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銀河英雄伝説 二次創作【37】-【5】
銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者Ver2
【第二章:憲兵エリヤ・フィリップス】 【その1 補給科からエリートコースに転勤! 】
ブログ】 作:甘蜜柑

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                  ,r'ニニニヾヽ、                 //ニニニヽ、
                ("´ ̄ ̄ヾ))   ドーソン少将__((/ ̄ ̄`゙`)
                |   、ィ_ノと)'   / "\, 、/"\  (つ(_,,ア   |!
                i|   ` イ_/  / (‐-、)、 ,(,-‐ ) \. \_Y   |! 
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アッテンボロー「いやな野郎」「口やかましい、せこい、いやみなドーソン教官」
「同盟軍も人材の畑が荒廃してしまった」(カスパー・リンツ)
「仕事さえしなきゃ、無能とはいえない男」(オリビエ・ポプラン)
イワン・コーネフ「たいした武勲をたてたわけでもない」「トリューニヒトとはいいとりあわせ」
ユリアン・ミンツ「たいした武勲もたてずに大将になれるとしたら、それこそたいしたことかもしれない」

(´・ω・`)主人公さんが、ジャガイモ少将ことドーソンの所へと転勤させられてしまう【第二章:憲兵エリヤ・フィリップス】 【その1 補給科からエリートコースに転勤! 】だよ。
原作での無能軍人キャラ、トイレ掃除やゴミ箱とかの些細な事にしか目がいかない踏み台キャラだけど、
(´・ω・`)ドーソン少将がしゅごく熱血に燃える有能キャラになってた。


同盟(´・ω・`)エリートコースに無理やり乗せた!
補給科から憲兵に転属な!

主人公(中尉) (´・ω・`)そんなー出世なんてしたくないのにー最高の職場から転勤させられたー
しかも上司がドーソン少将とかなにそれひどい。
ジャイガモ上司じゃん



サンフォード議員(´・ω・`)エル・ファシルが戦争で焦土になってしまったから、テロリストに殺害されてゆんやー

主人公(中尉)(´・ω・`)史実で帝国大遠征をさせた議長さんが早めに死亡してもうた。

同盟(´・ω・`)(チラチラ 政治家にならない?今なら下院議員になれるよ?

主人公(中尉)(´・ω・`)いや、結構です。
ああ、上司はドーソン、仕事は憲兵嫌になるなぁ。
でも頑張るぞー。保安部の腐敗っぷりを調査だぁー

ドーソン少将(´・ω・`)しゅごい。
主人公さん徹底的に調べて報告してくれる。
しゅごい。
おかげで保安部の1割を掃除できたぞ!徹底的に粛清して市民からの信頼を取り戻すのだ!

主人公(中尉)(´・ω・`)有能しゅぎる。
これがユリアンの伝記に書いてあったドーソンなのか・・・?

ドーソン少将(´・ω・`)頼れる奴だから、今日からお前は私の副官だ!
お前に部下をつけるぞ!補給科の連中な!

主人公(中尉)(´・ω・`)やったー!
でも副官業務激務すぎる。
法律滅茶苦茶勉強しないといけないし、ストレスで太るー

ドーソン少将(´・ω・`)新生憲兵隊を率いて、綱紀粛正だぁー

主人公(大尉)(´・ω・`)この人、部下に任せずに全部自分でやろうとして駄目すぎる・・・
名将の器じゃない・・・周りがイエスマンばっかり・・・
とりあえず、周りにいる密告ばっかりする無能を、排除するように仕向けなきゃ・・
・・

ドーソン少将(´・ω・`)よぉーし!一緒に食べに行くぞ!
政治家のトリューニヒト氏とコネを作ってやる!
ジャガイモ食べに行くぞ!

トリューニヒト(´・ω・`)やぁ、このジャガイモ料理は美味しいね!

