第12話 右腕の過去

ジル
『昔々、あるところに神様がいました。
繰り返される戦争とボロボロになった地球に、神様はうんざりしていました』
『このままでは、世界は滅んでしまいます』

『そこで神様は、新しく作ることにしたのです』
『新しい人類を。争いを好まない穏やかな人間』

『あらゆる争いが消え、あらゆる望みが叶い、あらゆる物を手にすることのできる理想郷が完成したのです』
『あとは、新たな人類の発展を見守るだけのはず…でしたが…』
『生まれてくるんです。マナの使えない女性の赤ん坊が、古い遺伝子を持った突然変異が』

『神様はこの突然変異を利用することにしたのです』
『国民に”ノーマは悪”という情報を植え付け…生贄…犠牲…必要悪…世界を安定させるため、差別させるためだけの存在』

『こうしてマナの世界は安定し、繁栄の歴史が始まるはずでした』
『しかし、それを許さない者達がいました』
古の民。マナの使えない、古い人類の生き残り』
『彼らは何度も神様に挑み、戦いの末、ついに手に入れたのです』
『神の兵器、ラグナメイル…破壊と想像を司る神の兵器』
『パラメイルの原型となった絶体兵器だ』
『それがヴィルキス…』
『だが、彼らにヴィルキスは使えなかった』
『鍵がかかっていた。虫けらごときに使えないように』
『そんな時だ。

世界の果てに送られたノーマが、パラメイルに乗ってドラゴンと戦わされていると知ったのは』
『そして出会った。

”古の民”と”ノーマ”…捨てられた二つの人類が』

以下略

人間に反抗するために頑張ったけど、失敗して、基地を半分損壊して絶望的。
ドラゴンの正体は人間な。アンジュが殺してきたのは全部人間だったんだよ。
更に神様はノーマ全員を処分するために、艦隊を向けてきたからもう駄目だこりゃ。