次の話 >>

ゆっくり戻るよ!

プロローグ 〜目指せっ!巨乳美少女ハーレムっ!〜


剣と魔法が大活躍する異世界に、一つの大きな光が衝突した。
それは一つの大陸を丸ごと焼き尽くし、その荒廃した大陸の中央に一つの巨大な門を作ってしまう。
形状は明らかに門というより、何かの奇妙な台座なのだが、門が誕生した瞬間に、世界にいる全ての生物に囁かれた言葉が

【これは神々の試練。この門の先にある試練を乗り越えたものには、階層ごとに先着1名で何でも望みを叶えてやろう。】

透き通った女性の声を持つ神らしき存在が門と言っていたので、人々はこれを門と呼称している。
大陸一つと引き換えに誕生したに等しい門に、野望を夢見る人間達は挑戦し、時には全世界と同時に戦争して勝利できる超大国ユンヤーが、その全戦力の半分を注ぎ込んだ。
数多の犠牲の果てに得られた結果は・・・この門の先が異世界であり、モンスターが軍隊のように襲撃してくる恐ろしい場所という事だけだった。
そして、階層ごとに褒美と神様が言っていたのに、人類は最初の階層を探索するだけで1000年の時が過ぎようとしている。
攻略不可能と認定された異世界を、人々はルナティックダンジョンと呼び、犯罪者や難民を押し付ける処理場として活用し、人類は本来の門の役割を忘れようとしていた。
しかしっ!1匹の巨大触手モンスターさんが海を泳ぎながら門まで行こうとしているっ!
器用に数百本の触手を使い、海水を掻き分けて異常な速度で海を渡っているのだっ!
全長10mを超え、中央に大きな目玉があり、ウネウネと自由自在に動く触手を持ち、先日までラストダンジョンの一番奥にある魔王城で魔王をやっていたラスボスさんであるっ!

「拙者は嫁が欲しいでござるうううっ!!!!!!
おっぱいボインボインで不老不死の嫁が欲しいでござるううっ!!!!
女勇者は頑丈だけど、寿命で死ぬから辛いでござるよおおおおっ!!!!!」

元々は、最難関の一つと言われるラストダンジョンと呼ばる場所に生息し、そこで一番強いから魔王を名乗っていた普通の触手モンスターさんだ。
1000年前から、近隣の村や町を襲撃し、美しい少女達を攫って嫁にし、巨乳美少女ハーレムを築き上げた漢の中の漢である。
つい先日までは、嫁のハイエルフ娘の美しい女勇者が生存していたのだが、寿命が尽きて死亡してしまい、触手さんは大泣きして悲しくなったのだ。
今度こそ、完璧で触手プレイにも普通に耐えられる嫁を手に入れるべく、1000年前に誕生したルナティックダンジョンに挑もうとしている。

「複数の階層があると聞いたでござるううううううっ!!!!
まずは不老不死の嫁をゲットして、次の願いで貧乳な嫁のミーナちゃんを不老不死にして蘇生するでござるよおおおっ!!!!!!」

ちゃんと死亡した嫁のことも忘れていない所が触手さんの優しさに溢れている。
先に嫁を復活させるとハーレムが出来ないので、先に別の嫁を作ってからハーレムを作るという驚異的な策謀なのだ。
このような大望を抱いている触手さんを邪魔する奴は誰もいない。
門のある大陸に存在する複数の港町で、元気のいい叫び声があがりまくり、人々が活気よく走りまくっているだけだ。
触手さんの進路を妨害しないように、全員が遠く離れるように移動し、船すらも事前に連絡して退避している徹底した配慮である。
・・・いや、港に停留している漁船と、一部の商船は退避するのが遅れて、バラバラ粉砕海の餌コースだった。

「「「「「「ぎゃああああああああああああああああっ!!!大魔王ミジャグチだああああっ!!!!!
逃げろおおおっ!!!女子供を隠せええええっ!!!!誘拐されて大変なことになるぞおおおっ!!!!!!!」」」」」」

多少の犠牲者は出たが、こうした人間達の配慮のおかげで、触手さんは遠慮なく海を時速100kmで移動し、途中にあった町や村を踏みつぶしても被害は最小限におさまったのである。
大陸中央の門の周りには、巨大な大都市が広がるが、これも事前の避難勧告のおかげで、建造物をバキバキ、ドカドカ真っ直ぐに粉砕しても死者は比較的少なめにすんだったのだ。
本来なら10万人くらい死んでいる所を、たった3000人の死者で済んでいるのは奇跡といってもいい。
ちょうど巨大道路を作りたくて困っていた大都市にとっては、逆に幸運とも言えるだろう・・・被害者は別として。

「ゆおおおおおおおっ!!!!!嫁っ!!!嫁が欲しいでござるうううっ!!!!!
めざせっ!おっぱいボインボインの巨乳娘ハーレムなのでござるよおおおおっ!!!!!」

触手さんは大都市を破壊するエネルギー任せの移動の果てに、奇妙な巨大台座の上にある異世界へと通じる黒い闇へと向けて、華麗に触手を使った大ジャンプを披露する。
その様は、多くの触手に囲まれすぎているグロクリーチャーだが、心はお嫁さん達のために行動する熱血な漢なのだ。
そのおかげで全身をすっぽりと黒い闇の部分へと突撃した触手さんは異世界へと無事に転送される事に成功したのである。
こうして、触手さんによるラストダンジョンよりも遥かに難易度が高すぎて困るルナティックダンジョンの攻略を巡る大冒険が始まったのだった!
人類の総力を費やしても絶対に成功しなかった場所に、ラストダンジョンのラスボスさんが挑むのであるっ!










あとがき

(´・ω・`)ヒャッハー!触手ボディに痺れるっー!憧れるっー!

ゆっくり戻るよ!

ブログパーツ  次の話 >>