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ラッキーの不思議な旅

15国目 信号の国




金髪の小さい女の子ラッキーは、住んでいる住民に黒人が多くて、貧乏そうな国の道を歩いていました。
そこは歩道も車道もコンクリートで舗装されていましたが、道路には段差があったり,陥没していたりと最悪の道です。
そして、交差点にある物を見て、ラッキーは可笑しい事に気が付きました。
交差点の信号が可笑しいのです。
信号の細長い棒の先にある青、赤、黄色の三つの照明が一つ残らず光っていません。
信号は、車に交通ルールを守らせて、事故を減らすための装置ですから、これは可笑しい事でした。
普通なら、赤色に光って車に止まれと命令したり、青色に光って進めと車に命令するのが、普通なのです。
信号がまともに機能してないから、道の交差点を、事故を起こす寸前の状態で車が次々と通ったり、渋滞を起こしていて交通機関が麻痺寸前です。
この可笑しな信号を見たラッキーは、知的好奇心が爆発しそうになるくらいに、考えて悩みました。
でも、悩んでも分からないので、近くを歩いていた10歳くらいの生意気そうな顔をした黒人少年に話しかけます。

「ねぇねぇ、なんでこの国の信号は光ってないの?
普通は信号って光るよね?」

黒人の少年は、まるで訳がわからない事を聞いたような顔で返事をしてくれました。

「はぁ?
何訳のわからない事をいってんだ?
でも……あんた、凄く綺麗な娘だな!
俺、アンゴラっていうんだ!
あんたの名前は?」

「私の名前はラッキーだよ。
この国に来たばかりだから質問に応えてくれると嬉しいな。
なんで、この国は信号が光らないの?」

ラッキーが首を可愛く傾げながら言ったので、嬉しい気持ちになったアンゴラ少年が元気よく答えてくれます。

「はぁ?
信号が光る?
なんだそりゃ?
信号は光らんだろう」

「え?」

「信号ってのはな。
ここが交差点ですよ、って事を、遠い場所から車に知らせるための長い棒だろう?
それが自分から光る訳ねぇじゃん。
この国、電気不足して、よく停電を起こしているから、夜になっても信号が光るなんて事はねぇし」

「うーん、でも、他の国じゃ、信号って青色や赤色に光って、車の運転手に進めや止まれとかの命令を伝えるための装置だよ?
そうする事で事故を少なくしたり、交通機関が麻痺しないようにするための道具なのに、なんで、この国ではそうなの?」

「はぁ?
そんな訳ねぇだろ。
信号は交差点がある事を教えるために存在して、そんな機能はな」

アンゴラ少年が続きの言葉を言おうとしたら、すぐ目の前の交差点で、車と車が激しくぶつかる交通事故が発生しました。

ドシャーン!
ドカーン!

2台の車は、搭載していた燃料に引火してすぐに大爆発を起こし、破片をばら撒く爆弾と化しました、アンゴラ少年は車の破片が身体中に刺さって、お腹からドバドバ血を流して死にそうになって倒れています。
ラッキーは風のバリアーがあったから無傷です。
歩道に倒れたアンゴラ少年は助けを求めて手を伸ばしていますが、ラッキーは、呑気そうな顔で

「うーん、こんな事にならないように、信号があるはずなのに、なんでこの国はこうなんだろう。
気になるなぁ。
命が軽い国なのかな?
やっぱり、君がいっていたように電気不足だから、節約でもしているのかな?」

「た、たすけて……」

「信号が機能してたら、君は助かったかもしれないね?
それにしても、この国は可笑しい。
でも、そこが面白いのかも」

知的好奇心を優先させて、この国の常識の可笑しさに悩みます。
その間にアンゴラ少年は血を流し過ぎて死にました。
どうやら、この国では人間の命がとっても安いんだなぁーっというのが、ラッキーの結論でした。







15国目 信号の国

おしまい




テーマ【アンゴラの電気不足】 




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ゆっくり戻るよ!

阿片戦争の清側の話。

●徹底的に清が約束破って、全部誤魔化した内容。

●どうしよう。やくそくやぶりき

●チャールズ・エリオット卿の愛人さん?ポジションどうだろう?

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