ゆっくり戻るよ!
ゆっくり前に戻るよ ゆっくり次に進むよ!  3話のコメント欄はこちら

003「大香辛料時代終了のお知らせ-1」
 ※異世界内政A〜毛皮を発明したパルメ〜 



カウンター日別表示 





ルビーは嘆き悲しんだ。大きな胸が裂けそうなほどに苦しんだ。
彼女は輝く銀髪が美しい吸血鬼の少女である。
だが、この理不尽には耐えられなかった。
この異世界には――牛乳などを凍らせて作る食べ物がなかったのだ。

「……ワルキュラ様。
僕、アイスクリーム食べたいです」

だから、ルビーは夫であり、自身の主であるワルキュラに縋った。
きっと願いを叶えてくれる。そんな思いを込めて目をキラキラッ!と輝かせた。
ワルキュラだって、外見は骸骨だが男だ。
好きな女のためなら、どんな無茶な事だってする悪辣なる君主なのだ(※世間のイメージです)

(こういう時こそ、独裁者の権力を乱用する時っ!
俺がやらねば誰がやるっ!
ルビーちゃんのためならば、火の中、水の中、パンツの中にも入るぞ!)

ワルキュラは決断した。
そして、この国にいる技術者や日本人の創作意欲を刺激してやるために――
『冷蔵庫コンテスト開催。優勝者に賞金百億アヘン』の広告を出し、みんなに市場原理を利用して競争させる事にした。
良い商品は、競争してこそ産まれる。
予算が無い物は、知恵を凝らして低コストの冷蔵庫を作り上げるだろう。
金も人材も有り余っている企業なら、高品質の冷蔵庫をきっと作り上げてくれるに違いない。




ん?なぜ冷蔵庫を作るのかだって?
アイスクリームを作るには、食品を冷やす冷凍技術が必要になる。
なら、まず最初に、食品を低温で冷やす冷蔵庫を作り、国の産業の一つにして、ルビーちゃんの願いを叶えて、企業を儲けさせてやろう、そういうワルキュラの企みがそこにはあった。
これが一つの大いなる時代の終りを齎す事になるなんて……この時、ワルキュラは気付かなかった。

「ワルキュラ様。
アイスクリーム、まだですかね?」

「……一年くらい待つのだ。ルビー。
冷蔵庫が出来上がって、アイスクリーム業者が誕生するまで待つのだ。
そしたら美味しいアイスクリームを食べ放題だ」

「あぅ」


今回のコメントまとめ+ 小ネタの感想まとめ


http://suliruku.futene.net/Z_saku_Syousetu/Tyouhen/Dakara_isekai/c3.html

【小説家になろう】 「テンプレの原点を教えて!」
http://suliruku.blogspot.jp/2016/02/blog-post_38.html



※異世界内政A〜毛皮を発明したパルメ〜

パルメ(´・ω・`)皆〜、おはよう〜

庶民(ノ゚ω゚)ノ(ノ゚ω゚)ノ 体に纏っている物はなんだ?!



パルメ(´・ω・`)狩った獣で作った毛皮だよ。
これを着ていると冬は暖かいんだ。

庶民(ノ゚ω゚)ノ(ノ゚ω゚)ノ すげぇぇぇぇぇ!!天才しゅぎるっ!あんた革命家だよ!
ちょっと俺もマンモス狩って作ってくる!



庶民(ノ゚ω゚)ノ(ノ゚ω゚)ノ 一体、どんな発想をしているんだよ!?



パルメ(´・ω・`) (マンモス狩れるのに、なぜ、毛皮を有効利用しないんだっ……?
お前ら、投げ槍を既に発明しているって事だよな……?
原始時代、最強の兵器だろ、それ……?
毛皮を着てないって事は、肉を乾燥させて保存する技術もないんだろうなぁ)




庶民(ノ゚ω゚)ノ(ノ゚ω゚)ノ 毛皮が腐った!どうしてこうなった!



パルメ(´・ω・`)なまものだからっ!なめさないと腐って当たり前だよ!?


 



ゆっくり戻るよ!

ゆっくり前に戻るよ ゆっくり次に進むよ!  3話のコメント欄はこちら


 


ブログパーツ