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ゆっくり戻るよ!

ブータ大銀河帝国は、大決戦のために銀河中から戦力を集めようとしていたが、たった100億隻しか集まっていない。
増税と軍事予算の大幅増加で1兆隻という数を保ち続けていたのに、全戦力の100分の1しか、帝都惑星ブーヒィンに集まらなかった。
帝国の威信の低下などの原因もあるが・・・本当の原因はモヒカン達がやっている海賊としての仕事内容が主な原因である。
オーク達が超巨大機動要塞を作り上げた事を、モヒカン達も知ってしまっているので、今までよりも効率よく戦おうとモヒカンなりに頭をひねってしまったのだ。
現在も、数千にも及ぶ居住惑星の軌道上に数百隻単位で艦隊を待機させ、惑星を丸ごと破壊できる惑星破壊ミサイルや、地上の都市群を焼きつくすビーム砲や爆弾を向けて

「ヒャッハー!惑星破壊ミサイルを撃ちこまれたくなかったら、味方同士で殺し合うんだぁっー!」
「ほぉらっー!こんな風に都市がビームで吹き飛んじまうぞぉっー!早く殺し合えっー!豚どもぉっー!」
「ヒャッハハハハハっ!家族の命を守りたいなら、味方を殺すんだぁっー!」

オークの軍人さん達の家族がいるであろう惑星を丸ごと人質にし、戦力を200億隻から500億隻に増やしていた。
惑星を人質にとればとるほど、味方の戦力が増えるという画期的な外道戦法であり、戦場で先陣に配置し、裏切れば何時でも攻撃できるように後方にモヒカン達の艦隊を配置しておけば、とても安心できるのである。
こうして、宇宙各地での同胞同士での殺し合いが発生し、帝都惑星ブーヒィンには、僅か百億隻しか集まらなかった。







第5話 ブラックホールまである絶望の大決戦の幕開けでござるっ!

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「宇宙怪獣を倒しても絶望的な状況ブヒイ。
でも、これが現実だから仕方がないブヒイ。
人生は本当にままならぬものブヒイ。
この世で叶った望みは、おっぱいボインボインの美少女をお嫁さんに出来た事くらいブヒイ。」

ブータ大銀河帝国皇帝ブータ・ブルンガルド2400世
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触手さんは、100億隻ほどのモヒカン達だけで構成された艦隊を集め、大宇宙の真空空間に身を晒し、最終決戦前の演説を始めようとしていた。
普通に艦艇と通信して、傍受できる時点で、生物としては可笑しいのだが、そこらへんはツッコミを入れるだけ無駄である。
大魔王に不可能はないのだ。

「天使ちゃんが見つからなかったでござるううううっ!!!!!
500年間、美少女を抱いていないからイライラして仕方がないでござるよおおおおおっ!!!!
こうなったら、このフロアを攻略して、女神様と天使娘達をお嫁さんにしてから天使ちゃんを探すでござるうううっ!!!!
もう、ムラムラして頭が限界なのでござるよおおおおおおっ!!!!」

「「「「「「「「「「「「「「「「「ヒャッハー!なんてぇひでぇ演説なんだぁっー!でも、500年前よりも大魔王様が大きくなっている所に痺れるっー!憧れるっー!」」」」」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「「「「「「「大量の天使娘がいれば、大魔王様の目を盗んで、俺達も抱き放題だぁっー!ヒャッハー!やる気がでるぜぇっー!」」」」」」」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「「「「「「「最終決戦だぁっー!虐殺だぁっー!略奪だぁっー!」」」」」」」」」」」」」」」」

モヒカン達の士気はとても高い。
天使ちゃん以外の、可愛らしい不老不死美少女達が触手さんのハーレムに加わるという事は、それだけ役得も多いのだ。
触手さんのような紳士っ!を学んでいるので、発覚しても30回くらい触手で潰されて怒られるだけである。
兎にも角にも、艦艇の数は同じくらい集まったので、勝敗を分けるのは超巨大機動要塞に触手さんが勝利できるどうか、それだけだ。

「拙者はこの500年で反省したでござるうううううっ!!!!
貧乳娘だって、美少女ならどうでもいいでござるうううううっ!!!!
等しく平等に愛してあげないといけない事を学んだでござるよおおおおおおっ!!!!
今なら1000万人の美少女を同時に愛せそうでござるうううううううっ!!!!!」













触手さんは100億隻の軍勢とともに、ブータ大銀河帝国の中枢である帝都惑星へと向けて進軍を開始する。
道中、帝都へと行こうとしていた艦隊を10億隻ほど虐殺し、惑星300個を人質にして戦力を150億隻に増やしていた。
これで数の面でも有利になり、あとは超巨大機動要塞に惑星破壊ミサイルでも根こそぎぶち込んで、宇宙のゴミに親切に変えてあげるだけと、楽観的に触手さんは移動していたのだが・・・帝都に到着する前に、攻撃を受けてしまう。
レーダーに艦艇の影すら見当たらないほどの遥か遠くからの攻撃っ・・・!
レーダーにもかからない特殊な攻撃方法っ・・・!
それを目視していたのは、触手さんだけだったっ・・・!
それは重力を歪ませて、突然出現し、モヒカン達が乗っている艦艇10億隻を異次元へと引きずり込み、この世界から消してしまったのだ!

