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ゆっくり戻るよ!

 

クーニャちゃんから告げられた戦争のお知らせ。
その言葉に大勢の冒険者達が静かに黙るしかなかった。
お客様のために死ぬまで命をかけるという言葉で、やる気を失ってしまっているんだな。うん。
俺は危なくて高額な仕事ばっかりやっているが、他の冒険者は低賃金で長時間労働やって大変らしい。
幾ら頑張っても低収入っていう現実が辛いから、士気が低いんだ。
それをクーニャちゃんもわかっているのか、新しい言葉をクールに紡いだ。

「やる気がないようだなっ……!
言っておくがっ……!戦争に負ければっ……!
首輪は常に電気を流したままにするっ……!
解除できる技術を持つっ……!冒険者ギルドが壊滅した世界でっ……!
苦しみながらっ……!死ぬまで生き地獄っ……!
くっかかかかかかっ……!」

≪さ、最低のロリ娘だよっ・・・!
冒険者の退路を絶つ事で、死兵にする気だよっ・・・!≫

冒険者達の士気が上がった。
生きるためには、この戦争に勝利しなければならないと理解して、身体をプルプルしているな。
俺も戦争に勝利して、ラッキーちゃんとクーニャちゃんでハーレムやらないといけないから忙しいぜ。
故郷の村を守るためにも、この戦争に負けちゃダメだよな

「冒険者ギルドが壊滅すればっ……!
ギルドの独自通貨もっ……!紙くず同然になるっ……!
今までの働きを無駄にしたくないのならっ……!戦えっ……!
命を賭けてっ……!勝利に貢献せよっ……!」

 


第17話   モヒカンな世界にようこそ!

 

 

 


1万人の冒険者が都市の防衛のために駆り出され、俺とラッキーちゃんは、クーニャちゃんから呼び出しを受けていた。
こんな時でも特別扱いされるとか、照れちゃうな。
最上階までは遠いから、今回は1Fにある部屋だ。
・・・ラクシズが頭の上にずっといるが、ツッコミを入れてくれなくて困る。
いつもなら、変態とか言う癖に、黙ったままだぜ。

 


高そうな木製の扉をガチャッと開けると、部屋の中に足を組んでいるクーニャちゃんがいる。
今日は白い清楚なワンピースを着ていて、逆に色っぽいぜ。
クーニャちゃんは俺達の方を見ると

「よくきたなっ……!お前達には特別な仕事を用意しているっ……!」

むぅ、パンツがギリギリ見えないぜ。
スカートが微妙に隠していて、今日のパンツが確認できない。

「今回の仕事はっ……!空を飛べるお前達の特性を生かしての遊撃だっ……!
最前線へと迅速に移動してもらうっ……!
す、スカートの中を覗くなっ…!このエロガキっ…!」

クーニャちゃんが靴を脱いで投げた。
俺はそれを手で掴み、靴をクンカクンカする。
ああ、良い匂いだ。靴にも謎の香水が染み渡っている。
これがクーニャちゃんの匂いなんだな。クンカクンカ。

≪へ、変態だよ!
ラッキーはこんな変態から離れてね!すぐでいいよ!≫

「うん、わかった。」

な、何故だっ・・・!?
俺が拒否られるのは何故なんだっ!?
好きな子の匂いをクンカクンカしたくなるのは当たり前なのに可笑しいだろっ!?
クーニャちゃんが、俺の存在を無視するような感じでクールに言葉を続けようとしているから寂しいぜ。

「最前線の地図をラッキーに渡すっ……!
この地図は機密に相当する物だっ……!決して、紛失する事は許さないっ……!
落としたら罰金っ……!いや、繁殖奴隷になってもらうっ……!」

クーニャちゃんの手から、ラッキーちゃんに地図だと思われる紙が渡された。
俺も失敗したら繁殖奴隷とやらにされてしまうのだろうか。
そうなると種馬って奴だな。色んな美少女を抱ける良い職業な気がしてワクワクしてきたぞ。
俺がそう思っているとクーニャちゃんが

「お前が失敗したら苦しんで死ねっ……!容赦なく死ねっ……!
このエロガキめっ……!」

クーニャちゃんの視線と罵声で、背筋がビクンビクンして気持ちいいぜ。
初恋の銀髪美少女に怒られていると思うだけでご褒美だ。
出来れば、抱きついてクンカクンカしたい。
俺は周りを見渡して、黒服がいないかどうか確認した。
すると、扉の隙間からこちらを覗く目が見える。あれは明らかに黒服の誰かだっ・・・!
ここでクーニャちゃんをクンカクンカしたら、制裁される所だったぜっ・・・!

