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もふもふ、きつねっこぉ

1話の狐娘「これが圧倒的な技術格差体験という奴じゃな?」



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挿絵ver

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  ∧_∧
(´・ω・`)今回の挿絵は少しクオリティが上がったぞい。
キーニャンと火酒じゃ。


(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚) 本当だ!?少しだけ進歩してる!?かもしれない!






享楽の首都であり、遊びの都エエジャナイカは観光都市だ。享楽の神キーニャンのスキルを使って、無数のダンジョン世界……意図的に作られた小さな人造異世界と隣接しているおかげで、世界で最も重要な交通の要衝と化している。
つまり、キーニャンが何もしなくても、商人や野心家どもがゴキブリのごとくウジャウジャと集まって投資してくれる上に、信徒達が細かい仕事をしてくれるから、キーニャンみたいなニート狐が頂点でも、特に問題はなかった。
毎日、祭りで歌って踊って、屋台の下品で美味しい食べ物を食って寝る生活ができるせいで……ニャンタンは目の前にいる狐娘は怠惰になってしまったのだろうなぁと思った。環境が狐娘をダメにしたのである。そう信じたかった。

「ニャンタン、今日の祭りも楽しかったのう。神輿同士をぶつけてバトルすると盛り上がって最高じゃな?」

「……そうですね」

「やはり、祭りで出る下品な食べ物は美味しくて最高じゃな?城で食べる高級料理より美味しいぞい。今日は遊び疲れたし、さっさと風呂入って寝るかの?」

「こらぁー!?文明が発展しすぎた異世界の探索はどうしたぁー!?」

「諺にあるじゃろ?寝る狐娘はよく育つとな?」

「ずっと貧相な身体のままでしょ!?それに獣人は十歳くらいで成長止まるでしょー!?」

「うむむ……なんて失礼な弟子なんじゃ!?わしの尻尾の発育は凄いじゃろ?」

「尻尾に栄養を取られているんですか!?」

「うむ、もふもふで最高じゃな?」

「すごく……先生を毛皮にしたいです……」

「それでは異世界行くぞい」

「我が儘な子供か!?アンタって人は!?」

「弟子をからかって遊ぶのが大好きなだけじゃよ?癒されるのう。癒されるのう」

ニャンタンはそんなキーニャンが笑う様を見て激怒した。

「とりあえず袴を脱げ!尻を叩かせてください!先生ぇー!」

「嫌じゃー!尻を叩かれるのは嫌じゃー!」

逃げるように階段を素早く降り、日本へと繋がる扉をキーニャンがくぐり抜けて、それを追うようにニャンタンが後に続いた。
そして気づく。今は深夜で真っ暗な時間帯なのに……扉の先に広がる異世界は、無数の明かりが灯され、昼間のように明るかった。逃げるのをやめたキーニャンは足を止めて叫ぶ。

「な、なんじゃこれはぁー!?どんだけ明かりがついとるんじゃー!?大火事になるぞいー!?」

「先生ぇー!?町が昼間のように明るいですよ!?凄い数の何かがキラキラしてます!」

「うむむっ……こんなにたくさんの松明をつけたら、大火事になって大変じゃな?猿から進化した奴らはアホじゃとわかったんじゃよ!文明を発展させても使い方を間違っておるのう!ワシにはわかるんじゃよ!」

「先生ぇー!」ニャンタンが酒場の白い看板をモフッモフッと触って叫んだ。

「なんじゃ?」

「このキラキラな光っ!暖かさを感じません!光だけを出してます!火以外の何かです!この白い看板はめっちゃ冷たいですー!」

「な、なんじゃとっー!?火を使わない明かりじゃとー!?」

「こ、これは……火事対策になりますね!ぜひとも、この技術を輸入するべきですよ!先生ぇー!」

「うむ、これで火事の心配なしで祭りを楽しめて最高じゃな?一応、パルメドン神にこの明かりが何なのか聞いてみるぞい。もっふぅー!もっふふー!もっふらぁー!パルメドンッー!」

キーニャンが奇声を上げた。周りの日本人達が何事かと思って、変な踊りをしている狐娘を見つめている。ニャンタンは恥ずかしくなった。こんなニート狐が愛すべき君主で、先生とか、恥ずかしい。
狐娘を海の底に沈めたい気持ちになった。狐の神様だからどうせ死なないし。

