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銀河英雄伝説
アレクサンドル・ビュコック【自由惑星同盟とともに滅びた老兵/民主主義万歳/歴戦の強者】 

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85 2015/2/7 アレクサンドル・ビュコック「民主主義に殉じて死ぬ奴が居ないと駄目だよな」 ミラー

http://dic.nicovideo.jp/a/アレクサンドル・ビュコック
硬骨の老将

作中に登場する自由惑星同盟最年長の提督。

士官学校出身でなく二等兵からの叩き上げで、宇宙暦745年の第2次ティアマト会戦に19歳の軍曹として従軍して以降、50年を越える軍歴でラインハルト・フォン・ローエングラムの13倍の戦場経験を持つその名は、呼吸する軍事博物館と”疾風ウォルフ”ことウォルフガング・ミッターマイヤーが評し、帝国軍からも一目置かれる存在だった。同盟軍の名将ブルース・アッシュビー率いる730年マフィアの下で戦った兵士でもある。

歴戦の経験に基づく老練で繊細で豪胆な指揮は、戦時中と言う特殊な状況である事もあれ、士官学校出身ではない一兵卒から、[1]元帥そして宇宙艦隊司令長官と言う自由惑星同盟軍の軍事のトップにまで上りつめるのを納得させるだけのものがあり、戦術レベルではヤン・ウェンリーに次ぐ用兵能力を発揮した。

本編登場時にすでに60代後半と言う高齢ながら、叩き上げの軍人らしい頑固で短気で辛辣な毒舌家ゆえに、艦隊の司令官を長く務めたものの、宇宙艦隊司令長官の座についたのは、人材の枯渇等により他に適任者がいなくなってからと言う苦境にあった人物だが、愛嬌もある好々爺でもあり、「おっかない親父だけど言いたい事を言う」頑固親父ぶりは、市民や兵士達からは人気があった。その毒舌振りは主にトリューニヒト派の暗愚な軍人達に向けられ、帝国領侵攻作戦時には、アンドリュー・フォークに神経性ヒステリーを起こさせた程。ドワイト・グリーンヒルらによるクーデター軍との問答では、相手をひるませることもあった。

ヤン・ウェンリーにとっては公私に渡る良き理解者・協力者であり、同盟軍の急進派によるクーデターの可能性について内密に打ち明ける程に信用していたほか、オリビエ・ポプランも「ビュコックのじいさん」と呼んで敬愛し、フレデリカ・グリーンヒル・ヤンは、アレクサンドル・ビュコックと老妻の仲睦まじさをうらやむ程だった。二人の息子があったが、ともに戦死している。

経験に裏打ちされた広い視野と、戦闘宙域の地形や環境をも利用する程の戦術家で、帝国軍の将帥の多くを手玉にとって戦った事もあるが、ヤン・ウェンリー同様に戦略レベルでは先にラインハルト・フォン・ローエングラムに勝利を用意され、寡兵や悪条件で戦わざるをえない機会が多く、
 軍人は戦場以外で権力や権限をふるうべきではない。また、軍隊が政府や社会の批判を受けずに肥大化し、国家の中の国家と化するようでは民主政治は健全でありえんだろう。

と、ヤン・ウェンリー同様に民主共和制の理念から外れず、ヨブ・トリューニヒトらにたてついてはいたものの、文民統制の原則を破らず、民主国家の軍人である事に誇りを持っていた為、内部がすでに腐りきっていた自由惑星同盟ではどうすることもできなかったと言える。

そんな悲劇の名将でもあるアレクサンドル・ビュコックだが、負けると解っていても、その後の状況を不利にしない為に徹底抗戦した姿や、同盟側の悪役であるヨブ・トリューニヒトやアンドリュー・フォークらに、まるで読者・視聴者がいいたいであろう事を叩きつけた事等からヤン艦隊の主要メンバーと並ぶ人気を誇っている


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