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プロローグ 〜旅に行くから全部捨てよう〜

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宇宙空間まで届く大木【世界樹】がある場所に、10歳児くらいの小さい金髪の少女ラッキーが住んでいました。
心の中の知的好奇心を爆発させながら、ボロボロのローブを纏った人間の若い男性に話しかけています。

「ねぇねぇ、人間の旅人さん。
あなたはどうして旅をしているの?」

「僕が旅をしている理由かい?
そうだなぁ・・・色んな人と国に出会えるからだろうね。
国を出た理由も、そこらへんにいる、普通に結婚して生活する平凡な男として生きるのが嫌になったから旅に出たんだ」

「でも、旅って辛いんでしょ?
盗賊やオークに襲われたり、外は危険だから死ぬような目に会うんでしょ?
人間ってすぐ死ぬよね?」

「もちろん、こんな生き方してたら命を縮めるさ」

男性は一呼吸置いて、ラッキーの頭の上に手を置いて撫でながら

「旅人なんてものは格好良い仕事じゃない。
お金がないから生活を切り詰めないといけないし、旅人を入れてくれる国なんてほとんどないし、贅沢できないし、旅の途中で移動手段を失ったら死が待っている苛酷な職業だ。
でも、それでも僕は良いと思うんだ」

その答えにラッキーは首を可愛く傾げました。

「死ぬほどに辛いのにそれでいいの?」

「僕はね。
旅を通して数十人分の人生を歩んでいる。
少しくらい死にそうな目にあって辛くても、へっちゃらなんだ。
それに人生は誰でも一度切り。
長くて平凡な人生を過ごすよりも、短くても太い人生を送った方がお得だろ?
毎日を仕事に費やして平穏に生きるなんて僕には勿体なくて出来ないね」

「うーん?
ひょっとして、平凡に生きている人を見下しているのかな?」

「いや、平凡な人生を歩む人達がいるからこそ、僕みたいな旅人が旅を出来るって事を理解できているよ。
農民がないとパンも作れない。
銃器や車も、工場や職人がいないと作れない。
そういった人達のおかげで、僕は旅が出来るのさ。
旅は良い。
色んな出会いと新鮮さが待っている」

この言葉に、少女は感動して、心の中の知的好奇心が大爆発しました。
自分も旅に出たいと思ったので、その日の内に友人達にお別れの手紙を書いて郵便に投函。
少女は、拳サイズの大きさの妖精さんと一緒に故郷を旅立ったのです。
妖精さんは、ラッキーの手の中で泣き喚きました。

「やだやだ!
僕、旅なんかに行きたくない!
故郷で暮らそうよ!」

「妖精さん。旅は素晴らしいそうなんだよ。」

さてはて、この世界にはどのような国が広がっているのでしょうか?









没ネタ

旅人「いや、平凡な人生を歩む人達がいるからこそ、僕みたいな旅人が旅が出来るって事を理解できているよ。
農民や食糧生産工場がないとパンも作れな・・・ああ、農民なしでやっていける国があったね。
銃器を作るのも、軍需産業や武器職人や3Dプリンターがないと作れな・・・職人必要がない国があった事を思い出した。
うん、まぁ・・・そういった人達のおかげで旅が出来るのさ」

ラッキー「訳が分からないよ」




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