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42話「ロリへの愛は世界を救うか?M〜中ボス戦@〜」 |
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問い:海兵隊、全滅しちゃったん?
答え:少しだけ生き残っているお
ネタバレ全開+Q&Aver
http://suliruku.blogspot.jp/2017/03/42.html
コンドームの自販機を通り過ぎ、その後ろにある林に向かうと――巧妙に隠された階段があった。
階段のあっちこっちに、膨大な数の高級食材が落ちている。恐らく海兵隊と魔族側の奴らがここで戦い死んだのだろう。
きっと、この先に広がるのは地獄だ。海兵隊が生き残っていてもやばい。口封じに銃撃してくる可能性が濃厚にも程がある。俺が彼らの味方だと証明する方法は特にない。だが俺は進む。
階段を下り、白真珠と一緒に地下にある通路を歩くと、そこは一本道だ。
やはり、高級食材が大量に落ちている。蛍光灯が光っているから地下でも明るい。
「これ……誰が死んだんでしょう……」
「わからんが……魔物の死んだ姿だと思いたいな……」
俺は白真珠と会話をしながら、しばらく無機質な通路を進むと――行き止まりだった。というか、通路が壊れて瓦礫に埋もれていた。
ドナルド先輩が一人で寂しく、撤去作業をやっている。トンネルを作る要領で、通路の上を補強しながら、ゆっくりと開通を目指しているようだ。しかし素人がやる作業だから遅い。
うむむ……さっさと倒した方がいいのだろうか?しかし、ここにブラドさんの姿がないとなると……道中で転がっていた高級食材が、ブラドさんの慣れの果ての可能性が出てきたぞ……。
「やぁ、トモヤ君。間に合わないかと思っていたよ」
当然の事ながら、俺たちは足音を立てて、ここまで来たから接近した事はばればれだったようだ。
ドナルド先輩はダルそうな雰囲気のまま、語りかけてくる。俺は呪文を詠唱して先手を取ろうとしたが――
「まぁ、戦うのは待ってよ。ちょっとブラドさんに裏切りがばれてね……入口がぶっ壊れて塞がっているのさ。ちょっと協力してくれないかな?ここで戦ったら、時間切れで第一階層はおしまいだと思うよ?
殺し合いは……ガレキを除去した後にやった方が合理的ってもんさ。さぁ、僕と一緒に協力プレーをしようじゃないか」
ここでまさかの協力プレー要請だった。俺たちは人類側で、先輩は魔族側。お互いの利害は一致せず、衝突あるのみという状況のはずなのに、なぜか平和な雰囲気が場に流れている。俺は状況を理解するために語りかける事にした。
「……先輩、アンタは敵なのか?味方なのか?意味がわからんぞ……というか海兵隊はどうなったんだ……?」
「ガレキをどけながら、全てを話してあげるよ」
……まだ、この事件には、何らかの裏がある。そう思った俺はドナルド先輩の話に乗る事にした。
瓦礫の撤去をするという事は、お互いに近い位置で作業をするという事だ。こちらには近接戦闘で最強すぎる白真珠がいるし、戦闘が始まれば一方的にドナルド先輩を拘束して、戦いを終わらせることができそうだ。
俺は白真珠の紅い目を見つめる。きっと、彼女の事だ。俺の考えている事がわかるはず――
「えと、今すぐドナルドさんを殴っても良いって事ですか?」
「いや、ドナルド先輩は、まだまだ事情を隠しているようだし……ここは協力して瓦礫を撤去した方がいいだろう。拘束するとその分だけ人手が取られるしな……」
「はぁ……?なんで敵と協力するんです……?」
白真珠の困惑した言葉に、俺は――
「ひょっとしたら……ドナルド先輩は味方の可能性があるぞ、うん。なんか、あの人のやっている事がさっぱり分からなくなってきた。破滅したいのか、協力プレーしたいのか、実は二重スパイというオチだったりするのか、もう俺にはさっぱり分からん……」
「はぁ……?」
「とにかく、瓦礫を撤去しないといけないのは確かだし。協力した方が早く済むだろう。」
〜〜〜
白真珠の怪力で、山のようにあった瓦礫は次々と撤去されていく。もちろん手間暇を省くために、瓦礫は魔法の鞄の中に入れて、異次元空間にポイ捨てだ。
この道具は、様々な分野に応用できて便利すぎる。魔力がないと使えないのが欠点だが、大量の道具を収納できる。
……白真珠が次々と瓦礫を撤去してくれるおかげで仕事は順調だ。俺とドナルド先輩は魔法の鞄に収納してある土を取り出して、それを土操作(ノーム・コントロール)で操り、通路が再び崩れないように補強するという簡単な仕事をやりまくり、通路が綺麗になりつつある。
だから、話し合う余裕があった。
「さて、トモヤ君……何から聞きたい?」
「先輩は……ここにいた海兵隊と戦いましたか?」
「凄く強かったよ。人間モドキが5000匹くらいが返り討ちにあって大変だったけど、まぁ、なんとか苦労して倒したよ。
さすがは人類最強だね……なぜか、戦う前から負傷してて、骨が折れていたり、銃器がねじ曲がっていたりして微妙に弱体化してたけどね」
白真珠に夜這いをかけて返り討ちにあったせいで……海兵隊が弱体化していただと……!?そんなバナナ!?