「拙者でも蘇生するのが面倒な殺害方法なのでござるうううううううううううううううううううっ!!!!!
ゆ、許せないのでござるよおおおおおおおおっ!!!!!
拙者の大事な下僕・・・臣下を永久退場させるとか、許せないござるうううううううううっ!!!!」

別の世界へと封印されたような状態なので、蘇生するための手間暇が大変で、触手さんはやりたくないだけだ。
でも、可愛い女の子に頼まれたら、普通に救出にいくので、そこらへんは大丈夫である。
触手さんが激怒している間にも、謎の重力攻撃が出現してモヒカン達や、脅して戦力にしているオーク達の艦隊を消滅させている。
触手さんは味方艦隊が餌食になっている間に

「モヒカン達の犠牲は無駄にしないでござるよおおおおおおっ!!!!!
拙者は、戦場へと行くのでござるうううううううっ!!!!!」

ボロボロになって戦力になりそうになくなったモヒカン達を放置して、超巨大機動要塞に決戦を挑みにいった!

「これはきっと、テレビで言っていたブラックホール砲なのでござるうううううっ!!!!!!
超巨大機動要塞を撃破すれば、こっちの勝利なのでござるよおおおおおおおっ!!!!

触手さんは異常なくらいに速度をあげ、光の速度を超え、艦艇がやっている超光速航法を生身の身体で実行し、帝都へと向かった!
ワープを使えば、もっと早く戦場へと到達できるのだが、触手さんはいまだに気が付いていないっ!















超光速航法でデブリも何もない安全な場所まで来た触手さんは、減速する。
さすがの触手さんでも、光よりも速い速度で何かにぶつかったら、ドアに指を挟むくらいに辛いのだ。
そして、通常の速度に戻ってからすぐに、ブラックホール砲による空間の歪みが現れ、触手さんを飲みこもうとしているっ!

「ゆおおおおおおおおっ!!!!全力で回避でござるうううううっ!!!
拙者は、不老不死美少女ハーレムを築くまで死ねないでござるよおおおおおおおっ!!!!!」

空間の歪みを紙一重で回避し、超巨大機動要塞がある方角へと向けて触手さんは進む。
取りつけば絶対に勝利できるという確信から、超巨大機動要塞に肉薄しようとするのだが・・・無傷の敵艦隊100億と、要塞の膨大な副砲が宇宙を染め上げる流星雨の如く攻撃を開始したために、少しでも近付けば大被害を被りそうだった。
触手さんはバリアーを展開するが、攻撃を受ければ受けるほど減速するのでピンチである。

「超大魔王バリアーでござるううううううっ!!!!!」

更に、ブラックホール砲まで突然出現して襲ってくるので、事前に出現位置を補足し、回避するという神業まで強いられる。
回避する度に、退路に向けて攻撃が飛んできて、触手さんは詰め将棋のように追い詰められつつあった。

「このままでは拙者は死んでしまうでござるうううううっ!!!!!
不老不死美少女ハーレムを築く前に死亡してしまうでござるよおおおおおおっ!!!!
女神様をパコンパコンのギシギシに愛しまくるまでは死ねないでござるうううううっ!!!!」

次第に射線が特定のエリアに集中し、触手さんのバリアーでも一瞬持てばいいほどの高密度の火力が戦場を支配していた。
少しでも触れれば損害を食らい、そのまま触手さんの人生は終了である。
それでも、美少女ハーレムのために頑張っている触手さんは諦めず、ひたすら回避する。
触手に内臓していたパンティーコレクション1000万枚を荷物として放り出し、天使ちゃんのお洋服の類もぽんぽんと放り出す。
この2500年間収集して集めてきたコレクションは、大火力で全滅しようとしていたっ・・・!

「拙者のコレクションがああああああああっ!!!!
今までのお嫁さん達や、夜伽に来た可愛らしい巨乳美少女達との思い出がああああああっ!!!!
酷いでござるうううううっ!!!!人のやる事ではないでござるよおおおっ!!!!
天使ちゃんに着せようと思ったコスプレまでえええええええっ!!!」

涙を流しながらも、触手さんは攻撃を全部回避していた。
360度全てが見えてしまうので、攻撃で消え去っていくコクレションの姿も手に取るようにわかるので辛いのだ。
脱がした後は返却しないという事をポリシーに、コレクションしていたパンティーの一つ一つに、熱い情熱が籠められている。
それらが一瞬で焼き払われているので心が痛い。
更に更に、500年ぶりに天使ちゃんと心が繋がり、こんな声が聞こえてきた。

【らめぇ・・・ブータちゃん・・・強すぎるよぉ・・・そんなに激しくされちゃ・・・ママは・・・もう・・・ああんっ!らめぇっー!】

なんか、天使ちゃんが色っぽい声をあげている。
現在の皇帝陛下の名前を叫び、如何わしいことをやっているようなセリフだった。
しかも、親子関係のようである。

「近親相姦でござるかああああああああああああっ!!?!?
とてもけしからんでござるうううううっ!!!!
天使ちゃんが豚の子供を産んで、さらに禁断の関係とか、けしからんでござるよおおおおおっ!!!!!
こんな寝取られイベントは認められないでござるううううっ!!!!!
オークは皆殺しなのでござるよおおおおおっ!!!!」

触手さんは回避行動をやめて、全速全身で光を超える速度で移動できる超光速航法を使い、超巨大機動要塞の方へと進路を変更したっ!
触手さんのすぐ目の前に、数百億の超高出力ビームの群っ!核融合弾っ!レールガンっ!惑星破壊ミサイルっ!特殊なブラックホールが迫っているっ!
究極無欠っ!完全な絶対絶命の大ピンチだったのだ!
回避できる場所など存在しないっ!
しかも、加速中なので光よりも遥かに遅いスピードだった!


ゆっくり戻るよ!

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