ゆっくり戻るよ!
ゆっくり前に戻るよ ゆっくり次に進むよ! 

ゲーム風スキルは異世界最強なんだよ!
二章  ゴブリン略奪共同体40万 VS 獣人50人
41話 幕間「猫娘は節約チートしたい 」



カウンター日別表示 


「ナズニャンって、仕事ないのか?」

心を抉る言葉。これを三歳児のガキに言われちゃうくらい、ウチは暇だった。
冬の間は仕事がない。物流が雪で閉ざされているせいで遊牧民族が使う闇市場にも行けないんや……
魚を養殖する権利を、三歳児から無料(素敵な言葉)で手に入れたけど、もう少し暖かくなってからやればええし……。
そや、暇やから節約術を教えたらどうやろうか?
貴族といえば無駄遣いが多い連中やろ?なら、ウチがアドバイスしてやればええなぁ〜。
さぁてさぁて、三歳児が建築した厨房からチェックや。
きっと、調理する際に、消耗品の薪を無駄に浪費したり、野菜を捨てたりしているに違いないで。
……三歳児が建築って、そんなアホなって感じに違和感あるわ。

〜〜〜〜〜


厨房へと来た。三歳児領主が作った新しい食堂と渡り廊下を通じて隣接しとる。
火事になっても、ギリギリ食堂が燃えないように距離を離しとるんやけど……厨房の設備凄くええなぁ。
従来の竈って煙がめっちゃ出て、室内が煙たくなるやろ?
小僧の作った竈は……煙突付きなんや。煙が屋外に出るようにしとるんやで。とっても画期的な家やな。
恐らく、狐娘が気楽に調理できるように配慮したんやろうなぁ……三歳児の癖にマセガキやで……。
ちょうど、尻尾が大きい狐娘が竈を使って、鍋料理を作ろうとしとる。
早速、注意したるで。ウチは近づいて鍋を覗き込んだ。

「鍋はなぁ……ちゃんと洗わんとあか――」

焦げた鍋底を想像してたんやけど、ちゃんと綺麗にコゲを洗って取ってとっとる……。
つまり、熱が鍋の内部によく伝わって薪の節約になるんや。
この狐娘は道具の手入れをちゃんとしておって偉いなぁ……。三歳児が手篭めにする理由もわかるで。ええ嫁さんになる。
尻尾と胸が大きいだけの狐娘やないんやな。

「どうしたのナズニャン?」

「い、いや何でもないで」

そや、きっと経費は三歳児持ちやし、狐娘は薪を大量に浪費するに違いないで。
税金で生活している奴らは、浪費壁あるからなぁ。
他人の金で食う飯は美味いのと同じ感覚やな
……あかん、薪も最小限や。

「らんらんらん♫
今日のパンは美味しく焼けたかな♫」

狐娘が鼻歌を歌いながら、じっくりネチネチと最小限の火力で、鍋を熱しとる。
無駄なく薪を燃やして、一定の温度だけをひたすら保つ高等テクニックや。
野菜も無駄なく、不味くても食える部分はドバァーと入れとる……。
分かったで……この領地……かなり貧乏なんやな……。
日頃から、ここまで節約テクニックを工夫する時点でやばいわ……。

「一日三食って贅沢だなぁ……お姉ちゃん涙でそう」

狐娘もこんな事を言っとる。
鍋料理な時点で気づかないと駄目やったわ……。
鍋料理って、鍋に水と食材をドサドサァーと入れて煮るやろ?
食材の栄養分を無駄にせずに、鍋の中に全てを閉じ込めるから効率が良い料理なんや。
つまり贅沢とは正反対の庶民料理。貴族にしては貧乏――

「もったいないー、もったいなーい、根っこも全部入れちゃえー♫」

「この村、めっちゃ貧乏なんやな!
根っこまで食べるんか!」

あかん、ウチの常識が通用せぇへん。
根っことか、普通、飢饉の時しか食べないやろ……。
あれ、めっちゃ食い辛くて不味いんやで……?塩かけて食べる葉っぱ並やで?
負けたわ……ウチ……節約術で完敗したわ……。
これだけ節約できるなら、節約仲間として商売に協力してやってもええなぁ。
まぁ、儲けられるなら……三歳児相手でもええんやけどな……。
三歳児なのに戦争して、3万の軍勢を敗走させとるし……。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
厨房から離れて、ウチは執務室へと移動する事にした。
庭を抜け、廊下を抜けた先には、銀髪の犬耳が可愛らしい幼児……三歳児領主がおった。
机に大判の紙を広げ、黒鉛の棒で何か書いとる。
きっと、商売やな?ウチが協力したるで!

