荒野を白いゴズロリ服を着た可愛らしい銀髪の美少女が歩いている。
平和な時代の時は、悪の魔法使いと戦っていた正義の魔法少女(348歳)キャリーちゃんだ。
今日も、自前の正義欲と物欲を満たすために、悪を探す旅とやらをやっている。
普通なら、美しい銀髪の美少女を見かけたら、自由を愛する無法者達がギラギラとした欲情を籠めて襲撃してくるのだろうが・・・平和だった!

「なんで、わっちの獲物がいないのじゃっー!
悪党を虐殺して、稼いだ金を徴収できなくて辛いのじゃっー!」

その叫び声に惹かれたのか、荒野の遥か遠くから砂埃を巻き上げて、バイクで走行している一団が眼に映る。
どれもこれも、残忍凶悪そうな顔でヒャッハーとか言いそうなモヒカンヘアーな連中だった。
キャリーちゃんは、手に持っている魔法ステッキ♪を両手でしっかりと掴み、その一団に向けて戦闘態勢を整える。
口で小さく詠唱を呟きながら、モヒカン達との距離がどんどん縮まる。
しかし、詠唱が完了する前に、モヒカン達にグルリと囲まれて、少女は心の中で失態を悟ってしまった。
昔なら詠唱は間に合ったのに、最近はバイクのせいで詠唱完了前に来られてしまう。

(ひ、久しぶりの敗北なのかもしれないのじゃっ・・・!
殺されはせずとも、集団レイプぐらいは久しぶりにされそうで最悪なのじゃっー!
負けた魔法少女が凌辱される伝統はエロゲーすぎるのじゃっー!)

キャリーちゃんは、モヒカン達の対応を窺う。
下手に抵抗すれば、殺されておしまいな可能性が高く、大人しく凌辱されるか、逃亡するかのどちらかを実行するために、ひたすらモヒカン達の行動を窺う。
そして、キャリーちゃんの予想通りにモヒカン達の行動は

「ヒャッハー!こんなに可愛らしいお譲さんが荒野を歩いていると危ねぇぞぉっー!」
「俺達のバイクに乗って行けぇっー!お家まで送ってやるぅっー!」
「可愛らしいお譲ちゃんがこんな所にいたら、変態にレイプされちまうぞぉっー!」
「ヒャッハハハハっ!俺達の優しさに感謝してもいいぞぉっー!」

悪党らしいセリフの数々は、キャリーちゃんから見たら、貞操が危なすぎて困る雰囲気だった。
しかも、モヒカンの数は90人を超えており、まともに戦っても勝利どころか、逃げる事もできないと理解し、キャリーちゃんは大人しくモヒカン達の捕虜となる道を選んだのである
涙を流しながらグスグスと、男達の欲情を煽るような泣き方までやり、心の中で白濁な凌辱エロゲーヒロインになる未来に絶望していた。
でも、敗北したら凌辱されるのは、魔法少女の伝統っ!なので仕方がない。

「なんで泣くんだぁっー!俺達がいるから安心しろぉっー!」
「ヒャッハー!人生は辛い事はあるが、俺達に話せば気が楽になるぜぇっー!」
「まさか、指名手配中の幼女レイプ魔にレイプでもされたのかぁっー!なんて可哀そうなんだぁっー!」
「奴の手は、こんなお譲ちゃんにも伸びていたのかっー!なんて酷い時代なんだぁっー!」

キャリーちゃんが泣いても泣いても、モヒカン達が襲いかかってこない。
むしろ、モヒカン達が勝手に同情して涙を流し、身を案じてるくらいである。
キャリーちゃんは、モヒカン達の顔は凶悪だが、素は善人な可能性に思い当たり、悲劇のヒロインを気取ってみた。
相手が善人なら、安全な場所まで運んでくれたり、お金や食べ物をくれるはずである。
キャリーちゃんが、魔法少女をやっているのは、主に貧困が原因だからだ。

「わっち、筋肉モリモリの身長2mくらいの変質者にレイプされて大変だったのじゃっー!パンツを脱がされて大変だったのじゃっー!」

キャリーちゃんの悲劇のヒロインを演じた演技に、モヒカン達は犯人に該当する人物に心当たりがあるのか、凄く悔しそうに涙を流しながら

「俺達が奴を取り逃したせいで、被害者が続出しているのかぁっー!なんてことだぁっー!」
「こんなにも可愛らしい少女をレイプしたなんて・・・犯人はゴミだぁっー!俺達が絶対に虐殺してやるぅっー!」
「絶対に許さねぇっー!これ以上の被害者を出さないためにも、山も捜索だぁっー!」
「絶対にぶち殺すぅっー!レイプ魔は虐殺だぁっー!ヒャッハー!」

キャリーちゃんの予想通りの行動を取ったモヒカン達は、キャリーちゃんに同情した。
そして、キャリーちゃんは、この後、部隊にいた隊長さんに逆夜這いを仕掛けて、既成事実を作って結婚し、貧困も解消されて幸せな家庭を築いたそうな。












「ヘックションっ!」

キャリーちゃんのせいで余計な余罪が増えた頃、マッハ兄貴は禿山状態になっている山で、クシャミをしていた。
もう、見つけてくださいといわんばかりの禿山である。
些細な誤解から始まった騒動は、まだまだ燃料が投下されまくって、マッハ兄貴の命を脅かそうとしていたのだ!
具体的には、遠くから飛んでくる一本の矢っ!
それはあと少しでマッハ兄貴の命を奪うという所で僅かに外れて、地面へと突き刺さったっ!
マッハ兄貴は身体ごと急いで振り返り、矢が飛んできた方向を見ると、モヒカンヘアーの男達がいるっ!
その数はたった3人っ!
マッハ兄貴は右腕に力を籠め、襲撃者を始末しようとするが、次に掛けられた声で右腕を止めてしまう。

「ヒャッハー!外れだぁっー!連続レイプ魔の癖に運がいい奴だぜぇっー!」
「最近のレイプ事件の犯人は絶対にこいつに違いねぇっー!当たるまで射撃だぁっー!」
「悲劇の連鎖をここで食い止めてやるぅっー!」

正義のモヒカン達だとわかり、マッハ兄貴は逃げ出したっ!

「もういやだっ!違う大陸でお嫁さん作るっ!」

しかしっ!モヒカン達からは逃げられないっ!
バイクという圧倒的な機動力で移動しているモヒカン達は、マッハ兄貴を補足し、どんどん集まってくる!
時間が経てば絶つほど、バイクが集結し、その数は3000人に