あとで、こっちの文章をゆっくり修正

      (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)こらー!?

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      1. (´・ω・`)眠いから、修正は明日よー
        みんな、おやすみー

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    2.  ぱるめ先生 その絵はアライグマや

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      1. (´;ω;`)可愛いから、これでいいや。
        もふもふしたい

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      2. 可愛いキツネに品種改良やとロシア人・・半世紀前の旧ソ連時代から品種改良をスタート

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      3. (´;ω;`)アライグマは、タヌキを品種改良したような可愛さじゃと、わしは思うぞい……タヌキもええのう。

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      4. (´;ω;`)板タブを買おうかのう

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