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ゆっくり戻るよ! |
謎の空飛ぶモヒカン達の振り下ろした斧が、俺の身体をバラバラにしようとしていた。
この瞬間、周りの時間の流れが遅くなり、ゆっくりと俺に迫る斧が見える。
回避したいが、身体が動かない。というか、全部、ラッキーちゃん任せに飛んでいるから俺の力で飛んでいる訳じゃない。
これはやばい。
俺の上に乗っているラクシズになんとかして欲しい。
死ぬ。もうすぐ死ぬ。斧が近い。
時間の流れが遅い理由は分からないが、何も出来ないからやっぱり死ぬっー!
「ヒャッハー!虐殺だぁっ〜!」
「可愛い女の子はレイプしてお嫁さんだぁっ〜!」
「男の方は死ねぇっー!」
あれ?気づいたら、モヒカン達が低い場所に落ちていた。
自力で空を飛んでいる訳じゃないらしく、どんどん速度を増して落下している。
あまりにも間抜けな光景に唖然としていると、そのままモヒカン達は恐ろしい速度で地面にバウンドして、痛そうにのた打ち回っているのが見えた。
「な、なんて間抜けな奴らなんだっ・・・!」
ここで俺は疑問に思った。
自力で飛んでいないはずなら、奴らはどうやってここまで来たかである。
地上の方をじっくりと見てみると、謎の大きな鉄の筒があり、そこにモヒカンの身体が入ってるのが見えた。
大きな爆音とともにモヒカンが空を飛び、今度は見当ハズレの場所へと向かっているのが見える。
ふぅ、世界は不思議な事だらけだぜ。
≪・・・・これだからモヒカンの相手は嫌なんだよ。≫
風生首が何かを知っているようだ。
聞いてみることにしよう。
「奴らを知っているのか?」
≪モヒカンだよ。モヒカン。
脳味噌と身体が放射能で可笑しい世紀末な人間さんだよ!≫
風生首の目線が、何処か遠い世界を見ていて溜息をついている。現在も遥か真下にある地上から
「「「「「ヒャッハー!死ねぇっー!美少女の方だけは捕虜にしてやるぅっー!」」」」」」
な声とともに、謎の物体が結界に衝突していてうるさいが、風生首が余裕そうだし、ここは安全なんだろうな。
風生首が彼らを可哀そうな人間を見るような目で見ていて、うぜぇ。
≪モヒカンは頭が可哀そうな人間さんなんだよ!
ヒャッハーって奇声をあげて、洒落にならないほど頑丈で、こっちが嫌になってくるよ!≫
確かに、普通の人間ならバラバラ死体になるような高さから落下しても生きていた。
人間って、あそこまで頑丈な生き物になれるんだな。
≪ここまで飛んでくる方法だって、モヒカンを大砲に敷き詰めて、そのまま撃ってるだけだからキチガイなんだよっ!
以前、聞いたらモヒカン真拳っていう謎の拳法の事を言っていたから疲れたよっ!
大砲使ってモヒカン飛ばしているだけなのに、どこが拳法なんだろうねっ!≫
「「「「「「「「「「「「ヒャッハー!モヒカン真拳を馬鹿にする生首は虐殺だぁっー!」」」」」」」」」」」」」
≪精霊の姿が見える時点で、嫌になってくるよっ・・・!≫
な、なんだとっ・・・?
精霊が見えるのはエルフだけのはずなのに可笑しいぞっ・・・!?
俺みたいな特別な例外なのかっ・・・!?
俺が美少女ハーレムを作るための特別な才能を、モヒカン達が持っているだとっ・・・?
いや、それ以前に、あの距離から聞こえているとか、どうなっているんだぁっー!
≪ラッキー。今日は何処かで宿泊するよ。
モヒカン以外にも、この変態と精霊にも問題があるから、態勢を立て直すために遠い場所に行こうね。≫
「わかった。そうする。」
風生首とラッキーちゃんが勝手に決断してしまったが、精霊魔法が未熟でラクシズも非協力的だから戦力にならないから、主導権を握れなくて困った。
ラッキーちゃんを嫁にする日が来るのだろうか?
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第18話 お前は嫁じゃなくて、俺の家族だ。
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戦場から遠く離れた場所に1000戸ほどの規模を持つ町があったので、俺達はその町の高級宿に宿泊した。
ユンヤー金貨を見せびらかして、とっても優雅な気分だぜ。
民主主義党から貰った金貨はこうやって有効利用させてもらっているんだ。
(ノд・。)
ただ、ラッキーちゃんと別々の部屋なのが残念だな。
部屋にいるのは、俺の頭に上にいるラクシズだけだ。
あと、風生首が別れ際に
≪ラクシズと、さっさと仲直りしてね!