「先生ぇー!?やっぱりただの変人みたいに見えますよ!?周りの人が見てますー!」

「わかったんじゃよ!この光の正体は……雷の塊じゃ!雷が白い看板の中で炸裂しておるんじゃよ!」

「火より危ないっ!?雷って大木を真っ二つにする凄い力ですよね!?僕はそんな物騒な代物を触っていたんですか!?」

「この文明は、雷が持つ力を集めて、色んな事に利用しているらしいのう……すごいのう……危ないのう……」

「超技術すぎて真似できるかぁー!?一体、僕たちとは何千年くらい技術レベルが違うんだぁー!?」

それ以前に、こんな超文明に享楽国の存在を知られたら、人生終了だなぁとニャンタンは叫びながら判断する。技術レベル・軍事レベルが全く異なる文明が隣接した場合、大抵、劣っている方が淘汰されるのが歴史のテンプレ……そう、以前、キーニャンが知識自慢していてウザかったから、よく覚えていた。

「先生ー!すぐに帰りましょう!この異世界と繋がる扉を壊さないと危ないですよ!?」

「いやあれ……普通の扉に見えるかもしれんけど……」

「しれんけど?」

「世界と世界を繋ぐワープゲートは、一度設置すると壊す事が不可能なんじゃよ?片方の世界が消滅しない限り無理じゃな?」

「アンタの捨てたペットのせいで、享楽国が滅びるぞー!?尻をだせぇー!先生――」

ニャンタンのツッコミを遮る形で、青い制服を着た地味な男たちがやってきた。片手に警棒を持っている。しかも怒っているようだ。

「そこの君たち?小さい子供達が夜中に出歩いちゃ駄目だよ?親御さんはどこ?住所は?」
「子供にこんなコスプレさせるなんて、どんな親の元で育ったんだ!」
「電話番号は?」

ニャンタンは気配で分かる。この青い制服の平たい顔の男たちは……衛兵とか、役人と似たような生き物だと。しかも、享楽都市にいる呑気な役人ではない。賄賂を渡されても、犯罪者は問答無用で制裁するタイプの硬い男達だ。
ニャンタンは叫ぶ。隣にいる享楽国家の象徴が逮捕されたら大変だ。自分が犠牲になってでもキーニャンを逃がそう、そう思って隣を見ると――

「先生ぇー!逃げましょうー!……って僕より先に逃げるなよ?!」

「ワシは自由なんじゃよー!」

既に狐娘の姿は50m先の彼方に消えていた。ニャンタンは激怒して追いかける。今度こそ袴を脱がしてお尻ペンペンしてやろうと、全力で歩道の上を走った。
その後ろから青い制服の男たちが追いかけてくる。普段から鍛えているのか、足腰は丈夫なようだ。

「こらぁー!?待ちなさいー!こんな時間に子供だけで遊んだら駄目だろー!」
「親は何をしているんだぁー!?」





 

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8 件のコメント :

  1. (´;ω;`)今日は時間ないから、明日ゆっくり修正。

    (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)息抜きだよね!?

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    1. (´;ω;`)ゆっくり修正完了。警察の出番が多い小説だお

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  2. 「このキラキラな光っ!暖かさを感じません!光だけを出してます!火以外の何かです!この白い看板はめっちゃ冷たいですー!」

    先生ー  どこかのイベントで木とオカクズを回りに敷き詰めて、炎上した記憶がありますが? 実験では電球だろうとLEDでも炎上したそうです。

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    1. (´;ω;`)現実はウンコじゃな

      (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)そんなー!?

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  3. 日本押しのパルメさんに対抗して、偉大なる文明パーマが生み出した超天才、パルメルド・ハ・レンチが勝負を挑む (´・ω・`)

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    1. (´・ω・`)ほう、パーマ文明とな?

      (ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)大量の雇用を生み出す凄い産業だ!?

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    2. (´・ω・`)「パーマが愛の国ならば、匿名達のケツは俺の手中にある。パルメルド・ハ・レンチ」

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    3. (´;ω;`)弟子バリアー!(ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)こら……アッー!

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