前の話にゆっくり戻るよ! 次の話にゆっくり進むよ! 
ゆっくり戻るよ!

俺にはどうする事もできない。
ひたすらオークを殴り倒し、道を切り開こうにも500匹のオークの壁は厚かった。
もっと力があれば、マッハのようなスピードがあれば、一瞬でムラサメちゃんを救出できるのに、俺には何もなかった。
やっと手に入れた初めてのお嫁さんすら守れないのだろうか。

「「「「ブヒイイイイイイイっ!!!!とても美味しそうブヒイイイイイイイっ!!!!」」」」
「「「「「「どうやって食べるか悩むブヒイイイイイイイイイイイイイっ!!!!」」」」」」」
「「「「「「「美少女の悲鳴を聞きながら身体を食べたいブヒイイイイイイイイイイっ!!!!!」」」」」」」

オークどもの豚声を聞いた瞬間に激怒して、俺の脳の何かが外れる感覚とともに、周りの時間が遅く流れた。
俺の動き、オークの動きの全てが遅く見え、聞こえてくる声も遅すぎてよくわからない。
俺は訳が分からないと思ったが、オークどもを殴り飛ばす前に迷っている暇なんてなかった。
いつもの10倍は遅いであろう右のストレートパンチがゆっくりとオークの顔へと進み、そのまま顔が陥没して、頭が首から離れて後ろにとびはねた。
本来ならありえないほどの威力、時間が遅くなるありえない現象に、困惑する暇もなく、他のオークを次々と異常なほどに殴り飛ばし、道を切り開く。
そして、ムラサメちゃんがオーク達によってスッポンポンの裸にされている現場まで一気に駆け抜けたっ!

「ムラサメちゃんは俺のものだあああああああああああああああああっ!!!」

口から出る音さえも、俺には遅く聞こえるが特に問題はない。
ムラサメちゃんの周りにいる巨大オーク10匹を全て一撃で致命傷を与えて殴り殺し、ムラサメちゃんを守るように場に俺は立つ。
まさに今の俺は超人。可愛いヒロインを守るための格好いいヒーロー。
今ならマッハだって勝てると思うほどに俺は強い。
しかし、遅くなっていた時は、元に戻り・・・俺の全身が悲鳴をあげ、筋肉の繊維が切れ、骨が折れ、頭が痛くて仕方がなかった。

「ぎゃああああああああああああああああああっ!!!!いだいいいいいいいいいいいいいいっ!!!」

あまりの痛さに、食の神様に預かってもらったジューシポークを出して貰って、痛みを緩和するために食べるという行為をやるほどに身体が痛い。
オーク達が攻めよせてこようとしている状況で、これは不味かった。
俺はともかく、ムラサメちゃんを今狙われたら危ない。
食欲でギラギラとした目線を向けてくる豚顔が大量にこっちにやってきて、ムラサメちゃんが再びピンチだ!

「「「「「「「「「「「「「「「「「ブヒイイイイイイイイイイっ!!!!とても美味しそうな豚肉があるブヒイイイイイイイイイイっ!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」

幸い、オークは、俺とムラサメちゃんじゃなく、巨大オークと交換に出現した黒い豚肉の方へと向かっている。
おかげで体勢を立て直す事に成功し、身体をジューシポークで回復させながら、オーク達が豚肉を食べている光景を見る事ができた。
味方のオークすら押し抜けて、あるいは乱闘してでも黒い豚肉を取り合っている。
身体を回復させた俺は、オークどもの数を可能な限り減らしておこうと、群がるオーク達に殴りかかった。
今こそが最大の好機っ!

「豚が豚を食べるなぁっー!」

たった一度の右ストレートで、1匹のオークがド派手に吹き飛び、数匹のオークを巻きこんで地面へと転がっている。
以前の俺とは比べ物にならないほどに、筋力が上がっていたが、俺はその謎の正体に心当たりがあった。
人間は、自身の身体が壊れないように脳が力を制御しているが、それが外れると恐ろしいほどの力が使えるという都市伝説を聞いた事がある。
その証拠に、限界以上に使っているせいで、今の右ストレートパンチだけで右腕の筋肉が凄く痛い。
神々の食材がなかったら、俺の人生が簡単に終了しそうなほどに痛い。
だが、今の内にオークの数を削らないといけない。痛みを我慢しながら飴玉で少しづつ回復して、オーク達を殴りまくる。
オークの頭を殴れば、頭が弾丸となって飛び、胴体に当たれば胸が陥没、蹴りを腹に入れるだけで骨がベキバキ折れて戦闘不能だ。
その圧倒的な攻撃力のせいで、俺の身体も壊れてしまうが、ジューシポークで一気に回復しながらも身体が壊れ続けていた。
俺の攻撃の全てが捨て身の一撃、一撃で致命傷を与える必殺技になっている。

「身体がいてぇっー!さっさと全滅して死ねぇっー!」

「「「「「「「「「「「「「「「豚肉を独占するのはゲスのすることブヒイイイイイイイイっ!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「「「「「「豚肉を寄越せブヒイイイイイイイイイイイイイイイイっ!!!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」

ジューシポークの甘い肉汁が俺の舌の中を支配している。
オークどもをこれ以上強化させないために、黒い豚肉を食べた直後のオークを一撃で殴り殺して食べる豚肉は通常のジューシーポークよりも美味しい。
壊れた身体が癒される感覚が爽快だ。
背後にいるムラサメちゃんを守るためなら、この崩壊と再生の繰り返しによる激痛と快感に俺は耐えられる。
可愛い女の子は抱くためにあるんだ。おっぱい。
可愛い美少女は食べ物じゃない。
それを俺の拳でオークどもに教えてやる!