「代わりに褒美をやろうっ……!仕事を達成すればっ……!
30分間の間っ……!抱きついて匂いを嗅げる権利をやるっ……!
この権利が欲しければ頑張れっ……!仕事に命をかけろっ……!」

おお、なんて素晴らしいご褒美だ。
愛しい女の子に抱きついて匂いを嗅げるなんて夢のようだぜ。
ラッキーちゃんには、修行のついでに身体を密接して匂いを嗅いでいたりするが、本人は香水とか全くつけない無頓着な女の子だけに、クーニャちゃんの匂いの方が良い匂いだと俺は思う。

「ひゃっほぉっー!なんて素晴らしい褒美なんだぁっー!」

あと、俺が一人で思考しちゃう癖が付いているせいか、周りから突然、叫びだすキチガイに思われてないと嬉しいな。
こんな変な癖をつけてくれたラクシズが黙っているせいで寂しいぜ。

 

 

 


クーニャちゃんから仕事を貰ったラッキーちゃんと一緒に俺は空を飛んだ。
正確には、ラッキーちゃんに飛ばしてもらっているという表現の方が正しいなんだが、そこは男のプライドって奴だ。
遥か上空を急速に進み、全ての光景を置き去りにして移動している。
飛んで4時間が経過した頃、辺境の荒地が広がる荒野で、砂煙が昇っているのが見えた。
あれは明らかに大勢の人間が動いている証。
遠くても聞こえてる謎の爆音が不思議だ。
砂煙を上げている集団は、鉄で出来た不思議な生き物に乗っている。
明らかに生物とは思えない奇怪な形状をしており、足の所が車輪だ。

「さすが放射能って毒に汚染された世界から来た生物だぜっ・・・!
足が回転してやがるっ・・・!」

≪あれはバイクっていう機械だよ!
ガソリンを燃料に、自由自在に動きまくるだけの道具だよ!≫

風生首が俺の疑問に答えてくれた。
なんて博識な生首なんだ。
これで胴体もあって・・・・あと、顔が美少女なら惚れているところだったぜ。
せめて、顔が美少女だったら嬉しいのにな。

≪気をつけてね!
奴らは銃を向けているよ!≫

ん?銃?なんだそりゃ?
ここは地上から300mくらい離れているから、攻撃なんて届かな

ヒュンッ!

あれ?顔の隣を何かが通り抜けたっ・・・!?
少し顔が切れて痛いなっ・・・!

≪ラッキーは早く見えなくなる結界を張ってね!
そうしないと集中放火を浴びて・・・・ぎゃああああああああああああっ!!!
早く防御を展開してええええええええっ!!!!≫

高速でやってくる膨大な数の何かが、俺達の近くを通り過ぎてくる。
ラッキーちゃんが結界を張ってくれてからは全て防御してくれて助かったぜ。
だが、結界を防御仕様にしているせいか、だんだん飛んでいる高度が下がっている。
精霊魔法が未熟な俺は何もする事ができないのが悔しいな。
暇だから下の方を見てみる事にしよう。
下からは空を飛んでくる人間が10人くらい・・・・な、なんだこりゃぁっー!
頭をモヒカンにしたオッサン達が、空を飛んできてやがるっ!
俺はすぐ様に精霊魔法で、風の刃を進路上にぶち込んだ。
だが、動く標的に上手く当たらず、モヒカン達の接近を許してしまうっ!
筋肉がモリモリしていて、何十人も人を殺したような凶悪な顔の連中だっ!

「「「「「ヒャッハー!大人しく奴隷になれぇっー!命だけは保障してやるぅっー!」」」」」」」

全てのモヒカンが俺に向けて斧を振り上げて、そこから振り下ろそうとしていた。
奴隷にする前に問答無用で殺すとか、ヒャッハーすぎるだろっ!?

・・・・・・全部ラッキーちゃん任せに飛んでいるから、何も出来なくて俺の人生オワタ\(^o^)/

 

 

 

 

 

 

 

 

 


あとがき


(´・ω・`)どうやって飛んでいるかは、次の話でわかる。

 

 

 


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