「この領地の貧乏っぷりに同情したわ!ガキやけど頑張っとるやん!
ウチももっと協力したるで!
どんな商売を考えとるんや?」

「あ」

ウチは紙を取った。そこに描写されている綺麗な文字を読む……ほんまに、三歳児か。このガキ。
何時、習ったんや。三歳児って言葉をまともに使えんヒヨッコのはずやで?
なんか違和感あるな……。
いや、今は紙の内容を読む方が先やな、どれどれ――
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
      〜孤児院+保育園の設立〜

補助金の一部で子供達の面倒を見て、その間、両親達を働かせる事で獣人の生産効率を劇的にアップ!
孤児の場合は、生活費を貸して、無理のない超長期返済プランを組ませて自活できるようにする!
更に、結婚するカップルを増やすために、お見合い制度を導入!
小作りに励んでもらうために、精力が付く薬品を格安販売!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「三歳児がこんな事を考えたらあかんやろ!?
どれだけ性根がねじ曲がっとるんや!?
お前が保育園で面倒見てもらう時期やろ!?どうやったらこんな発想ができるんや!?」

ハリセンを胸元から出して叩こうと思ったけど、回避されるから止めといた。
この三歳児領主はボケとツッコミを理解しとらんから好きになれへん。

「ついでに、幼い頃から教育もできて便利なんだ!」

「お、恐ろしいガキやなっ……!
年上の女の子を二人も手篭めにしている時点で怖いわ!アホ!
洗脳する気満々やな!」

「いや、教育と洗脳って似たようなものだし……別にいいんじゃないか?うん」

このガキは金の生る木やけど、性根が腐っていて怖いわ。
どうやったら、こんな三歳児が育つねん。
ウチも手篭めにされそうで怖いわー。
ウチもそこそこに胸があって、魅力的な猫娘やしなぁー。
でも、領主の土地と特権って素敵やなぁ……。
今のうちに、ウチの魅力に気づかせておくのも得策かもしれへんで……





〜〜〜〜
ボツネタ
〜〜〜
ナズニャン「これなんや?」

犬さん「カカスの実を水にぶっこんで作った樽詰め。
あれって糖度が異常に高いから、実一つあれば樽詰め(30kg)が100個ほど作れるんだ」

ナズニャン「へぇー、樽の中身はなんなん?」

犬さん「梨」

ナズニャン「ええなぁ……甘くてシャキシャキやろうなぁ……。
きっと高く売れるで……ウチも食べたいなぁ……」

犬さん「でも、問題があるんだ」

ナズニャン「なんや?」

犬さん「虫歯が増える。間違いなく、これ……溶けた骨すら再生する獣人なら問題ないけど、人間だったら虫歯になる」

ナズニャン「虫歯ってなんやったけ……?」

犬さん「人間は甘いものを食べ過ぎた後に、歯磨きをしないと黴菌……もとい、病気にかかって歯の骨が溶けて、酷い事になる仕様の生き物なんだ」

ナズニャン「うちには想像できへんなぁ……?」

犬さん「歯が最終的に全部なくなって、食べものを噛み砕く事ができなくなるんだ!」

ナズニャン「な、なんやってー!?
そりゃぁ大変やんかー!
……でも、高く売れるやろうし、別にええんとちゃうん?」

犬さん「だから、この発明もきっと売れるはずだ!」

爪楊枝

ナズニャン「なんやこれ?」

犬さん「歯の隙間に、この棒を通して掃除する道具だ。
これがあれば虫歯になる人が減って、僕達に敵意を持つ人間は少なくなるはず……」

「これらの相場が上がるのは戦争フラグだったりする」【内政チート】
http://suliruku.blogspot.jp/2016/11/blog-post_96.html



★(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)保育園作る三歳児ってシュールですよね


●(´・ω・`)うむ、幼いおかげでツッコミ所が発生してお得じゃな?

★(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)!?

ゆっくり戻るよ!

ゆっくり前に戻るよ ゆっくり次に進むよ! 

5 件のコメント :

  1. (´・ω・`)眠たいから、修正はゆっくり明日

    返信削除
    返信
    1. (´・ω・`)ゆっくり修正かんりょう マンモス

      削除
  2. 先生ーーーー ロシアでは猫が経ったまま凍死するそうです なずにゃん
    http://nota.jp/group/chate/view.cgi?page=20110517144518&fname=5d7b9dc5%2ds%2ejpg

    返信削除
    返信
    1. (´・ω・`)にゃんだってー!?

      削除
  3.  うちの猫は 犬歯が1本無くなって、顔を斜めに餌を食べてました。
     たまに あうあうと言いながら。

  • ブログパーツ