主人公(大尉)(´・ω・`) (前の世界で超悪評の人物だ。
でも、人物の目で判断するしかないよな。
ユリアンの伝記いい加減すぎる)

トリューニヒト(´・ω・`)ぺらぺらー専制主義打倒大義の前に、みんなは平等なんだー
この店は亡命者も同盟人も席を囲んで楽しく食事できるー
ローゼンリッターの連中は、たくさんの血を流して努力しているから私は認めているんだー

主人公(大尉)(´・ω・`) (しゅごい、演説力しゅごい。
前の世界の悪評知ってるのに、感心した)

ドーソン少将(´・ω・`)トリューニヒト氏、主人公はとっても凄いやつなんです、英雄の癖に超生真面目
他の連中なんか、私の事をジャガイモ閣下と呼んで馬鹿にするんです。

主人公(大尉)(´・ω・`) (その異名をつけた張本人は俺です。ビクンビクンっ・・・!)

トリューニヒト(´・ω・`)

主人公(大尉)(´・ω・`) (でも、この人。
良い人すぎるんだ。
良い人すぎるから、前の世界で無能扱いされたんだ。
政治家としては駄目なんだ。この人)


 

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【第二章:憲兵エリヤ・フィリップス】 【その1 補給科からエリートコースに転勤! 】 Z 10-111話 2015年 3月 29日

 

第二章:憲兵エリヤ・フィリップス 第13話:じゃがいもの本当の味 宇宙暦793年1月〜秋 憲兵司令部ー主人公さん、補給科から転属させられて憲兵の仕事をする事になった。
しかも上司はドーソン少将。ユリアンの伝記を読んでいる主人公は、ドーソン=狭量で無能な人物と思い込んでいるから苦手だったが・・・・主人公の徹底的な仕事っぷりが評価され、主人公は出世街道に乗ってしまう。

ドーソン少将の副官となり、部下もつけられ、ドーソン少将の周りから厄介な無能達を排除した事で、事実上の側近になっていた。 

情報収集に熱心な彼の姿勢、そして副官という自分の立場を利用して、讒言や悪口とは正反対の話を耳に入れる。それが最善手だと判断した。

「イアシュヴィリ大佐は、とても奥様を愛していらっしゃると聞きます。結婚から二〇年近く過ぎても新婚同然だとか」
「それは結構なことだ」

 保守的で素朴な家族観を持つドーソン司令官は、とても満足そうに頷いた。

「クォン少佐は捜査の鬼と言われた方ですが、過去に司令官賞や隊長賞で得た報奨金の半額を必ず犯罪被害者救済基金に寄付なさるそうです」
「あの女傑にそんな一面があったのか」

 慈善や奉仕といった言葉が好きなドーソン司令官は、煙たく思っていたクォン少佐の慈善家ぶりに感銘を受けたようだ。

「ドレフスカヤ少佐は、最近体調を崩しているそうです。先日来訪したフェザーン財務長官を雨に打たれながら警護したのが祟ったのでしょう」
「あんな酷い雨なら体を悪くするのも道理だな。休ませてやらねば」

 真面目さを至上の価値と思っているドーソン司令官は、仕事熱心な部下に対してはこのような気遣いを見せる。

 こうやってドーソン司令官の優しい部分を引き出す一方で、密告や讒言をする人を遠ざける取り組みも行った。

「ルチャーギン中尉は行動力があります。現場指揮官として力を発揮するのでは」
「確かにそうだ。あの男は熱心に提案をしてくるからな」

 ルチャーギン中尉が点数稼ぎのために不要不急の提案ばかりして仕事を滞らせる人物だとか、そういったことは一切言わずに、点数稼ぎに奔走していることを「行動力がある」と言い換える。

「レザーイー中佐は麻薬取り締まりに実績があります」
「最近の貴官はそればかり言っているな。よほどレザーイーの手腕を評価していると見える。そこまで言うなら考えておこう」

 レザーイー中佐が讒言を武器として世渡りする人物だとか、そういったことは一切言わずに、一〇年以上前にあげた唯一の実績を強調する。

 こうして、現場向きの人材であることを強調して、問題のある人物が憲兵司令部の外に出されるように仕向けた。

 必死の努力が実り、変な取り巻きは姿を消し、真面目で穏やかな人間が新しい取り巻きとなり、ドーソン司令官の雰囲気は柔らかくなった。何でも自分で取り仕切ろうとするところ、批判を嫌うところは相変わらずだったが、側近以外の部下にも気遣いを見せるようになった。おかげで憲兵司令部もだいぶ過ごしやすくなり、じゃがいもの消費量も減ったのである。
(´・ω・`)主人公、超有能な策士なり。