第五話  肉体限界酷使










防御や回避は完全に捨てた。
450匹以上いるオーク達を倒しながらムラサメちゃんを守るには、防御なんかしては駄目だ。
攻撃こそが最大の防御。俺はオーク達の方へと身体ごと飛んだ。
石の槍がグサグサ刺さるが、俺の口にはジューシポークと飴玉の両方がある。
浅く刺さった石の槍の傷を再生しながら、1匹のオークを右足で蹴りあげて、オークの骨が数十本折れる感覚とともに、洞窟の壁へと飛ばす。
俺の脚も傷ついたが、回復しながら行動すればいい。
殴る、蹴る、握力で潰す、首を捻じ曲げる、ジューシポークを食べる、殴る、防御を完全に捨てた攻撃の乱射で、俺の身体は常に攻撃に晒されて傷だらけだ。
攻撃に特化したおかげでオークを狩る効率だけはいい。

「「「「「「「「「ブヒイイイイイイイイっ!!!!早く死ぬブヒイイイイイイイイイイイイイイっ!!!!」」」」」」」」」
「「「「「「「「「ブヒイイイイイイイイっ!!!!美味いブヒイイイイイイイイっ!!!!」」」」」」」」」
「「「「「「「「「豚肉は最高ブヒイイイイイイイイイイイイイイイっ!!!!!!」」」」」」」」」

ジューシポークを半分くらい取りこぼしているせいで、巨大オークの比率が増え、4mの個体も誕生してしまっている。
俺は足が壊れるほどの力を籠めて地面を蹴り、4mの巨大なオークの腹を拳でぶち破る。
巨大オーク達が石の槍を振り回して、俺をボコボコと叩いてきて痛いが、巨大オークと交換にやってきた黄金色の豚肉を食べたことで一気に全快したっ!

「うめえええええええええええええええええええええええっ!!!」

極上の味、舌に天国が広がったような美味さとともに石の槍ごと周りにいる巨大オーク達を一気に蹴り殺した。
黄金の豚肉のせいか、骨が完全に折れるような蹴り方をしても瞬時に治る。
巨大オークの顔を掴み、腕が壊れるほどのエネルギーを篭めた握力で顔を粉砕しても、俺の腕は無事だ。
新たに30匹の巨大オーク達が襲ってきているが、俺はすべての攻撃を受けながら巨大オーク達に致命傷を与える。
石の槍で殴られすぎて全身が痛い。女の子を抱きたい。ムラムラする。
黄金の豚肉は食べ終えてから2分ほど経過しても、圧倒的な治癒の力を俺に残してくれるっ!

「「「「「「「「「「「「ブヒイイイっ!!!!どうして死なないブヒイイイイイイっ!?!?!?!」」」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「「「こんなの可笑しいブヒイイイイイイイイイイイイっ!!!!!」」」」」」」」」」」」」」

「あっはははははははっ!攻撃こそが最大の防御っ!無職に防御なぞいらんっー!
敵を最大限殴り殺すための余裕さえあればそれでいいっ!
前進虐殺っ!攻撃が俺の防御だぁっー!」

今の俺は無敵だ。
筋肉はジューシポークを食べる度に回復して更に強化され、オークを殺せば殺すほど豚肉が手に入る。
今の俺なら10匹のオークを5秒くらいで簡単に皆殺しだ。
それが500匹に増えていようが、5000匹に増えていようが、攻撃のためにすべてを注げば殲滅なんて容易いっ!
このまま肉体のリミッターが切れて、レベルが上がれば、マッハすら倒し得るだろう可能性が広がっているかもしれないっ!
そう思うだけでイブキとムラサメちゃんの顔が脳裏に浮かんで元気が湧いてくる。
リミッターが外れた今の俺なら、就職した連中に負けないっ!

「イブキの巨乳も、ムラサメちゃんの適乳も全て俺のもんだぁっー!」

あの娘達の笑顔とおっぱいのためなら、この程度の死闘は、ただの強くなるための修行だと割り切れるっ!
殺して殺して、食べれば食べるほど、俺は強くなるっ!