というか、警備の仕事が厳しすぎて、海兵隊が犯罪行為をやるような状況に追い込まれている時点で、ひでぇ労働環境だ。
秘匿性が高すぎる仕事の関係で、少数精鋭でむちゃくちゃなシフトを組まれていたのだろう。確か、核兵器の秘密の保管場所の警備も、ベテランの軍人が悲鳴を上げる内容だったと聞いた事があるし、過酷だったことは間違いない。
俺はそんなことを思いながら、ドナルド先輩と会話を続ける。
「じゃ……俺の住んでいるタワーマンションを爆破したのは、なぜですか?」
「学園への爆弾テロの印象を薄れさせるためさ。遮断装置がどこにあるのか探るためにクエスト部を爆破したと思われたら、警備が凄くなるからね。
人間ってものは面白いもので、緊急事態になると大切な物を確認しに行く習性があるのさ。その習性を利用して慌てるチーズ校長の後ろを追いかけていったら……簡単に遮断装置の場所がわかってしまったよ。まぁ、どれくらい地下に兵力がいるかわからないから、苦しみの魔族は都市を乗っ取ってから遮断装置を掌中に収めるつもりだったようだけどね」
「ブラドさんの選挙事務所で、部屋を爆破したのは……何のためだったので?リスクがある割には意味がない行動に見えたんですが……?」
「もちろん意味はあるさ。マスコミに情報を流して、バグダインの仕業だと思わせようとしたのさ。ブラドさんはバグダインに深い恨みがあるからね。嫁と娘を陵辱されて怒らない夫はいないさ……まぁ、今、生きているのはバグダインの影武者だけど、どっちにしろ家族を不幸にした悪党一味には違いないだろうし、ブラドさんの怒りを買うのに十分すぎるよ」
「……じゃあなんで……ドナルド先輩は魔族を裏切るような事をしているんです?レッドゴブリンのアジトが分かるように、草原に派手な車輪跡があったし、証拠品をネットにアップロードしろと俺に言いましたよね?」
「それは簡単さ……ブラドさん達は苦しみの魔族をその器に宿しているけど、僕の器に宿しているのは……快楽の魔族に精神をぶっ壊された苦しみの魔族でね。僕の言う事なら何でも聞いてくれる人形さんなのさ。
快楽の魔族は……苦しみの魔族主導での第一層攻略に大反対なんだよ。
ほら、君は以前いっていたろう?魔族は草食動物みたいな奴らだって。草食動物は群れているように見えるけど、あれは食料資源が大量にある場所に集まっているだけで、別に仲良くゆっくりしている訳じゃないのさ。
自分の利益のためならば、仲間や同盟相手を捕食者に売り渡す。それが草食動物って奴だからね」
「……先輩、過去に何がありました?魔族を器に宿すなんて正気の沙汰じゃないですよ」
「まだまだ瓦礫があるようだし……いいだろう。過去話と行こうじゃないか。過去話をしている間に遮断装置が壊されない事を祈るよ」
「早く殴りたいなぁ」
白真珠の小さい声が響いた。主に瓦礫をどけているのは小さな彼女である。たくましい工事労働者っぷりを見ていると微笑ましい気分になるのだ。
この事件が全部終わったら、モギュッと抱きしめて撫で撫でしてやりたいと思う俺は――やはりロリコンなのだろうか?
〜〜
(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)敵と呑気に共同作業……?
(´・ω・`)わしは、敵と手を取り合って事態を打開する展開が大好きなんじゃよ
(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)あんたの好みなのか!?
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答え:
ネタバレ全開ver
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(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)
(´・ω・`)