第14話:笑顔と温もりの食卓 宇宙暦793年9月上旬 じゃがいも料理店「バロン・カルトッフェル」ー主人公さんはドーソン少将の伝手で、トリューニヒト氏を紹介された。
前の世界での評価は最低最悪の保身の化物。
でも、実際にあって話してみると、誰も差別しない良い人にしか見えない。
専制主義打倒に正義を心の底から見出して、悪評すら利用して人気取りやる敏腕政治家さんだった。
  ー

「帝国の圧制から逃れて自由のために戦う戦士。それが薔薇の騎士連隊だ。二年前に不祥事があったのは事実だが、彼らが国家のために流した血の量を思えば取るに足らないことだ。連隊長のヴァーンシャッフェ君も良くやっている」

 トリューニヒト政審会長が強い調子で薔薇の騎士連隊を弁護する。それが少し意外だった。ヤンのような反戦派は寛容で、彼のような主戦派は差別的というイメージがあったからだ。

 一昨年に連隊長が帝国軍に降伏して以来、薔薇の騎士連隊は強烈な逆風を受けてきた。軍上層部からは徹底的に冷遇され、解体論も飛び出し、ネットでもさんざんに叩かれた。薔薇の騎士連隊にいる幹部候補生時代の友人カスパー・リンツ中尉の心中を思うと、やりきれない気持ちになる。だから、トリューニヒト政審会長の弁護は嬉しかった。

「幹部候補生養成所の友人が薔薇の騎士連隊にいます。本当に良い奴でした。みんながトリューニヒト先生のように思ってくれたら、彼も苦労せずに済むのですが」
「同盟生まれだから信頼する。帝国から亡命してきたから信頼しない。そんな区分などまったくもって馬鹿馬鹿しいと思うね。私達の先祖も元をたどれば銀河連邦の市民だった。アーレ・ハイネセンに率いられてこの国を作った四〇万人は、元は帝国の農奴だった。同じ人間が専制政治によって分断されてしまっただけなんだ。出身で差別することがどれほど馬鹿らしいかわかるだろう?」
「おっしゃる通りです」

 心の底から頷いた。これが高級なスーツを着て政治家らしくしている人物の言葉ならば、多少の胡散臭さを感じたかもしれない。油で口や手をべとべとにしながらうまそうに料理を食べる子供っぽい人の言葉だからこそ、本音のように感じられる。

「この店は同盟の民主主義の象徴だ。誰もが専制と戦う自由を持っていること、専制打倒の大義の前ではすべての人間が平等であるということを教えてくれる。私は帝国の専制を憎むが、国民は憎んでいない。彼らは我らと同じ専制の被害者だからだ。この店では、同盟生まれの人間も帝国から亡命してきた人間もみんな笑顔で同じ料理を食べる。この店でじゃがいもとソーセージを食べるたびに、すべての人間が笑顔で同じ食卓を囲める世界を作らなければならないと思う。議員と兵士と貴族と農奴が同じ食卓で同じ物を食べるんだ。素晴らしいとは思わないか?」

 トリューニヒト政審会長は静かだが力強い口調でゆっくりと語りかけてくる。言葉の一つ一つが心の奥底まで響く。

 すべての人間が笑顔で同じ食卓を囲める世界。議員と兵士と貴族と農奴が同じ食卓で同じ物を食べる世界。それこそが俺の求める世界だった。逃亡者のレッテルを貼られて、六〇年を孤独に生きた。そんな俺にとって、みんなと一緒に同じ食卓を囲める以上の幸福など思い浮かばない。
(´・ω・`)前の世界の超悪評を知っている主人公さんすら、短時間で誑しちゃうなんて・・・・やっぱり化物だわ。トリューニヒト

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