・・・・2時間も経過する頃には、新たに増援としてやってきたオーク達も全てがジューシポークの美味しい姿になって通路に転がっていた。
俺の肉体は、あれだけ酷使したにもかかわらず、神々の食材のおかげで平気である。
気絶していたムラサメちゃんも既に起きていて、一緒にジューシーポークを回収している。
服はビリビリに破られたせいで、今は破れた服を繋ぎ合わせて、とても妖艶でエロい格好だった。
露出が多いところが素晴らしい。おっぱいおっぱい。
俺はムラムラしたので、襲いかかろうとしたら、頭を刀の鞘で殴られる。

「主殿、こんな危ない階層でやめてください。
そういうのは安全な場所でやってくれないと、拙者は困ります。」

「・・・・・すまん。」

俺はムラサメちゃんに素直に頭を下げた・・・・・・が、肉体のリミッターが外れているせいで、土下座がそのまま地面への頭突きとなり、岩壁が砕けた。
俺の頭が痛すぎて、血がダラダラでる。
身体の制御が効かなくて困っている俺に、ジューシポークをムラサメちゃんが投げ渡してくれた後に

「・・・主殿、日常生活がすごく不便そうな必殺技ですね。
その状態になれて力の加減を覚えてくださらぬと、拙者はきっと主殿との情事で死ぬと思います。」

な、なんてことだっ・・・!
肉体のリミッターが外れたせいで、ムラサメちゃんとエッチな事ができないっ・・・!?
今の俺の力だと、下手したらムラサメちゃんの胸を揉めば潰してしまうほどに強く、興奮して自制が効かなくなったら、可愛いサムライ娘なお嫁さんが次の朝には死体になっていると思えるほどに凄まじい力だ。
俺は、神々の食材のせいで全身に力を感じ、とてもムラムラしているのに夫婦の営みができない世の中に絶望したぁっー!

「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!
ムラサメちゃんを抱けないとか酷過ぎるううううううううううっ!!!!!!!!!」

「拙者は、先ほどとった不覚は戦いで返させていただこうと思います。
だから、主殿。禁欲生活をしながらハーレムを諦めて一緒に頑張りましょうっ!」

ムラサメちゃんが笑顔を俺に向けてくる。
でも、押倒したら死ぬまでやりそうだから、押し倒す事ができない。
ムラサメちゃんに嫌われたくない、でも抱きたい。おっぱいおっぱい。









結果的に1カ月ほど、俺は禁欲生活をする嵌めになった。
このリミッター解除状態での力加減を覚えるまで、ムラサメちゃんと夜に一緒のべットで眠る事もできず、要塞の中にいる娼婦の女の子達の元に行こうとしたらムラサメちゃんに頭を殴られて、何にもできない地獄だった。
目の前に魅力的なサムライ美少女っ!同じ階層を潜っている女探索者達のムチムチボディっ!要塞の中で色んな男と眠っている娼婦達のエロくて妖艶なボディっ!男がいなくて困っている女兵士っ!女の子達に手を出せない地獄の日々だった!

(,,#゚Д゚): ムラムラっ!ムラムラっ!女っ!女っ!おっぱいっ!おっぱい!

(*'へ'*) 性欲を力に変えて、オークを殴り殺しても、ムラムラするっ!

(。・`ω´・。)この世は地獄だぁっー!絶望したぁっー!オークなんて死ねぇっー!

凸(●―●メ)あああああああああああああああっ!!!!何かを殺して食べないと発狂ずるううううっ!!!!オークはじねえええええええええええっ!!!

o(*゚□ ゚*)oじねええええええええええっ!!!豚は全部じねええええええええええええええええっ!!!!

(# ゚Д゚)つ)ムラムラじで頭がつぶれるううううううううううううううううううううううううううっ!!!ムラサメちゃんとイチャイチャじだいいいいいいっ!!!!!

(メ`ノД´)もう、限界だああああああああああっ!!!!オークを殺しに二週間くらいダンジョンに籠って我慢じでぐるっ!

一カ月後

(゜∀゜)ムラサメちゃんと3日くらいヘブン状態っ!一か月分のヘブン状態っ!おっぱいおっぱい!

( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!
( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!
( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゜おっぱい!おっぱい!

(゜∀゜)気づいたら、要塞にいる娼婦の女の子を全部抱いちゃって、ムラサメちゃんに怒られたっ!でも、気分爽快スッキリーっ!

(゜∀゜)また、殴られたっ!おっぱい!








●アージ・ガイ 20歳 身長2mの筋肉モリモリのマッチョ
 ≪もう、基礎能力が上がりすぎて武器なんていらないね。
神々の食材なかったら、何もせずとも一週間くらいで死ぬ様な身体になっている有様だよ!≫
 【職業】【@無職Lv100】→【A無職王Lv79】≪無職王は基礎能力の伸びだけはいいね。でも、技術とか技術とか、凄く重要な事を忘れているよ。≫
 【武器】【自身の身体全部】
 【防具】【布の服】

 ●ムラサメ 16歳 身長160cmの黒髪美少女侍さん。
 ≪順調に探索者としても、お嫁さんとしても成長しているね。
イブキへの嫉妬も胸も成長して良かったね!≫
 【職業】【無職Lv10】→【A侍lv39】≪素晴らしい近接職だけど、おっぱいのせいで弓は諦めたほうがいい。≫
 【武器】【武骨な刀】
 【防具】【なし】



あとがき

(´・ω・`)無職は後退せぬっ!前進虐殺あるのみっ!

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