戦艦。それはロマンの塊である。

巡洋艦よりも遥かに優れたスペックを持ち、高出力のビームで敵艦を正面から撃破する主力さんなのだ。

力こそ全て、小細工など必要がない。

強者の倫理で、弱者を蹂躙し、破壊する。

そんなにお金をかけたくない課金プレイヤーには、すごくお手頃な艦艇なのである。

でも、巡洋艦と違って、あんまり創意工夫する余地がないので、オリジナル戦艦のバリエーションが少なくて困るのだ。

工夫したければ巨大戦艦を購入して、もっともっと散財してねという運営側の驚異的な策略なのであるっ！

もっと高級なAIを購入する人間さんもいるが、５００円のAIが欲しい商品の売り込みをやってくれるので、以外と便利なのだっ！

外伝�B主人公が戦艦に乗っていたら・・・ラスボスの風格を漂わせている巨大戦艦なんて虐殺だぁっ！
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●シールド戦艦トッコウー　　　全長300ｍ

シールド発生装置に特化した艦。ひたすら防御をしまくり・・・攻撃手段が特攻だけという極端な戦艦である。

巨大戦艦を道連れにするために存在する艦なのだ！

特攻はロマンの塊なので、運営からも認められている正式艦艇であるっ！
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戦艦にミサイルなんてつける必要がない。

ジェネレーター出力が高いので、わざわざ有限のミサイルを搭載するのは無駄だからだ。

そして、巨大戦艦だけを倒す事を目的にするなら、ビーム砲もいらない。

ただ、頑丈なシールドがあればそれでいい。

今回、主人公が使っているシールド戦艦トッコウーは、そんな艦艇だった。

【どぼじで武装がないのおおおおおおおおおおおおおおおおおっ！？！？！？！

味方艦から便利な盾代わりにされているでしょおおおおおおおおおおおおおっ！？！！】

「ヒャッハー！巨大戦艦以外ねらわねぇっ！」

数千の艦艇が殺しあう大戦場で、全長300ｍの武装が全くない戦艦が存在している。

シールドだけに特化しているので、巨大戦艦の特大ビーム砲すらそれなりに弾き、味方艦艇からは便利な盾として運用されていた。

200隻にも及ぶ味方艦艇が、ひたすら敵艦隊へと突撃をかます主人公の戦艦の周りにいて、そのまま敵艦隊へと距離をどんどん詰めている。

巡洋艦、戦艦が猛烈な集中砲火を浴びせるが、すぐに巡洋艦の群れが主人公の艦艇を盾に、別の場所に展開して撃ち返すので、非常にうざったい。

【ぎゃああああああああああああああっ！？！！！

ビームが通じないからって、敵の巡洋艦部隊が突撃してきたよおおおおっ！？！！】

「ヒャッハー！味方を信じるんだぁっ！撃退してくれると信じるんだぁっ！」

30隻ほどの敵巡洋艦部隊が、主人公の戦艦に特攻をしようと突撃してくる。

さすがに特攻はシールドでは防げないので、一撃でも浴びればそのまま仲良く爆発炎上してくたばって死ねる。

幸い、味方の巡洋艦の方が数が多いので30隻の敵巡洋艦は次々と駆逐され、後僅かというまで接近した所で全滅して戦艦まで届かなかった。

【あ、危なかったよっ・・・！

あと少しで特攻されて死ぬ所だったよっ・・・！

どうして、戦艦なのにこんなリスキーな戦い方をしないといけないのおおおおおおおおおおおっ！？！！！】

「巨大戦艦に特攻は男のロマンだぜぇっー！」

主人公の戦艦を含む艦隊は、どんどん敵艦隊の奥へ奥へと進路を取る。

巨大戦艦までの道のりは遠く、途中で遭遇した倍規模の敵艦隊のせいで巡洋艦200隻が僅か10隻までに磨り減るほどに激戦だ。

主人公の戦艦も攻撃を食らい過ぎて、シールドを展開するのが限界な有様である。

【ぎゃああああああああああああああああああっ！！！？！！

味方ざんがあああああああああああっ！！！！

これじゃ無理ゲーでしょおおおおおおおおおおおっ！？！！】

「ヒャッハー！そんなの関係ねぇっ！」

こんな無謀すぎる突撃をやっている主人公の戦艦に生き残った巡洋艦もついていく。

なんだかんだいっても、敵艦隊に突撃して攻撃をするのはロマンとスリルが広がる戦場だからだ。

敵艦隊も普通に特攻同然の突撃をやってくる主人公の艦隊に突破を許されている。

そして、そのまま敵艦隊の後方付近にいくと・・・物凄く細長い砲を持つ超遠距離攻撃専用の巨大戦艦さんを発見した！

「突撃して虐殺だぁっー！ヒャッハハハハハっ！」

超遠距離攻撃専用の巨大戦艦さんは、近くに現れた主人公達の艦隊に驚いてるようだが、冷静に艦の向きを変更し、超長距離砲を浴びせてくるっ！

【ぎゃあああああああああああああああっ？！！！！！！今のでシールドが完全に壊れたあああああああああっ！？！！！！

死ぬうううううううっ！！！！死亡してしまうよおおおおおおおおおおおおおおおおっ！！！！！】

「ひゃぁっ！たまんねぇっ！これこそが戦場だぜぇっ！」

主人公の戦艦は的が大きいので、次々と超長距離砲の餌食になっていく。

装甲は破壊され、戦艦の全ての部分がボロボロになりつつあった。巡洋艦部隊は相手が遠距離攻撃特化の巨大戦艦1隻だとわかったので散開しながら突撃している。

主人公の戦艦を一番の脅威だと感じている巨大戦艦は、戦艦ばっかり狙い撃ちしているせいで、巡洋艦部隊はすごく安全だった。

巡洋艦10隻は、巨大戦艦を包囲して、一気にミサイルとビームを浴びせながら特攻をしかけるっ！

【ぎゃあああああああああああああああっ！？！！！もう無理いいいいいいいっ！！！！！！！

ダメージを負いすぎて死ぬううううううううううううううううううううっ！！！】

「ヒャッハー！今回は巡洋艦のアシスト役だったぜぇっー！」

主人公の戦艦は装甲を完全に突き破って内部で炸裂した弾頭によって、艦の全てが大爆発を起こし、宇宙の咲く綺麗な花火になった。

しかし、主人公の献身的な活躍により、10隻の巡洋艦による特攻が成功して、巨大戦艦もまた宇宙に咲く綺麗な花火となったので無駄死にではないっ！











戦艦。それは艦隊決戦の主力。

巨大戦艦すらも打倒できるロマンが広がる夢の塊なのだ！

【普通の艦隊をなぎ払って虐殺したいよおおおおおおおっ！！！！！

駆逐艦とか巡洋艦を虐殺したいのにどうして巨大戦艦ばっかり狙うのおおおおおおおおっ？！！！！】

「強大な敵と戦うのは男のロマンだぁっ！雑魚なんて関係ねぇっ！ヒャッハー！」





あとがき

（´・ω・｀）実は全艦突撃が一番有効な仕様のゲームなんだ。

敵の最前線に損害度外視で圧力かけて、そのままヒャッハーした方が強いと思った。