お互いに協力し合わない精霊使いなんて雑魚だよっ!雑魚っ!
特に変態さんみたいな無能じゃ、粗大ゴミの日に出る生野菜みたいなものだよ!≫
こんな感じに俺を馬鹿にしてきて謎だった。
ラクシズはずっと、俺の頭にいて勝手に怒っているだけだ。
断じて、俺が原因じゃないぞ。
【・・・・・・ふんっ!】
久しぶりにラクシズの拗ねた声が聞けた。
何に怒っているのか、口に出して欲しいものだ。
こうやって心で思うだけで通じるから楽だが・・・・何も言ってくれないのは寂しいなぁ。
【あ、あんたが他の女・・・・】
ん?
【他の女ばっかり色目使っているから怒っているのよっ!この鈍感馬鹿ぁっー!】
わ、訳がわからん。
頭をポカポカ殴られても痛くはないが、ラクシズに嫉妬されてるぞ。
頭の上にいるせいで、どんな表情をしているのかは分からないが、頭が液体で濡れているから涙を流しているぜ。
【こ、こんだけ言っても、眼中にないのっ・・・?】
意味がわからん。
ちゃんと言葉にして教えてくれ。
一体、俺の何に怒っているんだ?
【・・・ねぇ?私の事、どう思っているの?】
何の関係があるかわからないが答えてやろう。
ラクシズは俺の家族みたいなもんだな。
常に一緒にいて頼りになる妹みたいなもんだ。
【あの・・・・嫁にしたいとか、そういうのは思った事ないの?】
ん?嫁?
あっはははははははははっ!
お人形みたいな小さな女の子に欲情するような性癖はないぜ!
せいぜい、クンカクンカしたいと思うだけだな。
【あ、あんたっ・・・!今までの会話で何も理解してないのねっ・・・!】
さっぱり理解できないぜ。
【この馬鹿ぁっー!】
あ、これは電気・・・ぎゃあああああああああああああああああああああっ!!!!
頭がいだいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!!!!!!
頭が痛すぎて気絶ずるううううううううううううううううううううっ!!!!!!!!!!!
【なんで、私の事を嫁にしたいって思わないのよぉっー!この変態ぃっー!人間のゴミぃっー!】
脳が焼けるううううううっ!!!!!!!!!
あばババババババババばばばばばばっ!!!!!!!!
プツンッ
き、聞いてくれ。
翌日、ベットの上で起きたら、恐ろしいほどに頭が痛くて記憶が飛んでいた。
昨夜は何があったんだと思いたいほどに頭が痛い。
そんで、ラクシズの様子がいつもの様子に戻って・・・・なかった!
【早く着替えて、食堂に行きなさいよねっ!
この人間のゴミっ!変態どMlっ!】
あれ?いつもよりS気が強いぞ。
人形みたいに小さい娘に命令されると、身体がビクンビクンして気持ちいい気がしてきたぜ。
【ご主人様である私の命令を聞きなさいよね!
あんたは一生、私の奴隷で下僕なんだからっ!】
こ、心地良いが、俺はラクシズを修正しないといけないようだ。
家族への対応が、何様のつもりだぁっー!
お尻ペンペンの刑にしてやるぅっー!
赤色のスカートも、純白のパンツも脱がしてお尻にペンペンだぁっー!
小さいお尻を叩いてやるぅっー!
【いやぁっー!変態ぃっー!レイプ魔ぁっー!】
誰がお人形みたいなサイズの美少女をレイプするか!
お前は俺の家族だから、この対応をするんだ!
決して、パンツを脱がしたいとか、お尻に触りたいとか、そんな下品な事は思っていない!
思ったよりも、綺麗で白いなとか、思ってないからなっ!
パンツをコレクションに加えたいとか、絶対に思ってないから安心しろ!
俺は心の涙を流して・・・・お前の尻をたくさん叩きたいだけだ!
ひゃっほぅっー!
パンっ!パンっ!パンっ!パンっ!パンっ!
【あんっ!はぁんっ!ひぃんっ!痛いっ!へ、変態ぃっー!
私のお尻に触りたいだけじゃないのよぉっー!】
家族の尻を叩いて説教して何が悪いっ!
ラクシズは俺の大切な家族だぁっー!
あとがき
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